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王妃のまかない⑥
第1話 食欲増進
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娘からの提案だったとは言え……花見と言うのは、あんなにも楽しいものだとは思わなかった。
ネルヴィス達が見つけてくれた『サクラ』の樹も大変美しく……しばらく眺めていたほど。けれど、それ以上に……イツキの手がけたお弁当が美味し過ぎたの。
アマザケと言う飲み物もだけれど……イツキのお弁当も美味し過ぎたのよ!!
ジェラルドを身籠もってしばらく経った時のような……強烈な空腹感。あれの再来と言わんばかりに……つい、たぬきおにぎりもだけど他の料理もたくさん口にしてしまった。
(リュシアーノが提案したのは、きっとあのお弁当のこともあったでしょうけど……)
それにしても、美味し過ぎたわ……。
タマゴヤキは柔らかく、層があって口の中でほどけていくのが楽しくて。
カラアゲは不恰好な見た目を裏切って、お肉の柔らかさと程よい塩加減が絶妙。ジンジャーと言う臭み消しのお陰で肉独特の臭みがなかった。直接素揚げしたわけではなく、コロモと言うのをつけたのも素晴らしかった。
たぬきおにぎり以外のおにぎりでも……酸っぱいものは陛下と一緒に驚いたが、あれは米が後から後から欲しくなる味わいだった。ウメボシと言うピクルスのようなものだそうで。
そして、意外性ではアーネストの実家である公爵家を通じて……市井だけでなく、私達にも知らせてもらった『アボカド』のフリット。
これにも、カラアゲとは違うコロモがあったがサクサクしている表面と違い、中はトロッとしていて……胸の発育に良い食材だからとついついたくさん食べてしまった。
と言うよりも、全体的に食べ過ぎた……。
陛下を含める男性方もだが、私やリュシアまで……イツキはあまり食べていなかったようだけど、私達はお腹がはち切れんばかりに食べてしまったわ!!
そのせいで、その日お風呂に入った時に……ムニっと腹肉がつまめたくらいに!?
「ダメ……けど、けど……!!?」
素揚げの料理などは、出産前はむしろ避けていたのに。
イツキの料理は、どれもこれもが素朴でも段違いに美味しいのだ。
だから……今となっては、モチを適度に我慢しているのに……あの食べ易くたくさん食べれてしまう料理が恋しくなってしまっている。
それに、少しお腹が重く感じるの。多分、これは食べ過ぎたせいで起きている、胃もたれね?
翌日にもそれを感じながら……ジェラルドを乳母に任せて、王族の使う食堂に行けば。
「……イツキ??」
「おはようございます、ヘルミーナ様」
食堂に珍しく、イツキが待機していたのだった。
ネルヴィス達が見つけてくれた『サクラ』の樹も大変美しく……しばらく眺めていたほど。けれど、それ以上に……イツキの手がけたお弁当が美味し過ぎたの。
アマザケと言う飲み物もだけれど……イツキのお弁当も美味し過ぎたのよ!!
ジェラルドを身籠もってしばらく経った時のような……強烈な空腹感。あれの再来と言わんばかりに……つい、たぬきおにぎりもだけど他の料理もたくさん口にしてしまった。
(リュシアーノが提案したのは、きっとあのお弁当のこともあったでしょうけど……)
それにしても、美味し過ぎたわ……。
タマゴヤキは柔らかく、層があって口の中でほどけていくのが楽しくて。
カラアゲは不恰好な見た目を裏切って、お肉の柔らかさと程よい塩加減が絶妙。ジンジャーと言う臭み消しのお陰で肉独特の臭みがなかった。直接素揚げしたわけではなく、コロモと言うのをつけたのも素晴らしかった。
たぬきおにぎり以外のおにぎりでも……酸っぱいものは陛下と一緒に驚いたが、あれは米が後から後から欲しくなる味わいだった。ウメボシと言うピクルスのようなものだそうで。
そして、意外性ではアーネストの実家である公爵家を通じて……市井だけでなく、私達にも知らせてもらった『アボカド』のフリット。
これにも、カラアゲとは違うコロモがあったがサクサクしている表面と違い、中はトロッとしていて……胸の発育に良い食材だからとついついたくさん食べてしまった。
と言うよりも、全体的に食べ過ぎた……。
陛下を含める男性方もだが、私やリュシアまで……イツキはあまり食べていなかったようだけど、私達はお腹がはち切れんばかりに食べてしまったわ!!
そのせいで、その日お風呂に入った時に……ムニっと腹肉がつまめたくらいに!?
「ダメ……けど、けど……!!?」
素揚げの料理などは、出産前はむしろ避けていたのに。
イツキの料理は、どれもこれもが素朴でも段違いに美味しいのだ。
だから……今となっては、モチを適度に我慢しているのに……あの食べ易くたくさん食べれてしまう料理が恋しくなってしまっている。
それに、少しお腹が重く感じるの。多分、これは食べ過ぎたせいで起きている、胃もたれね?
翌日にもそれを感じながら……ジェラルドを乳母に任せて、王族の使う食堂に行けば。
「……イツキ??」
「おはようございます、ヘルミーナ様」
食堂に珍しく、イツキが待機していたのだった。
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