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第124話 炎の考察

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 ふむ、ミラとハクが……婚姻を成す、か。


「……まだ数日じゃぞ」


 お互いに惹かれ合っているのは、よーくわかっておった。

 じゃがしかし……婚姻はいささか早くはないか?

 あのバカのことじゃから……スーやロウなどの男らに、ミラを取られんがために考えたんじゃろうな?

 実に、短絡的な考えじゃが。


「……とは言え、ミラも望んでおるのなら。妾は異論ない」


 すべては、同胞となったミラのためじゃ。

 大精霊となり、聖女の称号も持ったままの……稀有な存在。

 あの者が、ハクといることを望んだのじゃ……妾は必要以上言うのを止めるしかあるまいて?

 さすがに……明日などではないとは思うが。

 祝いの品くらい考えようぞ?


「……酒は、いかんな」


 大精霊となっても、ヒトの頃から酒を飲んだことのないミラが……あのように盛大に酔ってしまったのだ。

 祝いの席で酔わせ、ハクの心臓を止めてしまうような事態は避けたい。あれはあれで非常に面白かったが。


「……果実などは、リョクの領分だろうしな?」


 何が良いか、非常に悩む。

 屋敷にいる妾は外に出ることにし……領土を巡りながら考えたのじゃが。

 ひとつ、思いついたことが出来た。

 それには、リョクやスーの協力も必要じゃ。

 飛んでいた方向を変え、妾は屋敷に戻って行った。
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