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第564話 魔導具の別の使い方②

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 スインも加わっての、クロワッサン作りだったんだけど。

 まずは、普通のクロワッサンを焼いてからの鑑定結果が。


【『元素たっぷりクロワッサン』

 ・四大元素を最高値まで付与(保有する付属の魔力が残り、50だった場合120まで)

 ・合わせて魔力大回復

 ・属性に合わせて、攻撃魔力を最大にまで付与

 】



 って、意味わかんない値だったんだけど!?

 オープンサンドイッチにしてもエグかった!!


【『元素モリモリオープンサンドイッチ[各種]』

 <卵サラダ>

 ・風の元素最大値まで回復

 ・風魔法会得(中レベルまで)

 ・風魔法の威力倍増


 <アボカドチーズ>


 ・水の元素最大値まで回復

 ・水魔法会得(中レベルまで)

 ・水魔法の威力倍増


 ・
 ・
 ・

 ・

 ・



 】



 とかなんとか、いつものポーションパンじゃなくなってる!?

 スインが手伝ってくれただけで、なんかはちゃめちゃにすごいんだけど!?


「これ……」

「これは……」

「……でやんす」

「まあ……」



 ほとんどにメンバーが呆気に取られるのも仕方がないと思う!!


「それぞれ元素が分かれているのは、オープンサンドイッチの時だけ」

「異常過ぎますわ。会得までも可能にするパンだなんて……」

「あっしが食べても出来るでやんすかねぇ?」

「無いとは言い切れんな?」

「ししょー、これどういうことですか?」


 驚愕する内容だらけだけど……これは下手に食べられない。

 リトくんは、良い出来のポーションパンとしかわかってないけど……子どもにこれ食べさせたら大変だと、まずはロイズさん、お師匠さん、マーベラスさんに魔法蝶を飛ばした!!


「なんだなんだ!? なんだこれは!!?」

「……嘘やろ」

「何故そんな発想に至るんだ。ケント……」


 三人にも鑑定してもらっても、イレギュラーなポーションパンだと理解していただけました。

 となれば……これって、普通に販売出来ないよね!?


「……これ、オークション行きですか?」

「オークションが荒れるから……正直言って競りに出したくねぇ」


 と、ロイズさんでも頭を抱えてしまうくらいの代物でした!?


「ケント。スインをどう使ったら、こうなるんだ!?」


 そして、お師匠さんはドアップしながらめちゃくちゃ怒ってた。たしかに、攻撃手段の魔導具ではちゃめちゃなポーションパンが出来上がったら、怒るよね!?


「えーっと……シート状にするのに転がってもらったり、生地をカットしてもらったり」

「それだけでこうなるか!?」

「事実ですよ!?」

「……俺、とんでもない魔導具作ったんか!?」


 マーベラスさんの方は自画自賛通り越して、また頭を抱えてしまったのだった。


「とにかく……これは、陛下に献上した方が無難だ。下手に庶民が手出ししたら、争いの種になるだろう」

「俺も賛成だ」

「俺も」


 と言うことで、スインのお手伝いは……エディの判断が決まるまで封印となっちゃったのです。スインはちょっと残念がっていたけど、その分接客のマスコットとしては頑張ってもらった。
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