スライムからパンを作ろう！〜そのパンは全てポーションだけど、絶品！！〜

第427話 ししょーたちは

　おいしー！！

　おいしいよー！！

　ししょーのパンは、すっごくおいしい！！

　ちょっと、元気がなかったぼくを元気いっぱいにしてくれる……ポーションパン！！　おひるごはんにって、ししょーがぼくとルカリアおねーさんに出してくれたんだ。

　ぼくが食べたことのないパンばっかりだけど、全部おいしいー！！

　でも、ししょーたちはちがうんだ。


「うーん。もっと酸っぱくしてもいいかなあ？」

「際立たせるにはそれもいい」

「味しっかりがいいでやんす」


　カウルさんもだけど、いっぱいいっぱいお話しているんだ。

　おいしいのに、それだけじゃだめなんだ？

　もっともっとおいしくしようと、ししょーたちはがんばってる。

　ぼくは、すっごいなあって思ったんだ。

　ししょーたちは、いっつもおきゃくさんのことを考えているんだって！


「……すごいなあ」

「……そうですわね」


　ルカリアおねーさんも、パンを食べ終わったけど……ぼくと同じことを考えてたみたい。ちょっと、さみしい笑顔だったんだ。


「ししょーたちは、ずっとずっとがんばってる」

「邁進……そこで立ち止まってはいけないと思っているのでしょう。もっと美味しいポーションパンを作るために」

「……ぼくたち、何かできないかなあ」

「焦ってはいけませんわ、リトくん。わたくしたちはまだ始まったばかりですから」

「うん！」


　毎日はこれないけど、学舎をそつぎょーしたら……ずっとここで働けるんだ。

　そのためにも、少しずつできることは始めていくんだ！

　ルカリアおねーさんは、ラティストししょーのお嫁さん？　らしいけど……おしごとは、すっごくがんばってた。

　ぼくも、さいしょはしょーひんをおぼえられるようにがんばろう！！