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第295話 デート当日!

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 エリーちゃんの誕生日!!

 つまりは、デート当日!!

 準備もバッチリ!! 指輪もちゃんと持った!!


「行ってきまーす!!」

「いってらっしゃいでやんすー」

「行ってこい」


 カウルとラティストに見送られ、僕は家を出た。大事な酵母とかはオープンキッチン内にあるけど、管理出来るとこはお願いしたからね!

 張り切って、エリーちゃんとデートに行けるわけだ!!

 指輪は渡すけど……プロポーズ、じゃない。

 まだそこまで行くには……僕なんて、まだまだ未熟者だ。

 日本人感覚だと結婚しちゃダメじゃなくても……まだ子供が抜け切っていない部分もあるから。

 もっともっと、エリーちゃんに相応しい男になってから……申し込みたいんだ。

 転生して、今。

 恋人にはなれたけど、その先もエリーちゃんがいて欲しい。

 その想いは、実は結構前からあった。

 だから……ラウルさん達にご挨拶した時は、色々びっくりしたけどね?


(今日はどんな格好してるかなあ?)


 僕は、ちょこっとおめかししているけど……動きやすい格好にした。リオーネの外だし、エリーちゃんが居ても何があるかわかんないからね? 出来るだけ……フラグは立てたくないけど。

 エリーちゃんも、デートだからってそこはわかっているだろうから……いつもの冒険者さんの格好かな?

 待ち合わせの、街の広場まで行くと……見つけた時はびっくりしちゃった!


「……エリーちゃん?」


 エリーちゃんの格好が。

 まるで、シェリーさんのようにふりふりふわふわのワンピースの格好だったんだ!

 いつものスッキリした冒険者さんのじゃない!!


「……ケント」


 んでもって、恥ずかしいからかめちゃくちゃ顔赤い!

 すっごく可愛い!!


「似合ってるよ!」


 だから、僕は思ったことを先に言った! だって、本当に似合っているんだもん!


「そ、そう?」

「買ったの?」

「……シェリーに相談したら」

「可愛い!」

「そんな大声で言わないで!」

「えー?」


 一応防具はつけてても……可愛いんだけどな?

 何度も頷くと、エリーちゃんは縮こまるように体を丸くしてく。それがさらに可愛い!!

 とりあえず、シェリーさんにはまたお礼を考えておくことにして。

 エリーちゃんの手を掴んだら、恋人繋ぎにして街の門まで歩くことにした!

 いろんな人達から注目されてしまったけど。

 僕は堂々とエリーちゃんを連れて歩いたよ!!

 まだリオーネに来て一年も経っていないけど……僕だって、今はこの街の一員なんだから!!

 エリーちゃんの彼氏として、胸を張って前を歩かなくちゃ!!
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