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第280話 エリーの経緯
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口ではああ言ってしまったけど。
(……あたしの得意分野って、『冒険者』だけなのよね?)
ランクはBだけど……器用に試験をこなしてきたと言ってもいい。
腕っぷしも、女としてはまあある。去年から友達になった……Cランクに昇格出来た、シェリーには負けるけど。
あの子は、今恋人でパーティーのリーダーに追いつくために頑張ってきたんだもん。あたしとは違う。
あたしは。
お世話になっている、ロイズさんが……老化の呪いにかかって。
Aランク冒険者を引退しないと……って事態を聞いて。
『あたしは、手伝いたい!』。
豪族として、不自由な生活をしていなかったんだけど。
もともと……ロイズさんにちゃんばらついでの仕込みはしてもらってた。
だから……彼が退かなきゃいけないのが、とても悔しくて。
若いし、使ってもらえるかもって。がむしゃらに依頼をこなして。
数年で……Bランクに昇格は出来たけど。
ロイズさんが持ってた。
『A』は遠い。
めちゃくちゃ遠いの。
考えられるとすれば……あたしは『ソロ活動』しているから。
たまに、一時的なパーティーが組むけど……それだけ。
誰かと共に行動するのを……少し拒絶していた。
もし万が一……ロイズさんの呪いのように巻き込んで、引退なんてさせたくないから。
あたしの……変な戒めだった。
だから……ひとりで頑張ってきたの。
それを……変えてくれたケントと出会うまでは。
(……ケントはすごいわ)
あの日。
ほんと、たまたま弁当を家に忘れて。
慌てて依頼をこなしたりは出来たけど……朝ご飯も忘れるくらい動いてたせいで。
空腹が限界で、ランクの低い冒険者のような……失態を彼に見せた。ロイズさんの呪いが解けるかもって……半分ガセネタをつかまされたのよね。それで倒れるって、ほんとバカ。
それを……分け隔てなく、介抱してくれて。
作りたての……最初のポーションパンを食べさせてくれた。あの味は……今でも覚えている。
下手な高級パン屋より、ずっとずっと美味しかった。
(……それが、まさかねぇ?)
色々あったけど……ケントは陛下に認められ友達だけでなく。
あたしの……大切な恋人にもなってくれた。
結婚……とかは、早すぎないわけじゃないけど。
父さん達から、『早く紹介して』とか言われているのよね?
異世界人抜きにしても……ケントは自分の立ち位置をちゃんと出来ているし。
あたし自身も……もっともっと冒険者としては強くならなきゃだけど。
将来的には……一緒に居たいと思える相手だわ。料理の腕前については、ケントに絶対負けてるけど。
だから……創始の大精霊であるラティストが居ても。
あたしだって、ケントを守りたいんだから!!
(……あたしの得意分野って、『冒険者』だけなのよね?)
ランクはBだけど……器用に試験をこなしてきたと言ってもいい。
腕っぷしも、女としてはまあある。去年から友達になった……Cランクに昇格出来た、シェリーには負けるけど。
あの子は、今恋人でパーティーのリーダーに追いつくために頑張ってきたんだもん。あたしとは違う。
あたしは。
お世話になっている、ロイズさんが……老化の呪いにかかって。
Aランク冒険者を引退しないと……って事態を聞いて。
『あたしは、手伝いたい!』。
豪族として、不自由な生活をしていなかったんだけど。
もともと……ロイズさんにちゃんばらついでの仕込みはしてもらってた。
だから……彼が退かなきゃいけないのが、とても悔しくて。
若いし、使ってもらえるかもって。がむしゃらに依頼をこなして。
数年で……Bランクに昇格は出来たけど。
ロイズさんが持ってた。
『A』は遠い。
めちゃくちゃ遠いの。
考えられるとすれば……あたしは『ソロ活動』しているから。
たまに、一時的なパーティーが組むけど……それだけ。
誰かと共に行動するのを……少し拒絶していた。
もし万が一……ロイズさんの呪いのように巻き込んで、引退なんてさせたくないから。
あたしの……変な戒めだった。
だから……ひとりで頑張ってきたの。
それを……変えてくれたケントと出会うまでは。
(……ケントはすごいわ)
あの日。
ほんと、たまたま弁当を家に忘れて。
慌てて依頼をこなしたりは出来たけど……朝ご飯も忘れるくらい動いてたせいで。
空腹が限界で、ランクの低い冒険者のような……失態を彼に見せた。ロイズさんの呪いが解けるかもって……半分ガセネタをつかまされたのよね。それで倒れるって、ほんとバカ。
それを……分け隔てなく、介抱してくれて。
作りたての……最初のポーションパンを食べさせてくれた。あの味は……今でも覚えている。
下手な高級パン屋より、ずっとずっと美味しかった。
(……それが、まさかねぇ?)
色々あったけど……ケントは陛下に認められ友達だけでなく。
あたしの……大切な恋人にもなってくれた。
結婚……とかは、早すぎないわけじゃないけど。
父さん達から、『早く紹介して』とか言われているのよね?
異世界人抜きにしても……ケントは自分の立ち位置をちゃんと出来ているし。
あたし自身も……もっともっと冒険者としては強くならなきゃだけど。
将来的には……一緒に居たいと思える相手だわ。料理の腕前については、ケントに絶対負けてるけど。
だから……創始の大精霊であるラティストが居ても。
あたしだって、ケントを守りたいんだから!!
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