261 / 603
第261話 ケントの攻撃手段
しおりを挟む
ケントの……実力か。
たしかに……契約してからは、披露されたことがない。
と言うよりも……魔法そのものの概念を持っていなかったな?
種火程度の……小さな魔法を使えるようになっただけでも、ケントは非常に喜んでいた。
『創始の大精霊』と契約しているのに……えらぶったり、何もしようとしない。
ただただ……俺を『存在』として接してくれるだけだ。人間のように。精霊だから、体調を崩すことはほとんどないのに……休憩もくれる。食事も当たり前に。
そのためか、俺が魔法で作業を短縮するのも……特に頼ろうとしなかった。
使役しているのであれば、カウルも筆頭だが……カウルにも無理を強いらない。
だから……収納魔法以外の、ケントの魔法適性を俺は知らないのだ。
それ以外に……ケントの特技としているのは。
俺も初回、相当驚いたのだが……ボールで攻撃する方法だ。あの威力には……底がわからない。
あれでも、ケントはだいぶ加減していたようだが。
「ボール? 的……ケントのは投擲か?」
「違いますよ、お師匠さん。バレーボールのサーブです」
「君はバレー部だったのか?」
「ピンチサーバーだけですよ」
よくわからない言葉だが……この二人は、異世界からの転生者だ。その記憶を頼りに……様々な回復薬を可能にしてきた。ケントの場合は、パンにすることで充分に凄いのだが。
ケントは、あの特殊な構えをした後……ボールを持つのとは、反対の手で……思いっきりボールを飛ばした!
それが物凄い速さで的に向かい……矢で射ったかのように、的を勢いよく破壊したのだ!?
「「「「へ?」」」」
「は?」
「……これは」
ケントも含め、各々反応は様々だが……まさか、あの威力とは。
ボールが硬度の高いものであれば……相手を殺しかねない。ケントにそのようなことはさせたくない!!
「あ、アンダー? サーブであの威力!?」
「凄い凄い!! ケントすごーい!!」
「ケン兄さん、凄いでやんすよー!!」
「見事ですな!」
「……本気出してないんですけど?」
「もっかいやってくれ!! ケント!!」
「……どっかボール飛んでくで済まないと思うけど!?」
「んじゃ、結界はるか?」
「俺がやろう……」
ケントが酷く心配するのであれば、契約精霊として……俺が代わりにするまで。
しかし……なのだが。
かなり、硬度のある闇属性の結界ですら。
的を突き抜けた、ケントのボールがめり込んでしまったのだった。
「うわぁあ!? 僕何が起きてんの!?」
ここまでの威力……考えられるとすれば。
あの馬鹿神の加護が与えられたせいだろうな?
たしかに……契約してからは、披露されたことがない。
と言うよりも……魔法そのものの概念を持っていなかったな?
種火程度の……小さな魔法を使えるようになっただけでも、ケントは非常に喜んでいた。
『創始の大精霊』と契約しているのに……えらぶったり、何もしようとしない。
ただただ……俺を『存在』として接してくれるだけだ。人間のように。精霊だから、体調を崩すことはほとんどないのに……休憩もくれる。食事も当たり前に。
そのためか、俺が魔法で作業を短縮するのも……特に頼ろうとしなかった。
使役しているのであれば、カウルも筆頭だが……カウルにも無理を強いらない。
だから……収納魔法以外の、ケントの魔法適性を俺は知らないのだ。
それ以外に……ケントの特技としているのは。
俺も初回、相当驚いたのだが……ボールで攻撃する方法だ。あの威力には……底がわからない。
あれでも、ケントはだいぶ加減していたようだが。
「ボール? 的……ケントのは投擲か?」
「違いますよ、お師匠さん。バレーボールのサーブです」
「君はバレー部だったのか?」
「ピンチサーバーだけですよ」
よくわからない言葉だが……この二人は、異世界からの転生者だ。その記憶を頼りに……様々な回復薬を可能にしてきた。ケントの場合は、パンにすることで充分に凄いのだが。
ケントは、あの特殊な構えをした後……ボールを持つのとは、反対の手で……思いっきりボールを飛ばした!
それが物凄い速さで的に向かい……矢で射ったかのように、的を勢いよく破壊したのだ!?
「「「「へ?」」」」
「は?」
「……これは」
ケントも含め、各々反応は様々だが……まさか、あの威力とは。
ボールが硬度の高いものであれば……相手を殺しかねない。ケントにそのようなことはさせたくない!!
「あ、アンダー? サーブであの威力!?」
「凄い凄い!! ケントすごーい!!」
「ケン兄さん、凄いでやんすよー!!」
「見事ですな!」
「……本気出してないんですけど?」
「もっかいやってくれ!! ケント!!」
「……どっかボール飛んでくで済まないと思うけど!?」
「んじゃ、結界はるか?」
「俺がやろう……」
ケントが酷く心配するのであれば、契約精霊として……俺が代わりにするまで。
しかし……なのだが。
かなり、硬度のある闇属性の結界ですら。
的を突き抜けた、ケントのボールがめり込んでしまったのだった。
「うわぁあ!? 僕何が起きてんの!?」
ここまでの威力……考えられるとすれば。
あの馬鹿神の加護が与えられたせいだろうな?
21
お気に入りに追加
502
あなたにおすすめの小説
箱庭から始まる俺の地獄(ヘル) ~今日から地獄生物の飼育員ってマジっすか!?~
白那 又太
ファンタジー
とあるアパートの一室に住む安楽 喜一郎は仕事に忙殺されるあまり、癒しを求めてペットを購入した。ところがそのペットの様子がどうもおかしい。
日々成長していくペットに少し違和感を感じながらも(比較的)平和な毎日を過ごしていた喜一郎。
ところがある日その平和は地獄からの使者、魔王デボラ様によって粉々に打ち砕かれるのであった。
目指すは地獄の楽園ってなんじゃそりゃ!
大したスキルも無い! チートも無い! あるのは理不尽と不条理だけ!
箱庭から始まる俺の地獄(ヘル)どうぞお楽しみください。
【本作は小説家になろう様、カクヨム様でも同時更新中です】
バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話
紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界――
田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。
暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。
仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン>
「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。
最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。
しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。
ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと――
――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。
しかもその姿は、
血まみれ。
右手には討伐したモンスターの首。
左手にはモンスターのドロップアイテム。
そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。
「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」
ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。
タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。
――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――
俺と幼女とエクスカリバー
鏡紫郎
ファンタジー
憧れた世界で人をやめ、彼女と出会い、そして俺は初めてあたりまえの恋におちた。
見知らぬ少女を助け死んだ俺こと明石徹(アカシトオル)は、中二病をこじらせ意気揚々と異世界転生を果たしたものの、目覚めるとなんと一本の「剣」になっていた。
最初の持ち主に使いものにならないという理由であっさりと捨てられ、途方に暮れる俺の目の前に現れたのは……なんと幼女!?
しかもこの幼女俺を復讐のために使うとか言ってるし、でもでも意思疎通ができるのは彼女だけで……一体この先どうなっちゃうの!?
剣になった少年と無口な幼女の冒険譚、ここに開幕
『付与』して『リセット』!ハズレスキルを駆使し、理不尽な世界で成り上がる!
びーぜろ@転移世界のアウトサイダー発売中
ファンタジー
ハズレスキルも組み合わせ次第!?付与とリセットで成り上がる!
孤児として教会に引き取られたサクシュ村の青年・ノアは10歳と15歳を迎える年に2つのスキルを授かった。
授かったスキルの名は『リセット』と『付与』。
どちらもハズレスキルな上、その日の内にステータスを奪われてしまう。
途方に暮れるノア……しかし、二つのハズレスキルには桁外れの可能性が眠っていた!
ハズレスキルを授かった青年・ノアの成り上がりスローライフファンタジー! ここに開幕!
※本作はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
異世界王女に転生したけど、貧乏生活から脱出できるのか
片上尚
ファンタジー
海の事故で命を落とした山田陽子は、女神ロミア様に頼まれて魔法がある世界のとある国、ファルメディアの第三王女アリスティアに転生!
悠々自適の贅沢王女生活やイケメン王子との結婚、もしくは現代知識で無双チートを夢見て目覚めてみると、待っていたのは3食草粥生活でした…
アリスティアは現代知識を使って自国を豊かにできるのか?
痩せっぽっちの王女様奮闘記。
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる