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第260話 演習場にて

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 たしかに、僕の『サーブ』はすごいかもしれないけど。

 技……と言うか、武器になるかなあ?

 最低……バレーボールくらいがないと厳しいし。けど、エディもだけどルゥさんにも褒められたし?

 だから……誇っていいのかな?

 とりあえず、ギルハーツさんの案内で訓練場ってところに全員行くことになり。

 誰もいないかと思いきや、騎士(?)さんとかが整列して素振りしていたんだ。


「ご苦労」

「「「「「「「「は!?」」」」」」」」


 エディが声をかけたら……やっぱりエディが国王様だから、皆さん一斉に跪いた。綺麗に揃えるのすごぉい。


「少々演習場を使う。あとはいつものように」

「「「「「「「「は!!」」」」」」」


 僕らが通り過ぎるまで動く様子がないので……僕はエディの後ろをついてく。なんか……ちょっとだけ申し訳ない気分になってきた。僕、今更だけど……凄い人と親友なんだって。

 エディが来い来い手招きするので、そっちに行くと……冒険者ギルドの何倍もの闘技場のような場所に出た!?


「ひっろ!?」

「ここで半年にいっぺんは、トーナメントすっからなあ?」

「トーナメント?」

「武闘会だ」

「……踊るんじゃないよね?」

「違う違う」


 わざとボケたけど……やっぱり違うんだ。

 と言うか、そんな場所でサーブ披露するのぉ!?


「……ここで?」

「そ。爺、適当な弓矢の的とかを……中央に置いてくれ」

「かしこまりました」

「ケント……はボールでいいよな?」

「……他に何があるの?」

「ケントが魔法適性あれば……水か火とか?」

「出来ないから!?」


 魔法は、生活魔法以外試したことがないよ!?


「……俺と契約しているから、『焔』は扱えるはずだが?」

「え、そうなの?」


 ラティストと契約してたら……そんな特典があるの!?

 けど、ここを火事にしたら大変だから却下!!


「僕はヴィンクスに緑と風を与えられるよー?」

「……だから、それらの属性のポーションがえらく質がいいのか」

「聞かれなかったもーん? 兄さんは焔以外だと闇だね?」

「……また物騒な」

「創世の際に、地を覆ったとされてるあれか!」

「そーそー!」


 エディはテンション高いけど……つまりは、創始の大精霊が関わる神話関連なのかな?

 まだよく知らないんだよね?

 は、横に置いといて。


「準備が出来ましたぞ!!」


 ギルハーツさんが的を準備してくれたけど。

 エディの指示で、いくつか増やしてくれたので。

 わくわく笑顔のエディから、ボール受け取り。

 構えてから……一気に、サーブを繰り出しました!!
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