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第225話 愚か者の末路

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 ​───────……何故だ。


 何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だぁあああああああああ!?

 何故……何故……何故!!?

 あの者を利用出来ぬ!?

 ポーションを『パン』として、製造出来る貴重な人材なのだぞ!?

 守りが……強固過ぎる。

 警護もだが……何か、特殊な『守護』が働いているのだ。

 パンを横取りしようにも……万引き程度も、すぐに捕縛されてしまう。

 我々……貴族が独り占めしようにも出来ん!!

 最近……王族からの炙り出しが日に日に勢力を増しているのもある!!


「……あんの、小僧!?」


 若き賢王と抜かしているが……これまでは、均衡を保っていただけだと言うのに。

 ここ数ヶ月で、それがガラリと変わった。

 協力派と……我ら貴族独立派を分け、我らを爪弾きするのが威力を増していくのだ!?

 以前から、国王を気に食わないと暗殺を企てていた輩を筆頭に……ひとつだけでなく、幾つもの勢力を潰していく。

 何が……あった?

 あの小僧に……何が起きた?

 脱走癖のせいで、近侍らを困らせていたと言うのに……それも確実に減った。

 私も暗殺者を放ったが……誰ひとりとして、帰って来なかった。ひとりも、だ!?

 これでは……私も……俺も捕縛されてしまう!?

 ポーションパンとやらの流通を独り占めしようと言う計画もあるというのに!?

 出来ないではないか!!?


「……出来なくて、当然だ」


 耳元で、いきなり老成しているが……刃のように鋭い声が響き。

 振り返れば……短剣を手にした、黒ずくめの存在が立っていた!?

 一体いつの間に!?

 警備は!? と思ったが、扉の向こうで何人か倒れる音が聞こえてきた。

 つまり、だ。


「画策はここまで。ついて来てもらおう」


 逆らえない。

 俺も……ここまでか。

 死刑には……すぐにさせられぬようだが。

 王族を無視して……独り占めを計画していた事が、何処から漏れていたのか。

 王族にバレて……目の前の男が率いる『暗部』を寄越したのだろうな。

 俺は……もう、ダメなのか。

 何故だぁああああああああ!!!!!
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