211 / 603
第211話 ほぼ回復
しおりを挟む
風邪がまだ落ち着かない期間中。
僕は……今まで以上にぐっすりと寝る日々を過ごしていた。
思いっきり汗をかいた時は、カウルやラティストの手をかりて全身を拭き。
氷嚢でしっかり頭を冷やせば、朝から晩まで眠り。
咳が酷かったのも、ピークを過ぎれば落ち着いて……ご飯を食べる以外はずっと寝てた。
お見舞いは、エディ達以外もたくさん来てくださったようだけど……僕がぐっすり眠り続けていたので、ほとんど会えていない。
風邪をひいて、十日くらい経った頃には、その眠気もゆっくりと消えて。
ずっとこもりっぱなしだったベッドから出て、軽く体操出来るまで回復することが出来たよ!
「うんしょ、うんしょ!」
ラジオ体操を何となくやっていると……朝ご飯を作ってきてくれたらしい、ラティストが部屋に入ってきた。
「……もう、平気か?」
「おはよう! まだ完全回復じゃないけど」
「……そうか」
いい匂いの正体は、おじや? リゾット? のようなものだった。
コンソメとかの良い匂いがたまらない!!
「おはようでやんす、兄さん達~」
カウルも来て、水差しのトレーを触手を使ってゆっくりと運んでいたよ。
僕がベッドから出ていると、『ぱあ!?』って感じに顔を輝かせてくれた。
「おはよう、カウル」
「ケン兄さん、もう大丈夫でやんすか!?」
「まだ本調子じゃないけどね?」
「良いことでやんす。まだ二、三日はゆっくりした方がいいでやんすよ」
「うん、そうする」
ラティストが持ってきてくれたご飯は、美味しいチーズリゾットだった。お米の炊き方もマスターしているからか、適度な柔らかさがたまらない!!
「……たしかに、熱はないな」
ごちそうさまを言ってから、ラティストには軽く触診をしてもらったよ。
「そうでやんすか!」
「だから、体楽なんだー」
体力は完全回復じゃないけど……熱が引いただけでもありがたい。
眠気もほとんど残っていないので……起きても大丈夫な時間は、忘年会でもらえたエリーちゃんからのレシピ帳もとい、魔導具辞書とにらめっこすることにした。
今までのパン達のレシピとにらめっこすることで……次の新作を考えるためだ。
(……エリーちゃん、そう言えば)
エディが二回目に来た時に……彼女も風邪を引いているらしいって教えてもらったんだっけ?
季節の変わり目だし……冒険者さんだからって、体がずっと丈夫とは限らない。
エディが、『デート提案』してくれたけど……とりあえずは、あと少し休んでもエリーちゃんが回復してなかったら……お見舞い行こうかな?
たくさん、ポーションパンを作ろうかなとも考えたところで。
せっかくの回復薬なんだから、風邪薬ぽいのもあったようなのを思い出せた!!
だから、レシピ帳とじっくりにらめっこするのに変更したよ!!
僕は……今まで以上にぐっすりと寝る日々を過ごしていた。
思いっきり汗をかいた時は、カウルやラティストの手をかりて全身を拭き。
氷嚢でしっかり頭を冷やせば、朝から晩まで眠り。
咳が酷かったのも、ピークを過ぎれば落ち着いて……ご飯を食べる以外はずっと寝てた。
お見舞いは、エディ達以外もたくさん来てくださったようだけど……僕がぐっすり眠り続けていたので、ほとんど会えていない。
風邪をひいて、十日くらい経った頃には、その眠気もゆっくりと消えて。
ずっとこもりっぱなしだったベッドから出て、軽く体操出来るまで回復することが出来たよ!
「うんしょ、うんしょ!」
ラジオ体操を何となくやっていると……朝ご飯を作ってきてくれたらしい、ラティストが部屋に入ってきた。
「……もう、平気か?」
「おはよう! まだ完全回復じゃないけど」
「……そうか」
いい匂いの正体は、おじや? リゾット? のようなものだった。
コンソメとかの良い匂いがたまらない!!
「おはようでやんす、兄さん達~」
カウルも来て、水差しのトレーを触手を使ってゆっくりと運んでいたよ。
僕がベッドから出ていると、『ぱあ!?』って感じに顔を輝かせてくれた。
「おはよう、カウル」
「ケン兄さん、もう大丈夫でやんすか!?」
「まだ本調子じゃないけどね?」
「良いことでやんす。まだ二、三日はゆっくりした方がいいでやんすよ」
「うん、そうする」
ラティストが持ってきてくれたご飯は、美味しいチーズリゾットだった。お米の炊き方もマスターしているからか、適度な柔らかさがたまらない!!
「……たしかに、熱はないな」
ごちそうさまを言ってから、ラティストには軽く触診をしてもらったよ。
「そうでやんすか!」
「だから、体楽なんだー」
体力は完全回復じゃないけど……熱が引いただけでもありがたい。
眠気もほとんど残っていないので……起きても大丈夫な時間は、忘年会でもらえたエリーちゃんからのレシピ帳もとい、魔導具辞書とにらめっこすることにした。
今までのパン達のレシピとにらめっこすることで……次の新作を考えるためだ。
(……エリーちゃん、そう言えば)
エディが二回目に来た時に……彼女も風邪を引いているらしいって教えてもらったんだっけ?
季節の変わり目だし……冒険者さんだからって、体がずっと丈夫とは限らない。
エディが、『デート提案』してくれたけど……とりあえずは、あと少し休んでもエリーちゃんが回復してなかったら……お見舞い行こうかな?
たくさん、ポーションパンを作ろうかなとも考えたところで。
せっかくの回復薬なんだから、風邪薬ぽいのもあったようなのを思い出せた!!
だから、レシピ帳とじっくりにらめっこするのに変更したよ!!
31
お気に入りに追加
502
あなたにおすすめの小説
バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話
紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界――
田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。
暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。
仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン>
「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。
最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。
しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。
ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと――
――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。
しかもその姿は、
血まみれ。
右手には討伐したモンスターの首。
左手にはモンスターのドロップアイテム。
そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。
「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」
ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。
タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。
――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――
俺と幼女とエクスカリバー
鏡紫郎
ファンタジー
憧れた世界で人をやめ、彼女と出会い、そして俺は初めてあたりまえの恋におちた。
見知らぬ少女を助け死んだ俺こと明石徹(アカシトオル)は、中二病をこじらせ意気揚々と異世界転生を果たしたものの、目覚めるとなんと一本の「剣」になっていた。
最初の持ち主に使いものにならないという理由であっさりと捨てられ、途方に暮れる俺の目の前に現れたのは……なんと幼女!?
しかもこの幼女俺を復讐のために使うとか言ってるし、でもでも意思疎通ができるのは彼女だけで……一体この先どうなっちゃうの!?
剣になった少年と無口な幼女の冒険譚、ここに開幕
異世界王女に転生したけど、貧乏生活から脱出できるのか
片上尚
ファンタジー
海の事故で命を落とした山田陽子は、女神ロミア様に頼まれて魔法がある世界のとある国、ファルメディアの第三王女アリスティアに転生!
悠々自適の贅沢王女生活やイケメン王子との結婚、もしくは現代知識で無双チートを夢見て目覚めてみると、待っていたのは3食草粥生活でした…
アリスティアは現代知識を使って自国を豊かにできるのか?
痩せっぽっちの王女様奮闘記。
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
鑑定能力で恩を返す
KBT
ファンタジー
どこにでもいる普通のサラリーマンの蔵田悟。
彼ははある日、上司の悪態を吐きながら深酒をし、目が覚めると見知らぬ世界にいた。
そこは剣と魔法、人間、獣人、亜人、魔物が跋扈する異世界フォートルードだった。
この世界には稀に異世界から《迷い人》が転移しており、悟もその1人だった。
帰る方法もなく、途方に暮れていた悟だったが、通りすがりの商人ロンメルに命を救われる。
そして稀少な能力である鑑定能力が自身にある事がわかり、ブロディア王国の公都ハメルンの裏通りにあるロンメルの店で働かせてもらう事になった。
そして、ロンメルから店の番頭を任された悟は《サト》と名前を変え、命の恩人であるロンメルへの恩返しのため、商店を大きくしようと鑑定能力を駆使して、海千山千の商人達や荒くれ者の冒険者達を相手に日夜奮闘するのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる