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北斗サイド

文化祭が始まった

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 死ぬ。
 つーか、死んだ。
 何なんだよ……あの忙しさは…何だったんだよ。
 飲食をするクラスもあるから料理をする生徒の検便とかの手配とか。
 他にももめ事があったらそれの対応。
 しかも、決まった金額しかないというのに増やせとかふざけているのか。
 そういう奴に限ってマジで粘るし。
 それも何とか終わってようやく今日になったけど。
 それしでも、あのバ会長は逃げるし。
 本当にありえないだろう。

「大丈夫?」
「……。」

 柔らかい心地いい声が聞こえる。
 だけど、今の俺には返事をする気力すらなくなっている。
 すまん。

「……。」

 四日もまともに寝れていない。
 途中で何度落ちそうになったんだろう。
 それでも、気力を振り絞って頑張った。
 俺一人だったら途中でやめていただろうが、ともに戦う人たちがいた。
 その人たちを残して一人脱落するのはいやだった。
 だから、今日まで頑張った。
 頑張った、頑張ったけど、もう、指一本動かしたくない…。

「北斗?」
「……。」

 悪い、後五分寝かせてくれ。
 といっても、変に頭がさえている所為で寝られないんだけどな。
 どうせ、俺のクラスは展示だ。
 それに、店番だって免除されている。
 だから、あと少しだけ……。

 ピロン

 ……。

 ピロン

 ………。

 ピロン

 ……………………。

 あー、もー分かっている。
 分かっている。
 もう少し、もう少しだけだから。

「ほーくーと、そろそろ、起きて。」

 ………あー、もう逃げられねぇか…。
 これ以上放置していると何が起こるか分からねぇ。
 あ、やべ。
 電話の方になりがやった。
 起きたくねぇ。
 というか、身じろぎしただけで頭が痛ぇ。
 やべぇな。
 マジであと少しだけ…。
 ジッとして、何とか頭痛がマシになる。
 そして、体を起こし、見たくない携帯を見る。

「……。」

 絶句。
 メッセージが五十件。
 電話が…何でこんな短時間で六十件ってバグっているだろう。
 顔が引きつるのが分かる。
 ああ、何という事だ。
 あり得ない。
 明日だと。
 俺は暇じゃないんだぞ。
 そうしているうちにまたメールが入る。
 もう嫌だ…。
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