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電子オーブンレンジ 1/2
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レンジ・オーブ・デンシィというのが、レンジさんの正式な名前だ。なんでも、侯爵っていうとっても身分の高い、いわゆる上級国民ってやつらしい。
オーブンレンジなのか、電子レンジなのか、一体全体どっちなんだと、今の状況とは全く関係のない事で思考がいっぱいになっているのには訳がある。
※
ザック君を、スカットさんがパイナさんから預かっていたり、お世話をし慣れてている姿を見ると、普段から育児をしているのがわかる。
侯爵家の領地の管理などで多忙らしいけれど、時間を作ってパイナさんと一緒にザック君を見ているらしい。素敵なイクメンさんだなあと思った。
パイナさんは、ここに来て張り詰めていた緊張の糸が切れたのか少し休めたようだ。初日より顔色がよくなったパイナさんと一緒に、私はこちらの世界の、パイナさんには私が知っている異世界の簡単メニューを教え合いながら作る料理は楽しい。
お酢でホロホロに崩した鶏肉をざく切りにしたハクシャイと煮て、ちゃちゃっと味付けするだけの簡単料理は、スカットさんがとても気に入ってくれた。
「旦那さまがこんなにも大喜びするなんて、異世界の料理って本当に素晴らしいですね」
と、パイナさんに大絶されてしまった。
パイナさんの家には、コックさんがいるそうで、彼から本格的な料理を学んでいるから下ごしらえだけで時間がかかる。だから、子育てで忙しい彼女が料理をするには、睡眠を削るしかない。
手の込んだ料理も、時短料理も、食べてくれる人のために一生懸命考えて作るのだから、手抜きとかそういうんじゃないと思う。スカットさんが気に入ってくれたら自分のレシピに堂々と入れてみたらどうかと伝えてみると、立派な方の妻になったからには、一生懸命時間かけて作らなきゃいけないって思いこんでいたってポソリと言われた。
誰に言われたわけでも、ましてや、スカットさんが時間かけて作った料理じゃないと食べないとか言っているわけでもない。
ただ、大切なスカットさんに食べてもらうのだから頑張って作らないといけないってかなり無理をしていたようだ。スカットさんやザック君に申し訳ない気持ちになるみたいだった。
パイナさんが作った料理が時短料理だとしても、スカットさんは美味しいって心から言ってくれそうなのに。
魔法で安全を確保されているとはいえ、油断すれば寒くてすぐに子供が亡くなってしまうような環境で、それこそ一分でも気の抜けない育児の中、それでもスカットさんのために頑張ろうとするパイナさんのいじらしさと深い愛情に、胸がきゅんっとなった。
「それじゃあ、特別な異世界料理って事で、私のおすすめ料理を振舞うと良いと思いますよ」
「え?」
「ふふ、私が料理を教えたのはパイナさんだけですからね。パイナさんだけの特別メニューです」
「私だけ……」
「ええ。ひょっとしたら、これから増えていくかもですけど、私の生徒さん第一号なんですから、胸を張ってさっきのやつとか、帰るまでにお渡しする異世界流時短料理を、是非作ってみてください」
本当に大した料理じゃない。手の込んだ家庭料理のほとんどを作った事なんてない。逆に、パイナさんに弟子入りしなきゃいけないのは私のほうだと思う。
自分でもそんな偉そうにいえる立場じゃないって思うけれど、妻としてママさんとして頑張っている彼女が、ちょっとでも肩の力を抜いて悩みがほんの少しでも減ったらいいな。
その日の夜は、私が作った時短料理がテーブルを飾った。私が全部作ったものよりも、パイナさんが切ったり味付けしたほうが繊細で美味しい。
「このハンバーグという異世界の料理はパイナが作ったのかな?」
「ええ、あなた」
「ああ、やっぱり。私好みの味つけや、ふっくら柔らかい感じがいつもと同じだ。とても美味しいよ」
「パイナ義姉さんは、レストランのコックになれそうなほど料理がお上手ですね。兄上が羨ましいよ」
「ああ、いつも私たちのために頑張ってくれているからな。パイナの料理を食べると、私も頑張ろうと思えるんだ。モモカさんの作った料理も、こちらではない味や形で見慣れないが、とても美味い。毎日食べているレンジが幸せだと私に惚気るのもわかる」
スカットさんやレンジさんの大賛辞を聞いて、パイナさんはザックくんが口や胸、手をハンバーグのソースで汚しているのを拭きながら顔を真っ赤にして口元をほころばせた。
パイナさんの事を愛していて、よく見ているって事なんだろうな。お互い思いやりがあっていいご夫婦だ。素敵な旦那さんでイクメンのスカットさんと、かわいいパイナさん夫婦は、とてもお似合いだと思った。
夫婦、かぁ……
『いや、その。来年、には、と、思ってる。なんせ、彼女はこちらに来て日が浅いし、俺も、今でも十分満足なんだ。彼女にはしっかり準備をした状態で、世界一幸せな花嫁になって貰いたいからな』
スカットさんたちが来た日、レンジさんには結婚を考えている女性がいると言っていた。とっても優しくて素敵な騎士団の団長さんなんだもん。お金持ちで地位もあって、頼りがいのある男性なんだから、恋人くらいいて当然。
今まで彼女はいなかったって言ってたけど、もし恋人がいると伝えたら、私が気を遣うと思って黙っていたのかと知り、少しショックを受けた。
来年には結婚するって言ってたから、そこからどうしようという不安よりも、レンジさんは私に気があるってちょっと思ってたから、少しどころか凄くショックだった。
自惚れ屋の盛大な勘違いも甚だしい。穴があったら入りたいとはこの事だ。
相手の人はどんな人なんだろう……。キレイ系の人かな? かわいい感じ? それとも、色気いっぱいの大人の女性?
会ったことのない女の人にじれっとした気持ちの悪い気持ち感情を覚え、私はレンジさんへの恋を自覚した。
レンジさんは結婚を約束した恋人がいて、私の事は、ただ単に異世界の乙女だからっていう理由で保護しているだけなんだから、この気持ちはそっと自分の胸にしまっておこうと思った。
片想いが、こんなにも苦しくて辛いものだなんて知らなかった。どうあがいたって報われない想い。早く忘れなくちゃと思えば思うほど胸が痛くて焦げ付いて辛くてたまらなかった。
ひとりベッドの上にいると、全く寝付けなくて涙が溢れて止まらない。濡れたカバーが冷たくなっても、そのまま顔をそこにつけたまま眠れぬ夜を過ごした。
こんな事なら、いっそカラマさんに恋をすればよかったな、なんて馬鹿な考えが浮かぶ。
なるべく普段と変わらないように過ごしたつもりだったんだけど、レンジさんはすぐに私の変化に気付いたようだ。
心配して私を見下ろす彼をじっと見上げる。そこには、やっぱり私への好意がある気がする。
私ってホントバカ。それはただの厚意であって、私に対する好意なんかじゃない。勘違いしちゃいけないとその都度言い聞かせるたびに、胸がキシっと音を立ててヒビを作った。
「モモカさん、どうしたんですか? 大丈夫ですか?」
気を付けていたのに、料理中ぼーっとしてしまって、あらかた完成していたジャーマンポテトサラダを混ぜている途中落してしまった。ここに滞在している間に、パイナさんは時短料理を私から学ぶ事になった。キッチンにいる間は、ザック君はスカットさんとレンジさんがしっかり見ている。
「きゃあ、ごめんなさい。折角パイナさんがここまで作ってくれたのに……」
「いいえ、モモカさんの怪我がなくて良かったです。元気がありませんね? 何か悩み事があるのなら、私で良かったら、何の力にもなれないかもしれませんが話だけでもしてみませんか? 無理に、とは言いませんが……」
「パイナさん……」
時短料理を嬉々として作るようになったパイナさんは、来た時とは比べものにならないほどはつらつとして、とても魅力的な若奥様になった。もともと可愛らしい感じだったのが、生命力があふれ、キラキラ輝いているよう。
スカットさんも、そんなパイナさんを見て、惚れ直したって感じで見つめ合い微笑んでいるふたりの姿は、とても素敵で心から祝福できるのに、なんだかとても羨ましくて妬ましいという嫌な気持ちにもなった。
私は、自分の気持ちの持って行きようがわからなくて、どうしようもなくなっていた。パイナさんが私の手を握って、椅子に座らせてくれた。
斜めに腰をかけて、背中にそっと手を当てられた瞬間、ぼろりと涙がこぼれ落ちてしまった。
「あ、あれ? あれ……、なんで?」
泣くつもりなんてこれっぽっちもなかった。なのに、一度零れた涙は、次から次へと新しい涙を作り出していく。
何も聞かず、そっと寄り添ってくれるパイナさんの存在が心地いい。私はしばらくの間、声も、嗚咽すら出さず、はらはらと流れる涙を拭きもせずにじっとうつむいたのだった。
オーブンレンジなのか、電子レンジなのか、一体全体どっちなんだと、今の状況とは全く関係のない事で思考がいっぱいになっているのには訳がある。
※
ザック君を、スカットさんがパイナさんから預かっていたり、お世話をし慣れてている姿を見ると、普段から育児をしているのがわかる。
侯爵家の領地の管理などで多忙らしいけれど、時間を作ってパイナさんと一緒にザック君を見ているらしい。素敵なイクメンさんだなあと思った。
パイナさんは、ここに来て張り詰めていた緊張の糸が切れたのか少し休めたようだ。初日より顔色がよくなったパイナさんと一緒に、私はこちらの世界の、パイナさんには私が知っている異世界の簡単メニューを教え合いながら作る料理は楽しい。
お酢でホロホロに崩した鶏肉をざく切りにしたハクシャイと煮て、ちゃちゃっと味付けするだけの簡単料理は、スカットさんがとても気に入ってくれた。
「旦那さまがこんなにも大喜びするなんて、異世界の料理って本当に素晴らしいですね」
と、パイナさんに大絶されてしまった。
パイナさんの家には、コックさんがいるそうで、彼から本格的な料理を学んでいるから下ごしらえだけで時間がかかる。だから、子育てで忙しい彼女が料理をするには、睡眠を削るしかない。
手の込んだ料理も、時短料理も、食べてくれる人のために一生懸命考えて作るのだから、手抜きとかそういうんじゃないと思う。スカットさんが気に入ってくれたら自分のレシピに堂々と入れてみたらどうかと伝えてみると、立派な方の妻になったからには、一生懸命時間かけて作らなきゃいけないって思いこんでいたってポソリと言われた。
誰に言われたわけでも、ましてや、スカットさんが時間かけて作った料理じゃないと食べないとか言っているわけでもない。
ただ、大切なスカットさんに食べてもらうのだから頑張って作らないといけないってかなり無理をしていたようだ。スカットさんやザック君に申し訳ない気持ちになるみたいだった。
パイナさんが作った料理が時短料理だとしても、スカットさんは美味しいって心から言ってくれそうなのに。
魔法で安全を確保されているとはいえ、油断すれば寒くてすぐに子供が亡くなってしまうような環境で、それこそ一分でも気の抜けない育児の中、それでもスカットさんのために頑張ろうとするパイナさんのいじらしさと深い愛情に、胸がきゅんっとなった。
「それじゃあ、特別な異世界料理って事で、私のおすすめ料理を振舞うと良いと思いますよ」
「え?」
「ふふ、私が料理を教えたのはパイナさんだけですからね。パイナさんだけの特別メニューです」
「私だけ……」
「ええ。ひょっとしたら、これから増えていくかもですけど、私の生徒さん第一号なんですから、胸を張ってさっきのやつとか、帰るまでにお渡しする異世界流時短料理を、是非作ってみてください」
本当に大した料理じゃない。手の込んだ家庭料理のほとんどを作った事なんてない。逆に、パイナさんに弟子入りしなきゃいけないのは私のほうだと思う。
自分でもそんな偉そうにいえる立場じゃないって思うけれど、妻としてママさんとして頑張っている彼女が、ちょっとでも肩の力を抜いて悩みがほんの少しでも減ったらいいな。
その日の夜は、私が作った時短料理がテーブルを飾った。私が全部作ったものよりも、パイナさんが切ったり味付けしたほうが繊細で美味しい。
「このハンバーグという異世界の料理はパイナが作ったのかな?」
「ええ、あなた」
「ああ、やっぱり。私好みの味つけや、ふっくら柔らかい感じがいつもと同じだ。とても美味しいよ」
「パイナ義姉さんは、レストランのコックになれそうなほど料理がお上手ですね。兄上が羨ましいよ」
「ああ、いつも私たちのために頑張ってくれているからな。パイナの料理を食べると、私も頑張ろうと思えるんだ。モモカさんの作った料理も、こちらではない味や形で見慣れないが、とても美味い。毎日食べているレンジが幸せだと私に惚気るのもわかる」
スカットさんやレンジさんの大賛辞を聞いて、パイナさんはザックくんが口や胸、手をハンバーグのソースで汚しているのを拭きながら顔を真っ赤にして口元をほころばせた。
パイナさんの事を愛していて、よく見ているって事なんだろうな。お互い思いやりがあっていいご夫婦だ。素敵な旦那さんでイクメンのスカットさんと、かわいいパイナさん夫婦は、とてもお似合いだと思った。
夫婦、かぁ……
『いや、その。来年、には、と、思ってる。なんせ、彼女はこちらに来て日が浅いし、俺も、今でも十分満足なんだ。彼女にはしっかり準備をした状態で、世界一幸せな花嫁になって貰いたいからな』
スカットさんたちが来た日、レンジさんには結婚を考えている女性がいると言っていた。とっても優しくて素敵な騎士団の団長さんなんだもん。お金持ちで地位もあって、頼りがいのある男性なんだから、恋人くらいいて当然。
今まで彼女はいなかったって言ってたけど、もし恋人がいると伝えたら、私が気を遣うと思って黙っていたのかと知り、少しショックを受けた。
来年には結婚するって言ってたから、そこからどうしようという不安よりも、レンジさんは私に気があるってちょっと思ってたから、少しどころか凄くショックだった。
自惚れ屋の盛大な勘違いも甚だしい。穴があったら入りたいとはこの事だ。
相手の人はどんな人なんだろう……。キレイ系の人かな? かわいい感じ? それとも、色気いっぱいの大人の女性?
会ったことのない女の人にじれっとした気持ちの悪い気持ち感情を覚え、私はレンジさんへの恋を自覚した。
レンジさんは結婚を約束した恋人がいて、私の事は、ただ単に異世界の乙女だからっていう理由で保護しているだけなんだから、この気持ちはそっと自分の胸にしまっておこうと思った。
片想いが、こんなにも苦しくて辛いものだなんて知らなかった。どうあがいたって報われない想い。早く忘れなくちゃと思えば思うほど胸が痛くて焦げ付いて辛くてたまらなかった。
ひとりベッドの上にいると、全く寝付けなくて涙が溢れて止まらない。濡れたカバーが冷たくなっても、そのまま顔をそこにつけたまま眠れぬ夜を過ごした。
こんな事なら、いっそカラマさんに恋をすればよかったな、なんて馬鹿な考えが浮かぶ。
なるべく普段と変わらないように過ごしたつもりだったんだけど、レンジさんはすぐに私の変化に気付いたようだ。
心配して私を見下ろす彼をじっと見上げる。そこには、やっぱり私への好意がある気がする。
私ってホントバカ。それはただの厚意であって、私に対する好意なんかじゃない。勘違いしちゃいけないとその都度言い聞かせるたびに、胸がキシっと音を立ててヒビを作った。
「モモカさん、どうしたんですか? 大丈夫ですか?」
気を付けていたのに、料理中ぼーっとしてしまって、あらかた完成していたジャーマンポテトサラダを混ぜている途中落してしまった。ここに滞在している間に、パイナさんは時短料理を私から学ぶ事になった。キッチンにいる間は、ザック君はスカットさんとレンジさんがしっかり見ている。
「きゃあ、ごめんなさい。折角パイナさんがここまで作ってくれたのに……」
「いいえ、モモカさんの怪我がなくて良かったです。元気がありませんね? 何か悩み事があるのなら、私で良かったら、何の力にもなれないかもしれませんが話だけでもしてみませんか? 無理に、とは言いませんが……」
「パイナさん……」
時短料理を嬉々として作るようになったパイナさんは、来た時とは比べものにならないほどはつらつとして、とても魅力的な若奥様になった。もともと可愛らしい感じだったのが、生命力があふれ、キラキラ輝いているよう。
スカットさんも、そんなパイナさんを見て、惚れ直したって感じで見つめ合い微笑んでいるふたりの姿は、とても素敵で心から祝福できるのに、なんだかとても羨ましくて妬ましいという嫌な気持ちにもなった。
私は、自分の気持ちの持って行きようがわからなくて、どうしようもなくなっていた。パイナさんが私の手を握って、椅子に座らせてくれた。
斜めに腰をかけて、背中にそっと手を当てられた瞬間、ぼろりと涙がこぼれ落ちてしまった。
「あ、あれ? あれ……、なんで?」
泣くつもりなんてこれっぽっちもなかった。なのに、一度零れた涙は、次から次へと新しい涙を作り出していく。
何も聞かず、そっと寄り添ってくれるパイナさんの存在が心地いい。私はしばらくの間、声も、嗚咽すら出さず、はらはらと流れる涙を拭きもせずにじっとうつむいたのだった。
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