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45 ガチャを回そう~カプセルの中身は?③R15~

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※タグにあるグッズの初級編……かどうかの判断は、個人差があります。




「「あ……」」

 二人は手を合わせたまま同時に言葉を発した。

「ヨウルプッキ様、この場合カプセルはどうなるのでしょうか?」
「すみません、思わず……。僕が触れてしまったから何が出るのか……。その、シンディ様は可愛らしい物をと願われていたのですよね?」
「え? ええ。勿論です。できれば、小鳥のように、もこもこの羽毛があるような……。先ほどの猫ちゃんもかわいらしかったのですが、つるりとしていましたでしょう? 羽毛か、滑らかな毛皮が付いたものがいいなと思いながら回しました」

 ヨウルプッキは、それを聞いて、ならば出てくるのは頭に付ける動物の耳や、服につけるタイプのしっぽとか、街中でお祭りの時などにペアでつけるようなモノだと確信した。
 
──それか、背中に天使の羽をつけるようなモノもあった。天使の羽をつけたシンディ……。もふもふの耳や、手袋、しっぽをつけて、僕を誘うようにちょっと蠱惑的にエッチなポーズをとる恋人……。く~かわいいだろうなあ

 ヨウルプッキは、楽観的な考えと、それをつけた愛らしくも色っぽいシンディの姿が見たくなって仕方がない。彼の幸せな妄想の中では、いつだってシンディは相思相愛の恋人なのだ。
  とんでも大人グッズが出てきて嫌われてしまったらどうしようといった恐怖はどこかに去って行ってしまった。


「なら、大丈夫かな? 僕も可愛い物がいいと思ってましたから」

 ヨウルプッキは、興奮のために、目がらんらんとして鼻息を荒くしてしまう。幸か不幸か、シンディはカプセルに夢中でそれに気づいていない。

 シンディは、それを持ち、カパッと勢いよく開けた。出て来た煙は手の平ほどなので、煙が晴れるまで開いた手の平の上に乗せ続けた。

「ピゥ」

 出て来たのは、虹色ピュヨコと同じくらいの大きさの愛らしいもふもふだった。つぶらな瞳は真ん丸で、こちらを見ており体をふるふる小さく震わせている。

「まあ、かわいい~。ふふふ、突然だったから驚いちゃった? 怖くないわ、安心してね」

 ヨウルプッキは、想像とは違うためにがっくりと肩を落として項垂れてしまった。だが、それを見てかわいがる彼女が喜んでいる姿を見て、良かったなと本心で思った。

「ピッ、ピィ」

 しかしながら、このガチャにはそういったは少ない。しかも、生物は魔獣を改良したものしか入れていないため、この小さな仔の正体が何なのか考えて行く。
 
──それにしても、僕のシンディにあんなに可愛がられて……。僕なんて、さっきみたいな偶然でしか触れられないし、夕方にはお別れなのに……くそ。アイツは家に持って帰ってもらって、ずっと一緒にいて貰って、お風呂も一緒に入って、あまつさえ一緒のベッドで眠るのだろうか?

 出て来たソレを心底羨ましく思う。何なら立場を変わりたいとまで思っていると、シンディの手の平で震えていたソレがモゾモゾ動き出したと思うと、ぶわっと毛を逆立て楕円形になった。

「あら? どうしたの?」

 シンディの守護者である虹色ピュヨコは、この二人なら、シンディに危険はないと判断したようだ。さきほど部屋から出て行き、久しぶりの屋敷の外を散策して楽しんでいる。

 ヨウルプッキは、シンディの声を聞き我に返る。そして、ソレを見ながら何かを思い出せそうだと頭をひねった。

  そういえば、先月に開発された新商品の中に、小さな毛玉があって、可愛らしく通常はペットとして害もないため問題なく飼育できる魔獣があったな、と。

「ヨウルプッキ様、このコの様子が変になって……」

 ヨウルプッキは、この数秒ほど思考に囚われていて彼女の行動を見ていなかった。

「こうなる前、何をされましたか?」

 たしか、その魔獣は……

「あまりにもかわいいのでキスをしたんです」

 その魔獣は、持ち主のキスをトリガーにとある変貌を遂げるとかなんとか……

「あ……」
「え……? や、きゃああ!」

 ヨウルプッキがその正体を完全に思い出した時にはもう遅かった。

 毛玉から、数本の触手が現れ、あっという間にシンディのドレスの胸元にある谷間にするんっと入り込んだのであった。

「くすぐったぁい……、お願い出てきてぇ……」

 シンディは、毛玉がモゾモゾドレスの中で蠢きながら触手を肌に這わせていくと同時にその身をくねらせる。目を閉じて、その感覚に涙が目じりにたまり始めた。

「あ? え? やぁ、そこはぁ」


 ヨウルプッキは、ごくりと彼女の痴態に魅入る。胸元のドレス越しに毛玉の位置が分かり、おっぱいの間に居座っている。好き勝手にうねうねと触手を伸ばしていっているのさえはっきりと見えた。

  触手が彼女の弱点をすかさず見出だして、どんどん擽る。

 目元どころか体中を真っ赤にして身もだえ始め、立つのも無理そうになった彼女の細い体を抱きしめた。

  毛玉が、シンディが喜んでいると思い「ピゥ!」と一鳴きすると、もっと喜んでもらおうと、無邪気に擽り続けた。

「シンディ様、しっかり!」

「ヨウルプッキ、さまぁ! ……ん、あぁ……とって、とってぇ!  はぁはぁ……、ん……!」

 縋りつかれて、このままでは危ないと横抱きにしようとぐっと体を近づける。

「ヨウルプッキ様、ああ、助けてぇ……」
「ああ、あんっ! やあ、見ないでぇ……」

 シンディが、触手の動きに合わせるように、ぴくぴくと体を小さく震わせ、ヨウルプッキに縋り付き、その逞しい首筋に腕を絡ませてきた。

  首筋に愛しい人の熱い吐息がかかる。

  取ってあげたいが、それはつまり、ドレスの中に手を入れなくてはならなくて。いや、自分の大きなこの手が、彼女のぴったりとしたドレスの中に入るわけはない。

──ぬ、脱がす?  脱がしていいのか?  どうする、僕はどうすればいいんだ?

 一瞬で股間が痛いほど天を向き反り返っていた。彼女のその淫らな表情と胸元をじっと魅入ってしまう。
  愛しい恋人のお願いを聞くのも忘れて、抱きしめたまま突っ立ってしまう。

「あっ……!  そこはダメェ!」
「……っ! シンディ、しっかり……! え? あ!」

 シンディは、触手に一番弱い脇腹をこしょこしょ擽られ、思い切り体をびくっと反らせた。

  バランスを崩したヨウルプッキは、彼女を抱えたまま、後方にあった大きなソファに勢いよく、半分寝転ぶような姿勢で座り込んだのであった。

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