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商業都市エベラン①
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俺とリリアはまっすぐに襲撃されている隊商へと向かった。ルシアナの魔法のおかげで盗賊たちの足が止まっている。今なら余裕を持って対処ができる。
「加勢に来ました。敵ではありません!」
念のためそう叫んでおいた。俺の後方ではマルチダさんが放ったファイアー・ボールが盗賊たちの真ん中あたりで炸裂していた。近くの草も一緒に燃えているのだが良いのだろうか?
そんなことを気にしながらケガ人の治療を行った。ちょっとひどいケガをしている人もいたが死人はまだいないようだ。俺がケガを治したことに驚きながらも、お礼を言って再び盗賊たちに向かって行った。
もちろん、そのあたりに倒れている盗賊たちは回復しない。そのまま放置だ。
「フェル、ケガ人もいなくなったし、あたしたちも援護しましょうよ」
「そうだな。後ろから弓を引いているヤツを片付けよう。ウォーター・アロー!」
「ウォーター・ボール!」
強烈な勢いの水が体を貫き、巨大な水の塊が体を押しつぶす。同時に水の塊がはじけ周囲に大雨を降らせた。どうやら消火も兼ねるつもりのようだ。
「そっちの方が良さそうだね。ウォーター・ボール!」
「あら、あなたたち、良い魔法を持ってるじゃない。火を消す手間が省けるわ」
そう言いながら、マルチダさんは次々と火属性魔法を放っていた。それをくらった相手は消し炭になっていた。なるほど、盗賊たちの後片付けが面倒だから火属性を使っていたのか。確かにそうかも知れないな。
ライナーたちも数人の盗賊を倒している。形勢は完全に逆転していた。さらにそこにレイザーさんが加わった。
「おいおい、もう終わりがけじゃねぇか。俺の出番も残しておいてくれよ!」
そう言いながら次々と、何の迷いもなく盗賊たちを斬り倒していき、ついには逃げようとしていた盗賊団の頭を倒した。
あたりには焦げた匂いが充満していた。俺たちもマルチダさんを見習って、ファイアー・ボールで後処理を行った。
汚れた地面も土魔法を使ってキレイにしておいた。これであとから来る人たちがこの道を通っても、不快に思うことはないだろう。一部の草むらがなくなっているので、何かあったことには気がつくだろうけどね。
「良くやったぞ、ライナー、ルシアナ、ベールス。これでお前たちも一人前の冒険者だな。俺たちの仕事は魔物相手のものばかりじゃない。上を目指すなら、嫌な依頼も引き受けなきゃならないこともあるのさ」
早くもレイザーさんが締めに入った。まだ早すぎるんじゃないかな? エベランまではもう少しかかりそうだぞ。だが、そう言われた三人組はやり遂げたような、満足そうな表情をしていた。
そうこうしているうちに、後ろから来ていたサンチョさんたちが追いついて来た。すでに片付いていることに安堵の表情を浮かべていた。
「さすがはコリブリの街の冒険者ですね。後片付けまで終わっているとは思いませんでしたよ」
「このくらい当然のことですよ。それよりも、襲われていた隊商の無事を確認しないといけませんね」
レイザーさんの指示で、改めてケガ人と被害の状態を確認した。馬車につながれている馬が無事なところを見ると、盗賊団はどうやらそのまま利用するつもりだったみたいである。
「加勢に来ました。敵ではありません!」
念のためそう叫んでおいた。俺の後方ではマルチダさんが放ったファイアー・ボールが盗賊たちの真ん中あたりで炸裂していた。近くの草も一緒に燃えているのだが良いのだろうか?
そんなことを気にしながらケガ人の治療を行った。ちょっとひどいケガをしている人もいたが死人はまだいないようだ。俺がケガを治したことに驚きながらも、お礼を言って再び盗賊たちに向かって行った。
もちろん、そのあたりに倒れている盗賊たちは回復しない。そのまま放置だ。
「フェル、ケガ人もいなくなったし、あたしたちも援護しましょうよ」
「そうだな。後ろから弓を引いているヤツを片付けよう。ウォーター・アロー!」
「ウォーター・ボール!」
強烈な勢いの水が体を貫き、巨大な水の塊が体を押しつぶす。同時に水の塊がはじけ周囲に大雨を降らせた。どうやら消火も兼ねるつもりのようだ。
「そっちの方が良さそうだね。ウォーター・ボール!」
「あら、あなたたち、良い魔法を持ってるじゃない。火を消す手間が省けるわ」
そう言いながら、マルチダさんは次々と火属性魔法を放っていた。それをくらった相手は消し炭になっていた。なるほど、盗賊たちの後片付けが面倒だから火属性を使っていたのか。確かにそうかも知れないな。
ライナーたちも数人の盗賊を倒している。形勢は完全に逆転していた。さらにそこにレイザーさんが加わった。
「おいおい、もう終わりがけじゃねぇか。俺の出番も残しておいてくれよ!」
そう言いながら次々と、何の迷いもなく盗賊たちを斬り倒していき、ついには逃げようとしていた盗賊団の頭を倒した。
あたりには焦げた匂いが充満していた。俺たちもマルチダさんを見習って、ファイアー・ボールで後処理を行った。
汚れた地面も土魔法を使ってキレイにしておいた。これであとから来る人たちがこの道を通っても、不快に思うことはないだろう。一部の草むらがなくなっているので、何かあったことには気がつくだろうけどね。
「良くやったぞ、ライナー、ルシアナ、ベールス。これでお前たちも一人前の冒険者だな。俺たちの仕事は魔物相手のものばかりじゃない。上を目指すなら、嫌な依頼も引き受けなきゃならないこともあるのさ」
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「さすがはコリブリの街の冒険者ですね。後片付けまで終わっているとは思いませんでしたよ」
「このくらい当然のことですよ。それよりも、襲われていた隊商の無事を確認しないといけませんね」
レイザーさんの指示で、改めてケガ人と被害の状態を確認した。馬車につながれている馬が無事なところを見ると、盗賊団はどうやらそのまま利用するつもりだったみたいである。
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