74 / 137
第四章
調査依頼
しおりを挟む
冒険者ギルドの護衛任務に、都合良く王都までの護衛依頼があったそうだ。ほくほく顔で、アベルはその依頼を引き受けて家へと帰ってきた。俺はとゆうと、その間に師匠に断りを入れに行っていた。
「すいません、師匠。王都の冒険者ギルドから指名依頼が来まして、しばらく留守にすることになります」
「ああ、構わないよ。いつものように、留守の間はしっかりと家の面倒を見ておくよ」
「ありがとうございます」
いつも師匠に頼ってばかりだが、家の管理については、そろそろ別の手を考えていた方が良いのかも知れない。師匠も仕事が増えつつあるし、だからといって、弟子が増えているわけでもない。
留守の間、家を守ってくれるハウスキーパーのような人を雇う必要があるのかも知れない。
こうしてそれぞれの準備が整うと、王都へと向かった。何度か通った道ではあるが、さすがに遠い。この辺りの馬車は軒並みパワーアップしているので、最初の頃よりかは断然マシな乗り心地になってはいるが、それでもつらいものはつらい。
道中は特に変わったことは何もなかった。魔物とは何回か遭遇したものの、アベルが一人で無双していたので、俺たちに出番はまったくなかった。活躍できなかったマリアをなだめることの方がよほど大変だった。レベルアップシステムはないのに、何でそこまでマリアが魔物を倒すことにこだわるのか、それが分からない。単に魔法銃を撃ちたいだけなのかも知れない。
無事に王都についた俺たちは、到着した次の日に冒険者ギルドへと向かった。全員が朝寝坊をしたため、時刻はすでに昼を過ぎているが、特に問題はないだろう。王都のそれなりに値段のする宿は、上げ膳据え膳で非常に良かった。クセになりそう。
王都の冒険者ギルドは、相変わらずの独特の空気が漂っていた。
イーゴリの街の冒険者ギルドでは、この時間帯にいる冒険者はほとんどいないのだが、ここは違う。いまも設置されたテーブルを囲んで、何組かのパーティーが頭を突き合わせて相談をしていた。
Bランク以上の依頼は難易度も高い。きっとそうやって、自分たちで達成できる仕事なのかを慎重に判断しているのだろう。中には無謀な依頼を引き受けて、帰って来ないパーティーもあるようではあったが。
「アベル、俺たちもそろそろ王都に住み家を持つか? Bランクの依頼をもっと受けたいんじゃないか?」
「確かにそれはあるけど……Aランクに上がるのは、あくまでも指名依頼をこなす必要があるからね。Bランクの依頼ばかり受ける必要はないよ。それよりも必要なのは、しっかりと依頼をこなすという信頼関係だよ」
それもそうか。適当にたくさんの依頼を受けても、それが手抜きじゃ、信頼関係は生まれない。そんなパーティーに仕事を依頼しようなどと思う人物はいないだろう。
色々とアベルは考えているな。感心感心。
受付カウンターに並びながらそんな雑談をしていると、俺たちの順番が回ってきた。
「この手紙を受け取ったんだが」
イーゴリの街の冒険者ギルドで受け取った手紙を渡す。その手紙を確認すると、受付嬢は一旦後ろへと下がって行った。俺たちが顔を見合わせていると、すぐに副ギルドマスターのジアーナがやって来た。
「お待たせしました。こちらへどうぞ」
にっこりと笑ってそう言うと、冒険者ギルドの奥を指した。どうやらここでは話せない内容らしい。それぞれうなずくと無言でついて行った。
向かった部屋の中では、ギルドマスターのマクシミリアンがすでに座っていた。再び出会った大物に、アベルとマリアの二人に緊張が走った。背筋がシャキッと伸びている。
ジアーナの案内で俺たちはあいている席に適当に座った。
「遠い所、呼び出してしまって済まないね。実は君たちの頼みたい依頼があってね」
ギルドマスターは忙しいのだろう。すぐに依頼内容の話になった。
「君たちにエルフの国を調査してもらいたいんだ。エルフのリリア君がいるのならば、それなりにスムーズに仕事ができると思うんだよ」
なるほど。エルフを仲間に入れているパーティーはそれほど多くはない。さらに、権力を持ったエルフとなれば、リリア以外には考えられないのかも知れない。いや、目の前にいるジアーナでもできそうではあるが。
「いまさら家に帰るつもりはないわ。調査ならジアーナが行けばいいじゃない。冒険者ギルドの副ギルドマスターなんだし、名前も知れ渡ってるでしょう?」
ツンツンした感じでリリアが口を開いた。かなり嫌そうである。
「そんなこと言わないでよ。私が出張ったら、騒ぎが大きくなるからダメなのよ。あなたたちのような冒険者がふらっと行くから、目立たずに調査できるのよ。それに、別に実家を頼れだなんて言ってないわ。リリア一人でも十分に顔が利くでしょう?」
「い・や・よ! どこで足がつくかも分からないのに、そんな危険なことするわけないでしょ!」
リリアの柳眉は完全に逆立っている。檄おこのようである。
「申し訳ありませんが、その依頼はお引き受けできません。リリアが嫌がる依頼を引き受けるつもりはまったくありませんのでね」
俺はキッパリと断った。嫌がるリリアに無理を言って引き受ける必要などないのだ。俺の中では依頼よりもリリアの方が大事だ。
「ダナイ……」
「いいんだよ、リリア。気にすることはないさ」
見つめ合う二人。リリアの手はそっと俺の毛をなでている。
「ハイハイ、ごちそう様、ごちそう様。あああ、どうしたものかしら……」
ジアーナが頭を抱えたが、諦めて他の冒険者に依頼して欲しい。そう思っていると、先ほどから黙って話を聞いていたマクシミリアンが口を開いた。
「この依頼は錬金術ギルドからの依頼でもあるんだ」
「錬金術ギルドからの?」
不思議そうに言うと、アベルとマリアがそろって首をかしげる。錬金術ギルドからの依頼となれば、思い当たることはただ一つ。
「もしかして、例の病気と何か関係が?」
マクシミリアンはうなずく。
「ああ、そうだ。どうやらあの病気の出所がエルフの国のようなのだよ」
「そんな!」
リリアが悲鳴を上げた。自分の生まれた国がそのような大それたことをしたかも知れないことに、かなり動揺しているようである。そのまま目を伏せた。
「それで今回の依頼が来たのです。依頼の内容はエルフの国の情勢確認。もちろん国では常に情勢確認を行っておりますが、それはあくまでも表面上の情報だけ。内部の細かな情報を探るには、もっと内情を探れる人物の力が必要なのよ」
「それで私が……」
どうやらリリアは合点が行ったようである。リリアがうまく立ち回ることで必要な情報を入手できると、国は踏んでいるようである。
これは困った。どうしたものか。病気の出所を突き止める必要はある。間違いなく何か良くないことをもくろんでいるはずだ。それだけは未然に阻止しなければならない。しかし、リリアが嫌うことをしたくはない。
「ダナイ、引き受けましょう」
考え込んでいたリリアが、小さく言葉をこぼした。声は小さかったが、そこには決意の色が見えた。
「いいんだな?」
「……ええ」
自分も大事だが、自分の生まれ故郷も大事。エルフの国が関与していないことを証明するために動くことにしたのだろう。その決意を無駄にするわけには行かないな。
「分かりました。依頼を引き受けましょう。ただし、リリアの故郷には絶対に行きませんので、そのおつもりで」
あっはっは、とマクシミリアンは笑った。
「それでいい。リリア君の故郷へはジアーナに行ってもらうとしよう。短期間の里帰りだと言えば、おそらくは大丈夫だろう」
はぁ、とジアーナがため息をこぼす。どうやらジアーナも故郷へは帰りたくはないらしい。
一体、リリアとジアーナの故郷には何があるんだ? 違う意味で気になってきた。
「すいません、師匠。王都の冒険者ギルドから指名依頼が来まして、しばらく留守にすることになります」
「ああ、構わないよ。いつものように、留守の間はしっかりと家の面倒を見ておくよ」
「ありがとうございます」
いつも師匠に頼ってばかりだが、家の管理については、そろそろ別の手を考えていた方が良いのかも知れない。師匠も仕事が増えつつあるし、だからといって、弟子が増えているわけでもない。
留守の間、家を守ってくれるハウスキーパーのような人を雇う必要があるのかも知れない。
こうしてそれぞれの準備が整うと、王都へと向かった。何度か通った道ではあるが、さすがに遠い。この辺りの馬車は軒並みパワーアップしているので、最初の頃よりかは断然マシな乗り心地になってはいるが、それでもつらいものはつらい。
道中は特に変わったことは何もなかった。魔物とは何回か遭遇したものの、アベルが一人で無双していたので、俺たちに出番はまったくなかった。活躍できなかったマリアをなだめることの方がよほど大変だった。レベルアップシステムはないのに、何でそこまでマリアが魔物を倒すことにこだわるのか、それが分からない。単に魔法銃を撃ちたいだけなのかも知れない。
無事に王都についた俺たちは、到着した次の日に冒険者ギルドへと向かった。全員が朝寝坊をしたため、時刻はすでに昼を過ぎているが、特に問題はないだろう。王都のそれなりに値段のする宿は、上げ膳据え膳で非常に良かった。クセになりそう。
王都の冒険者ギルドは、相変わらずの独特の空気が漂っていた。
イーゴリの街の冒険者ギルドでは、この時間帯にいる冒険者はほとんどいないのだが、ここは違う。いまも設置されたテーブルを囲んで、何組かのパーティーが頭を突き合わせて相談をしていた。
Bランク以上の依頼は難易度も高い。きっとそうやって、自分たちで達成できる仕事なのかを慎重に判断しているのだろう。中には無謀な依頼を引き受けて、帰って来ないパーティーもあるようではあったが。
「アベル、俺たちもそろそろ王都に住み家を持つか? Bランクの依頼をもっと受けたいんじゃないか?」
「確かにそれはあるけど……Aランクに上がるのは、あくまでも指名依頼をこなす必要があるからね。Bランクの依頼ばかり受ける必要はないよ。それよりも必要なのは、しっかりと依頼をこなすという信頼関係だよ」
それもそうか。適当にたくさんの依頼を受けても、それが手抜きじゃ、信頼関係は生まれない。そんなパーティーに仕事を依頼しようなどと思う人物はいないだろう。
色々とアベルは考えているな。感心感心。
受付カウンターに並びながらそんな雑談をしていると、俺たちの順番が回ってきた。
「この手紙を受け取ったんだが」
イーゴリの街の冒険者ギルドで受け取った手紙を渡す。その手紙を確認すると、受付嬢は一旦後ろへと下がって行った。俺たちが顔を見合わせていると、すぐに副ギルドマスターのジアーナがやって来た。
「お待たせしました。こちらへどうぞ」
にっこりと笑ってそう言うと、冒険者ギルドの奥を指した。どうやらここでは話せない内容らしい。それぞれうなずくと無言でついて行った。
向かった部屋の中では、ギルドマスターのマクシミリアンがすでに座っていた。再び出会った大物に、アベルとマリアの二人に緊張が走った。背筋がシャキッと伸びている。
ジアーナの案内で俺たちはあいている席に適当に座った。
「遠い所、呼び出してしまって済まないね。実は君たちの頼みたい依頼があってね」
ギルドマスターは忙しいのだろう。すぐに依頼内容の話になった。
「君たちにエルフの国を調査してもらいたいんだ。エルフのリリア君がいるのならば、それなりにスムーズに仕事ができると思うんだよ」
なるほど。エルフを仲間に入れているパーティーはそれほど多くはない。さらに、権力を持ったエルフとなれば、リリア以外には考えられないのかも知れない。いや、目の前にいるジアーナでもできそうではあるが。
「いまさら家に帰るつもりはないわ。調査ならジアーナが行けばいいじゃない。冒険者ギルドの副ギルドマスターなんだし、名前も知れ渡ってるでしょう?」
ツンツンした感じでリリアが口を開いた。かなり嫌そうである。
「そんなこと言わないでよ。私が出張ったら、騒ぎが大きくなるからダメなのよ。あなたたちのような冒険者がふらっと行くから、目立たずに調査できるのよ。それに、別に実家を頼れだなんて言ってないわ。リリア一人でも十分に顔が利くでしょう?」
「い・や・よ! どこで足がつくかも分からないのに、そんな危険なことするわけないでしょ!」
リリアの柳眉は完全に逆立っている。檄おこのようである。
「申し訳ありませんが、その依頼はお引き受けできません。リリアが嫌がる依頼を引き受けるつもりはまったくありませんのでね」
俺はキッパリと断った。嫌がるリリアに無理を言って引き受ける必要などないのだ。俺の中では依頼よりもリリアの方が大事だ。
「ダナイ……」
「いいんだよ、リリア。気にすることはないさ」
見つめ合う二人。リリアの手はそっと俺の毛をなでている。
「ハイハイ、ごちそう様、ごちそう様。あああ、どうしたものかしら……」
ジアーナが頭を抱えたが、諦めて他の冒険者に依頼して欲しい。そう思っていると、先ほどから黙って話を聞いていたマクシミリアンが口を開いた。
「この依頼は錬金術ギルドからの依頼でもあるんだ」
「錬金術ギルドからの?」
不思議そうに言うと、アベルとマリアがそろって首をかしげる。錬金術ギルドからの依頼となれば、思い当たることはただ一つ。
「もしかして、例の病気と何か関係が?」
マクシミリアンはうなずく。
「ああ、そうだ。どうやらあの病気の出所がエルフの国のようなのだよ」
「そんな!」
リリアが悲鳴を上げた。自分の生まれた国がそのような大それたことをしたかも知れないことに、かなり動揺しているようである。そのまま目を伏せた。
「それで今回の依頼が来たのです。依頼の内容はエルフの国の情勢確認。もちろん国では常に情勢確認を行っておりますが、それはあくまでも表面上の情報だけ。内部の細かな情報を探るには、もっと内情を探れる人物の力が必要なのよ」
「それで私が……」
どうやらリリアは合点が行ったようである。リリアがうまく立ち回ることで必要な情報を入手できると、国は踏んでいるようである。
これは困った。どうしたものか。病気の出所を突き止める必要はある。間違いなく何か良くないことをもくろんでいるはずだ。それだけは未然に阻止しなければならない。しかし、リリアが嫌うことをしたくはない。
「ダナイ、引き受けましょう」
考え込んでいたリリアが、小さく言葉をこぼした。声は小さかったが、そこには決意の色が見えた。
「いいんだな?」
「……ええ」
自分も大事だが、自分の生まれ故郷も大事。エルフの国が関与していないことを証明するために動くことにしたのだろう。その決意を無駄にするわけには行かないな。
「分かりました。依頼を引き受けましょう。ただし、リリアの故郷には絶対に行きませんので、そのおつもりで」
あっはっは、とマクシミリアンは笑った。
「それでいい。リリア君の故郷へはジアーナに行ってもらうとしよう。短期間の里帰りだと言えば、おそらくは大丈夫だろう」
はぁ、とジアーナがため息をこぼす。どうやらジアーナも故郷へは帰りたくはないらしい。
一体、リリアとジアーナの故郷には何があるんだ? 違う意味で気になってきた。
0
お気に入りに追加
80
あなたにおすすめの小説
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第二章シャーカ王国編
召喚されたけど要らないと言われたので旅に出ます。探さないでください。
udonlevel2
ファンタジー
修学旅行中に異世界召喚された教師、中園アツシと中園の生徒の姫島カナエと他3名の生徒達。
他の三人には国が欲しがる力があったようだが、中園と姫島のスキルは文字化けして読めなかった。
その為、城を追い出されるように金貨一人50枚を渡され外の世界に放り出されてしまう。
教え子であるカナエを守りながら異世界を生き抜かねばならないが、まずは見た目をこの世界の物に替えて二人は慎重に話し合いをし、冒険者を雇うか、奴隷を買うか悩む。
まずはこの世界を知らねばならないとして、奴隷市場に行き、明日殺処分だった虎獣人のシュウと、妹のナノを購入。
シュウとナノを購入した二人は、国を出て別の国へと移動する事となる。
★他サイトにも連載中です(カクヨム・なろう・ピクシブ)
中国でコピーされていたので自衛です。
「天安門事件」
異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~
WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
1~8巻好評発売中です!
※2022年7月12日に本編は完結しました。
◇ ◇ ◇
ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。
ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。
晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。
しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。
胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。
そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──
ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?
前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!
ハズレスキル【分解】が超絶当たりだった件~仲間たちから捨てられたけど、拾ったゴミスキルを優良スキルに作り変えて何でも解決する~
名無し
ファンタジー
お前の代わりなんざいくらでもいる。パーティーリーダーからそう宣告され、あっさり捨てられた主人公フォード。彼のスキル【分解】は、所有物を瞬時にバラバラにして持ち運びやすくする程度の効果だと思われていたが、なんとスキルにも適用されるもので、【分解】したスキルなら幾らでも所有できるというチートスキルであった。捨てられているゴミスキルを【分解】することで有用なスキルに作り変えていくうち、彼はなんでも解決屋を開くことを思いつき、底辺冒険者から成り上がっていく。
パーティーから追放され婚約者を寝取られ家から勘当、の三拍子揃った元貴族は、いずれ竜をも倒す大英雄へ ~もはやマイナスからの成り上がり英雄譚~
一条おかゆ
ファンタジー
貴族の青年、イオは冒険者パーティーの中衛。
彼はレベルの低さゆえにパーティーを追放され、さらに婚約者を寝取られ、家からも追放されてしまう。
全てを失って悲しみに打ちひしがれるイオだったが、騎士学校時代の同級生、ベガに拾われる。
「──イオを勧誘しにきたんだ」
ベガと二人で新たなパーティーを組んだイオ。
ダンジョンへと向かい、そこで自身の本当の才能──『対人能力』に気が付いた。
そして心機一転。
「前よりも強いパーティーを作って、前よりも良い婚約者を貰って、前よりも格の高い家の者となる」
今までの全てを見返すことを目標に、彼は成り上がることを決意する。
これは、そんな英雄譚。
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした
せんせい
ファンタジー
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる