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トリセツ付きの恋
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「で…名前は?」
「名前?翔ちゃん?」
「アンタの名前だよ!」
翔ちゃんこと俺鈴木 翔太は今、多分、最初で最後であろう厄介事に巻き込まれている。
俺の目の前にはどタイプのイケメン…マネキン?が俺の服を着て座っている。
『これがまともな人で、普通に知り合ってたらめちゃくちゃ最高なのに…!』
「あの…翔ちゃん俺の名前って」
目の前にいる男は眉を下げ子犬の様な眼差しで翔太を見つめる。
男は嘘を着いている様子はなかった。
「…記憶喪失…」翔太はボソリとつぶやく
「…?」男は首傾げる
『ア゙ァァァ!!なんだその顔は!!やめろ!』
翔太がイケメンに1人で悶絶していると
男が口を開く
「俺いつもガラス越しで…翔ちゃんだけが見てくれてて…名前いつもマネキンさんって言われてて…」
「…っ」
『マジで…マネキン?』
男はつまりつまりの言葉で一生懸命伝えようとしていた。その一生懸命さは翔太にも伝わる。
嘘を着いているようには見えない…本当にマネキン
「…はぁ~名前無いなら俺が仮でつけるか…」
「翔ちゃんがつけてくれるの!」
男はグイッと前に乗り出し目を輝かせ喜ぶ
翔太は男の距離感に戸惑う。
2人の距離はこぶし1個分位翔太の顔は無意識に火照る。
「わ、わかったから近い!離れて。」
「ご、ごめん」
「…じゃあ名前…名前…」
翔太は、考えを巡らせる
男の名前を…マネキンを知ったのは秋だった、紅葉が綺麗に舞っていたのを覚えている
「名前、カエデとか?」
「いい名前!」
「っ…///」
カエデは喜んだ。
もしカエデが犬なら尻尾がちぎれそうな程振っていそうと翔太は、思った。
カエデの大袈裟な程の喜び方に少し驚く
「あっ…俺明日から仕事だからもう寝なきゃ…今から予備の布団引くからカエデはそこで」
「えっ!一緒に寝ないの!」
「寝るか///!布団引くから」
「は~い」
カエデは少しむくれる
翔太は、顔と似合わない子供っぽいカエデを見て頬が緩む
「あっ!翔ちゃん、寝る前になんだけど」
「何?」
カエデは翔太のベットに座り
翔太はカエデの布団を引きながら話を聞く
「俺に関するトリセツ」
「トリセツ?」
カエデのまさかの言葉に翔太の動きが止まる
「…内容は?」
「もし、俺がマネキンに戻ったら水に浸してください。」
『お前は高野豆腐か!!!』
翔太は心の中でツッコミを入れる
「…それがトリセツか…」
「うん。」
たまに真剣に物事を話すかと思えば今みたいに本当か嘘か分からないことを言う。
「翔ちゃん!」
「…っ!」
カエデは、翔太の両手包むように握り真っ直ぐな瞳で訴える。
「翔ちゃん!これ、俺からの大切なトリセツだから!乾いたら翔ちゃんと一緒に入れなくなっちゃうから!お願い翔ちゃん!」
「…///」
『やめろぉぉぉ///直視出来ん!顔すき!』
「わかったから…手離せ///」
「ありがとう!翔ちゃん」
カエデはまた真剣な顔からまた幼いような優しい顔に戻る。
『あ~こんなんで俺いいのか…同居にはトリセツが必要なのか…』
「名前?翔ちゃん?」
「アンタの名前だよ!」
翔ちゃんこと俺鈴木 翔太は今、多分、最初で最後であろう厄介事に巻き込まれている。
俺の目の前にはどタイプのイケメン…マネキン?が俺の服を着て座っている。
『これがまともな人で、普通に知り合ってたらめちゃくちゃ最高なのに…!』
「あの…翔ちゃん俺の名前って」
目の前にいる男は眉を下げ子犬の様な眼差しで翔太を見つめる。
男は嘘を着いている様子はなかった。
「…記憶喪失…」翔太はボソリとつぶやく
「…?」男は首傾げる
『ア゙ァァァ!!なんだその顔は!!やめろ!』
翔太がイケメンに1人で悶絶していると
男が口を開く
「俺いつもガラス越しで…翔ちゃんだけが見てくれてて…名前いつもマネキンさんって言われてて…」
「…っ」
『マジで…マネキン?』
男はつまりつまりの言葉で一生懸命伝えようとしていた。その一生懸命さは翔太にも伝わる。
嘘を着いているようには見えない…本当にマネキン
「…はぁ~名前無いなら俺が仮でつけるか…」
「翔ちゃんがつけてくれるの!」
男はグイッと前に乗り出し目を輝かせ喜ぶ
翔太は男の距離感に戸惑う。
2人の距離はこぶし1個分位翔太の顔は無意識に火照る。
「わ、わかったから近い!離れて。」
「ご、ごめん」
「…じゃあ名前…名前…」
翔太は、考えを巡らせる
男の名前を…マネキンを知ったのは秋だった、紅葉が綺麗に舞っていたのを覚えている
「名前、カエデとか?」
「いい名前!」
「っ…///」
カエデは喜んだ。
もしカエデが犬なら尻尾がちぎれそうな程振っていそうと翔太は、思った。
カエデの大袈裟な程の喜び方に少し驚く
「あっ…俺明日から仕事だからもう寝なきゃ…今から予備の布団引くからカエデはそこで」
「えっ!一緒に寝ないの!」
「寝るか///!布団引くから」
「は~い」
カエデは少しむくれる
翔太は、顔と似合わない子供っぽいカエデを見て頬が緩む
「あっ!翔ちゃん、寝る前になんだけど」
「何?」
カエデは翔太のベットに座り
翔太はカエデの布団を引きながら話を聞く
「俺に関するトリセツ」
「トリセツ?」
カエデのまさかの言葉に翔太の動きが止まる
「…内容は?」
「もし、俺がマネキンに戻ったら水に浸してください。」
『お前は高野豆腐か!!!』
翔太は心の中でツッコミを入れる
「…それがトリセツか…」
「うん。」
たまに真剣に物事を話すかと思えば今みたいに本当か嘘か分からないことを言う。
「翔ちゃん!」
「…っ!」
カエデは、翔太の両手包むように握り真っ直ぐな瞳で訴える。
「翔ちゃん!これ、俺からの大切なトリセツだから!乾いたら翔ちゃんと一緒に入れなくなっちゃうから!お願い翔ちゃん!」
「…///」
『やめろぉぉぉ///直視出来ん!顔すき!』
「わかったから…手離せ///」
「ありがとう!翔ちゃん」
カエデはまた真剣な顔からまた幼いような優しい顔に戻る。
『あ~こんなんで俺いいのか…同居にはトリセツが必要なのか…』
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