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8話 カード戦士、魔力暴走に巻き込まれる
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この森で、何が起きている?
さっきのコボルト三体は、偶然俺の前に現れただけなのだろうか?
いつまでもここいたら、魔物がコボルトの血の臭いを嗅ぎつけ、ここへ出現するかもしれないが、森内へ迂闊に踏み込むのも危険だろう。かといって、このまま引き下がるのもダメだ。異常を感知したのなら、少しでも情報を得ておかないといけない。
「仕方ない。周辺の木々は太いようだし、木の天辺まで登ってみるか」
普通の冒険者は、スキル《鷹の目》を使用することで、自分を中心とする周囲の状況を立体的に観察できるようだが、当然俺にそんなスキルもないし、感覚的にも使えない。俺の場合、単純に樹高の高い木の天辺まで登り、情報を知ることしかできない。木登りは子供の頃から得意だから、別段問題もないし、殆どの荷物をカード化でポシェットに収納できるため、身軽のまま登れる。
「さて、何が起きているかな?」
俺は周辺で太くて樹高の高い木を選び、どんどん登っていき天辺近くに到達すると、周囲の光景を一望することができた。当然、一帯は木々に覆われているのだが、その中でも喧騒に包まれている場所を発見した。
「彼処か、ここから1km程離れているかな? 障害物がないからか、騒つく気配がここまで伝わってくる」
濃密な気配が一つ、この感覚は魔物か魔獣だな。人と同じ二本足で獰猛な輩が魔物、四本足が魔獣なのだが、さすがに伝わってくる気配だけでは、どちらなのかを判別できない。
「大勢の叫び声が聞こえてくるような…さすがに遠すぎてわからないか。多分だけど、学生達がいるんじゃないか?」
リダさんが学生達もここへ来て実戦訓練をしていると言っていたが、それと関係しているのだろうか? 彼処以外に、おかしなところはないようだ。
「お、誰かが森の中で、大きい魔法を放つようだな」
突然、風の流れが変化した。周囲の風が、あの喧騒地帯へと流れ込んでいくのを感じるのだけど……途中で乱れが生じたのか、あちこちで風が渦巻くようになり、風速も段々と強くなっていく。
「え! おいおい、それは風じゃなく火魔法だろ! ここで放つような代物じゃないぞ!」
さっきまで風魔法の波動を感じたが、急に火魔法へと変化していく。
まさか、《魔力暴走》を引き起こしたんじゃあないろうな?
《魔力暴走》、魔法の術者が魔法の制御に失敗して、体内魔力だけでなく、周囲一帯に蔓延る魔力をも巻き込んで大被害を齎す現象を指す。一旦、暴走してしまうと、術者の魔力が枯渇しない限り、魔法の暴走が収まらないと聞く。これを止めるには、精神を安定化させる回復魔法が必要らしいが、この様子だと回復術師はいないようだ。
「やばい、ここにいると巻き込まれるかもしれない」
俺は急いで木から降り立ち、来た道を引き返そうとしたが、どうやら少し遅かったようだ。上空の風が音を鳴らしながら、さっきの喧騒地帯へと収束されていき、突然衝突音が聞こえた。
「くそ、暴走が始まったのか!」
衝突音の余波なのか、物凄い風速の熱風が俺に押し寄せてくる。
「うおおお~~~、アッツ~~~火魔法と風魔法が暴走したのか!」
この威力って、上級の《フラーマテンペスト》とかいう魔法並みなんじゃないのか?
熱風がここまで届いているということは、中心地は相当酷いぞ!
魔力暴走を引き起こしたことを考慮すると、犯人は未熟な学生で間違いない。
今の俺の力じゃあ、どう考えても足手纏いになるが、このまま見捨てて帰るのも気が引ける。
「とにかく、さっきの喧騒地帯へ行ってみるか」
犯人が学生ならば、水属性の魔法を使える学生や教師だっているから、中心地で起きた大火事もすぐに収まると思うけど…。
○○○
俺は、急ぎ喧騒地帯へ足を進めていく。今頃、暴走のあった周囲一帯は炎で覆われ、大騒動へと発展しているはずだ。怪我人もいるだろうから、動けない人達を森の外へと運んであげよう。まだ遠いからなのか、ここまでは炎も届いていない。
「え、霧?」
何故、霧が出現するんだ?
もしかして、皆が水魔法で大火事を消化し始め、その水蒸気がこちらへ流れ込んでいるのか?
「いや…これ、自然の霧じゃないぞ? 微かだけど、魔力を感じる」
どういうことだ?
誰かが、視界を遮る魔法を使った?
一体、何のために?
衝突音→熱風→魔法による霧、あの喧騒地帯で何が起きているんだ?
「くそ、方向感覚が完全に麻痺った。これじゃあ、下手に動けない」
森の深部に入ったら、凶悪な魔物と遭遇する危険性もある。
とりあえず、視界が晴れるまで、ここで大人しく待とう。
「スキル補正が付いていたら、もう少し状況を把握できたかもしれないが、今はそんな愚痴を言っても仕方ない」
今の俺は一人ぼっち、頼れる仲間はもういない。俺にできることは、神経を研ぎ澄まし、周囲の微妙な変化に対し、迅速に気付けるよう心掛けることだ。
これは……霧の濃さが上がった?
五メートル程あった視界が、三メートルへ低下している。
「聖獣ちゃ~~~~~ん、何処に行ったの~~~」
女の声?
距離的に、かなり近い!?
さっき、聖獣って言ったような?
な…声に合わせて、霧の深さが増しただと!?
視界が、一メートルを切ったぞ!
「聖獣フィリアナちゃ~ん、何処~。その傷じゃあ、助からないわ。私の光魔法があれば助けられるから、逃げないで姿を見せて~私はあなたの味方よ~」
状況をイマイチ掴めないが、【聖獣】は魔獣や魔物と違い、俺達人類に友好的な生物だ。そもそも、《フェンリルの牙》というパーティー名も、俺達四人が子供の時、聖獣フェンリルのような高い攻撃力を持ちたいという願いを込めて考え出したものだ。
人間のいる地域へ滅多に降りることのないフェンリルのような聖獣が、この近辺にいるのか?
あの女の言い方だと、何らかの怪我を負ったまま逃げているようだけど、それもおかしな話だ。俺の知る限り、聖獣には数多くの種がいる。どの種も強く逞しく、知能も高く気高い存在であることから、【聖獣を決して怒らせてはならない】という格言が出来る程だ。そんな聖獣が深傷を負ったとなると、危険な魔物がこの近辺に棲息していることになるのだが?
「おいおい、勘弁してくれよ。さっき感じた濃密な魔物って、そこまで手強いのか?」
聖獣は、仲間意識も強いと言われている。
複数の聖獣が、この森の中にいたとする。
仮に、近辺にいるかもしれない聖獣を見捨てて、そのまま学生達の救援へ向かってしまうと、俺が他の聖獣達にロックオンされるかもしれない。
どうする?
聖獣か学生、どちらを優先させる?
「やはり…聖獣を優先させるか」
学生の方は、担当クラスの先生もいるはずだから、手強い魔物であっても撃退できると思う。それに水魔法による消化だって、俺がいなくても別段問題ない。それは聖獣の方も似ているが、《アクアヒール》と《なけなしのポーション三本》を使用すれば、助かる可能性もほんの少し上がるかもしれない。
「問題は、この霧の深さだよな。ここまで視界が悪いと、探しようがない。というか、近くにいても気づけそうにない」
『いやあああぁぁぁ~~~~~~~』
「は、悲鳴!?」
森全体を響かせる程の大きな悲鳴、これはさっき聞こえてきた女性のものだ。
しかもどういうわけか、霧が少しずつ薄れ、視界も良くなってきたぞ!
一体この森内で、何が起こっているんだ?
さっきのコボルト三体は、偶然俺の前に現れただけなのだろうか?
いつまでもここいたら、魔物がコボルトの血の臭いを嗅ぎつけ、ここへ出現するかもしれないが、森内へ迂闊に踏み込むのも危険だろう。かといって、このまま引き下がるのもダメだ。異常を感知したのなら、少しでも情報を得ておかないといけない。
「仕方ない。周辺の木々は太いようだし、木の天辺まで登ってみるか」
普通の冒険者は、スキル《鷹の目》を使用することで、自分を中心とする周囲の状況を立体的に観察できるようだが、当然俺にそんなスキルもないし、感覚的にも使えない。俺の場合、単純に樹高の高い木の天辺まで登り、情報を知ることしかできない。木登りは子供の頃から得意だから、別段問題もないし、殆どの荷物をカード化でポシェットに収納できるため、身軽のまま登れる。
「さて、何が起きているかな?」
俺は周辺で太くて樹高の高い木を選び、どんどん登っていき天辺近くに到達すると、周囲の光景を一望することができた。当然、一帯は木々に覆われているのだが、その中でも喧騒に包まれている場所を発見した。
「彼処か、ここから1km程離れているかな? 障害物がないからか、騒つく気配がここまで伝わってくる」
濃密な気配が一つ、この感覚は魔物か魔獣だな。人と同じ二本足で獰猛な輩が魔物、四本足が魔獣なのだが、さすがに伝わってくる気配だけでは、どちらなのかを判別できない。
「大勢の叫び声が聞こえてくるような…さすがに遠すぎてわからないか。多分だけど、学生達がいるんじゃないか?」
リダさんが学生達もここへ来て実戦訓練をしていると言っていたが、それと関係しているのだろうか? 彼処以外に、おかしなところはないようだ。
「お、誰かが森の中で、大きい魔法を放つようだな」
突然、風の流れが変化した。周囲の風が、あの喧騒地帯へと流れ込んでいくのを感じるのだけど……途中で乱れが生じたのか、あちこちで風が渦巻くようになり、風速も段々と強くなっていく。
「え! おいおい、それは風じゃなく火魔法だろ! ここで放つような代物じゃないぞ!」
さっきまで風魔法の波動を感じたが、急に火魔法へと変化していく。
まさか、《魔力暴走》を引き起こしたんじゃあないろうな?
《魔力暴走》、魔法の術者が魔法の制御に失敗して、体内魔力だけでなく、周囲一帯に蔓延る魔力をも巻き込んで大被害を齎す現象を指す。一旦、暴走してしまうと、術者の魔力が枯渇しない限り、魔法の暴走が収まらないと聞く。これを止めるには、精神を安定化させる回復魔法が必要らしいが、この様子だと回復術師はいないようだ。
「やばい、ここにいると巻き込まれるかもしれない」
俺は急いで木から降り立ち、来た道を引き返そうとしたが、どうやら少し遅かったようだ。上空の風が音を鳴らしながら、さっきの喧騒地帯へと収束されていき、突然衝突音が聞こえた。
「くそ、暴走が始まったのか!」
衝突音の余波なのか、物凄い風速の熱風が俺に押し寄せてくる。
「うおおお~~~、アッツ~~~火魔法と風魔法が暴走したのか!」
この威力って、上級の《フラーマテンペスト》とかいう魔法並みなんじゃないのか?
熱風がここまで届いているということは、中心地は相当酷いぞ!
魔力暴走を引き起こしたことを考慮すると、犯人は未熟な学生で間違いない。
今の俺の力じゃあ、どう考えても足手纏いになるが、このまま見捨てて帰るのも気が引ける。
「とにかく、さっきの喧騒地帯へ行ってみるか」
犯人が学生ならば、水属性の魔法を使える学生や教師だっているから、中心地で起きた大火事もすぐに収まると思うけど…。
○○○
俺は、急ぎ喧騒地帯へ足を進めていく。今頃、暴走のあった周囲一帯は炎で覆われ、大騒動へと発展しているはずだ。怪我人もいるだろうから、動けない人達を森の外へと運んであげよう。まだ遠いからなのか、ここまでは炎も届いていない。
「え、霧?」
何故、霧が出現するんだ?
もしかして、皆が水魔法で大火事を消化し始め、その水蒸気がこちらへ流れ込んでいるのか?
「いや…これ、自然の霧じゃないぞ? 微かだけど、魔力を感じる」
どういうことだ?
誰かが、視界を遮る魔法を使った?
一体、何のために?
衝突音→熱風→魔法による霧、あの喧騒地帯で何が起きているんだ?
「くそ、方向感覚が完全に麻痺った。これじゃあ、下手に動けない」
森の深部に入ったら、凶悪な魔物と遭遇する危険性もある。
とりあえず、視界が晴れるまで、ここで大人しく待とう。
「スキル補正が付いていたら、もう少し状況を把握できたかもしれないが、今はそんな愚痴を言っても仕方ない」
今の俺は一人ぼっち、頼れる仲間はもういない。俺にできることは、神経を研ぎ澄まし、周囲の微妙な変化に対し、迅速に気付けるよう心掛けることだ。
これは……霧の濃さが上がった?
五メートル程あった視界が、三メートルへ低下している。
「聖獣ちゃ~~~~~ん、何処に行ったの~~~」
女の声?
距離的に、かなり近い!?
さっき、聖獣って言ったような?
な…声に合わせて、霧の深さが増しただと!?
視界が、一メートルを切ったぞ!
「聖獣フィリアナちゃ~ん、何処~。その傷じゃあ、助からないわ。私の光魔法があれば助けられるから、逃げないで姿を見せて~私はあなたの味方よ~」
状況をイマイチ掴めないが、【聖獣】は魔獣や魔物と違い、俺達人類に友好的な生物だ。そもそも、《フェンリルの牙》というパーティー名も、俺達四人が子供の時、聖獣フェンリルのような高い攻撃力を持ちたいという願いを込めて考え出したものだ。
人間のいる地域へ滅多に降りることのないフェンリルのような聖獣が、この近辺にいるのか?
あの女の言い方だと、何らかの怪我を負ったまま逃げているようだけど、それもおかしな話だ。俺の知る限り、聖獣には数多くの種がいる。どの種も強く逞しく、知能も高く気高い存在であることから、【聖獣を決して怒らせてはならない】という格言が出来る程だ。そんな聖獣が深傷を負ったとなると、危険な魔物がこの近辺に棲息していることになるのだが?
「おいおい、勘弁してくれよ。さっき感じた濃密な魔物って、そこまで手強いのか?」
聖獣は、仲間意識も強いと言われている。
複数の聖獣が、この森の中にいたとする。
仮に、近辺にいるかもしれない聖獣を見捨てて、そのまま学生達の救援へ向かってしまうと、俺が他の聖獣達にロックオンされるかもしれない。
どうする?
聖獣か学生、どちらを優先させる?
「やはり…聖獣を優先させるか」
学生の方は、担当クラスの先生もいるはずだから、手強い魔物であっても撃退できると思う。それに水魔法による消化だって、俺がいなくても別段問題ない。それは聖獣の方も似ているが、《アクアヒール》と《なけなしのポーション三本》を使用すれば、助かる可能性もほんの少し上がるかもしれない。
「問題は、この霧の深さだよな。ここまで視界が悪いと、探しようがない。というか、近くにいても気づけそうにない」
『いやあああぁぁぁ~~~~~~~』
「は、悲鳴!?」
森全体を響かせる程の大きな悲鳴、これはさっき聞こえてきた女性のものだ。
しかもどういうわけか、霧が少しずつ薄れ、視界も良くなってきたぞ!
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