14 / 34
本編
12話 これが私のステータスです
しおりを挟む
私のステータス数値、これって強いのでしょうか?
確か上限は9999と言われていますので、数値としてはかなり低いはずです。
名前:リコッタ
性別:女
年齢:8
種族:獣人
通常時 スキル《身体硬健》適用時
物理攻撃 101 未知数
魔法攻撃 30 30
物理防御 32 ♾
魔法防御 25 ♾
敏捷 216 未知数
器用 78 78
魔力量 328 328
ノーマルスキル
《魔力循環》《魔力感知》《魔力制御》《暗視》《体術》《空間把握》
《恐怖耐性》《混乱耐性》《幻惑耐性》
レアスキル
《獣化》
《【ソニックブレイカー】》《【無慈悲の咆哮】》
《「アニマルセラピー」》
チートスキル
《絶対嗅覚》・《身体硬健》
【】:狛犬形態時のみ使用可能
「」:愛玩形態時のみ使用可能
習得魔法:なし
当初、この画面を見た時、《♾》や《未知数》の意味がわかりませんでした。
旦那様は、『防御関係の♾は無限という意味で、このマークが付いているものに限り、強さに限界はないということだ。物理と敏捷の未知数に関しては、リコッタ次第で大小様々な数値を出せるのだろうが、君自身が力を制御できていないから、無限ではなく未知数と表示されているのだろう』と言ってました。
一見、強そうに感じましたが、これまでに実感できたのは、パーティー中に遭遇した不審者と、私とお嬢様を拉致した連中だけなので、自分の強さをイマイチ理解でません。
《身体硬健》発動時は、攻撃自体が全部無効になるのかなと思っています。気になる点は、健康に害を及ぼす攻撃が、どこまで適用されるのかです。拉致される際、薬品を嗅がされ眠らされましたので、あの薬品に関しては害はないと判断されたのでしょう。
これは全部ケイナさんに言えないので、数値だけを少し明かしましょう。
「攻撃・敏捷・魔力量が100を少し超えています。残りは50前後ですね」
そう言うと、ケイナさんは苦笑いを浮かべる。
「少し偏っているけど、今の年齢で100を超えるものがあるのは恵まれているわ。その数値を考慮すると、リコッタのジョブは《獣闘士》が妥当ね。前衛タイプだけど、防御の薄さがネックね。今から鍛えていけば、弱点も克服できるわ」
ジョブ《獣闘士》ですか、興味のそそる言葉ですね。嘘の臭いを感じませんから、その助言に従いましょう。
「習得しておいた方がいい魔法やスキルはありますか?」
「ごめんね。そこは専門外だから、流石にわからないわ。でも、魔力量もそれなりにあるから、自分に見合った近接系の攻撃魔法や身体能力を向上させる補助魔法のいくつかを覚えておいた方が良いかもね」
問題は、そこです。
「その魔法についてなんですが、色んな属性があると聞いています。ステータスに属性の項目がありませんので、これって何でも使えるってことですか?」
以前、お嬢様やクラリッサさんにも聞いてはいるのですが、念のため本職の方々の意見も聞いておきたいです。
「懐かしいわね。私も、あなたぐらいの時に、同じ質問をしたわ。理論上、全ての種族はどの魔法も使用可能と言われているけど、実際は違う。その人の持つ資質次第で、習得しやすいものとしにくいものがあるのよ。こればかりは、挑戦しないと誰にもわからない。だから、あなたも冒険者登録したら、ギルドでいつか属性の相性を見てもらいなさい」
なるほど、相性ですか。
まずは、自分自身を知ることから始めるのですね。
5年という期間で、どれだけ魔法やスキルを習得できるかわかりませんが、可能な限り、どんどん挑戦していくです!!
……その日の夜、私たちは街道から少し離れた草原で野営を取りました。近くに大岩があるため、それを利用して街道からは見えにくくなるよう配慮しています。
ケイナさんが、リーダーのマイトさんとガインさんに私の事情を話したら、彼らはすぐに私に同情してくれて、夕食後、冒険者の野営に関する色々な知識を教えてくれました。《火の起こし方》《テントの張り方》《食用となる野草》《毒を持つ植物》など、大変有意義なものでした。黒髪のマイトさんはリーダーだけあって非常に頼もしく、茶髪のガインさんはちょっとガサツなところもありますが、面倒見の良い人で、私は好きですね。ケイナさんは料理上手で、男性2人との仲も良好のようです。
「うん? マイト、あの馬車、こっちに近づいて来ないか?」
「そのようだけど、盗賊ってわけでもなさそうだな」
盗賊が、あんな堂々と馬車を連れてこないと思います。しかも、わざわざ発見されにくいよう配慮してテントを張り、真夜中に迫ってきているのですから、絶対何らかの目的があります。
馬車が私たちの目の前に止まりました。焚き火と魔道具《ランタン》だけの薄暗い状況ですが、3人の40歳くらいの人間族の男性がいるようです。マイトさんが前に出て、男性の1人に語りかけます。
「あんたら、俺らに何か用でもあるのか?」
「夜分遅くに申し訳ありませんね。まずは、この手紙を拝見してください。あなた方の依頼主からです」
この人たち、何処か怪しいです。
ケイナさんたちにはない如何わしい嫌な臭いを感じます。
依頼主と聞き、ケイナさんとガインさんはマイトさんのもとへ向かい、その手紙を一緒に読みます。すると、3人の顔が見る見るうちに険しくなっていきます。
「こいつは……おいアンタ、この時間に本気で実行する気か?」
マイトさん、なんだか怒っていませんか?
あの手紙に、何が書かれていたのでしょう?
「私らとて不本意ですよ。常識からかなりズレていますからね。ですが、これも命令なんです。彼女の輸送任務を我々と交代し、ここから離れてくれませんかね? 急な変更な分、依頼料に関しては、この場で全額支払わせて頂きます。ギルドには通達済みなのでご安心を」
それって、私の送迎を交代するってことですか?
いくら何でも、急過ぎませんか?
こんな時間に実行する必要性がどこにあるのですか?
「マイト、どうする? この印は本物だ」
ガインさんも戸惑っているようですが、命令には逆らえないようです。
私は、一体どうなるのでしょう?
「ちょっとマイト!! そんな命令、無視しなさいよ。どう考えても、非常識極まりないわよ!! こんな真夜中に、得体の知れない3人の男たちに8歳のリコッタを引き渡せないわ!!」
ケイナさんはそう言ってくれますが、マイトさんはかなり悩んでいるようです。この匂い、旦那様と同じです。彼は、心の中で葛藤しています。多分、答えは決まっていますね。それならば、私から言いましょう。
「皆さん、私はこの人たちについていきます」
「え!?」
「な!?」
「なに言ってるの、リコッタ!?」
私の言葉に驚いたのか、彼だけでなく、ガインさんやケイナさんも私を凝視します。
「この命令に逆らったら、3人とも冒険者としての評価が大きく下がると思います。ヨークランド子爵家の時と同じ手口です。誰が依頼主であろうとも、逆らわない方がいいです」
あの手紙からは、マクガイン公爵ではなく、メアリーヌ様の匂いしか感じません。どういう意図でこんな事をしているのか不明ですが、あの女なら何でもやりそうな気がします。
「良い判断です。さて、彼女はこう言っていますが、あなた方の判断は?」
「ち……わかったよ。だが、必ずリコッタをべクルトンへ送り届けろよ?」
「ええ、勿論」
この男の笑顔、怪しいです。
何かを企んでいるような気がします。
私が考え事をしていると、ケイナさんが私を抱きしめ、小声で何か言いました。
「怪しいから、絶対に警戒を緩めないでね」
「はいです」
3人は依頼料を貰い、野営具を片付けると、魔道具のランタンを点灯させて、馬車と共に王都へ戻っていきます。
馬車が見えなくなったところで、先程の男がこちらに近づいてきました。
「あなたも不運ですね。あの方に目をつけられてしまったのだから」
あの方ですか。
この場合、誰を指しているのでしょう?
「その手紙からは、メアリーヌ様の匂いしか感じません。その通りに動けば、公爵様から大目玉を食らいますよ」
私が依頼主の名前を言ったせいか、3人とも動揺しています。
私が強く断言したせいか、かなり動揺しているようです。
「この子の匂いの識別は、本物ですよ? どうします?」
「事実ならやばいんじゃあ?」
「馬鹿、信じるな。とっとと命令を遂行させるぞ」
3人が私を取り囲むと、懐から何を取り出し、私に振りかけてきました。
「急に、何を!?」
この不快な臭いは、袋の中で嗅がされたものと同じものです!!
「これは効くようだから安心しました」
そう言われた瞬間、また眠気が襲ってきました。
やっぱり、こいつら端から私を街へ送る気はなかったよう…です…ね。
確か上限は9999と言われていますので、数値としてはかなり低いはずです。
名前:リコッタ
性別:女
年齢:8
種族:獣人
通常時 スキル《身体硬健》適用時
物理攻撃 101 未知数
魔法攻撃 30 30
物理防御 32 ♾
魔法防御 25 ♾
敏捷 216 未知数
器用 78 78
魔力量 328 328
ノーマルスキル
《魔力循環》《魔力感知》《魔力制御》《暗視》《体術》《空間把握》
《恐怖耐性》《混乱耐性》《幻惑耐性》
レアスキル
《獣化》
《【ソニックブレイカー】》《【無慈悲の咆哮】》
《「アニマルセラピー」》
チートスキル
《絶対嗅覚》・《身体硬健》
【】:狛犬形態時のみ使用可能
「」:愛玩形態時のみ使用可能
習得魔法:なし
当初、この画面を見た時、《♾》や《未知数》の意味がわかりませんでした。
旦那様は、『防御関係の♾は無限という意味で、このマークが付いているものに限り、強さに限界はないということだ。物理と敏捷の未知数に関しては、リコッタ次第で大小様々な数値を出せるのだろうが、君自身が力を制御できていないから、無限ではなく未知数と表示されているのだろう』と言ってました。
一見、強そうに感じましたが、これまでに実感できたのは、パーティー中に遭遇した不審者と、私とお嬢様を拉致した連中だけなので、自分の強さをイマイチ理解でません。
《身体硬健》発動時は、攻撃自体が全部無効になるのかなと思っています。気になる点は、健康に害を及ぼす攻撃が、どこまで適用されるのかです。拉致される際、薬品を嗅がされ眠らされましたので、あの薬品に関しては害はないと判断されたのでしょう。
これは全部ケイナさんに言えないので、数値だけを少し明かしましょう。
「攻撃・敏捷・魔力量が100を少し超えています。残りは50前後ですね」
そう言うと、ケイナさんは苦笑いを浮かべる。
「少し偏っているけど、今の年齢で100を超えるものがあるのは恵まれているわ。その数値を考慮すると、リコッタのジョブは《獣闘士》が妥当ね。前衛タイプだけど、防御の薄さがネックね。今から鍛えていけば、弱点も克服できるわ」
ジョブ《獣闘士》ですか、興味のそそる言葉ですね。嘘の臭いを感じませんから、その助言に従いましょう。
「習得しておいた方がいい魔法やスキルはありますか?」
「ごめんね。そこは専門外だから、流石にわからないわ。でも、魔力量もそれなりにあるから、自分に見合った近接系の攻撃魔法や身体能力を向上させる補助魔法のいくつかを覚えておいた方が良いかもね」
問題は、そこです。
「その魔法についてなんですが、色んな属性があると聞いています。ステータスに属性の項目がありませんので、これって何でも使えるってことですか?」
以前、お嬢様やクラリッサさんにも聞いてはいるのですが、念のため本職の方々の意見も聞いておきたいです。
「懐かしいわね。私も、あなたぐらいの時に、同じ質問をしたわ。理論上、全ての種族はどの魔法も使用可能と言われているけど、実際は違う。その人の持つ資質次第で、習得しやすいものとしにくいものがあるのよ。こればかりは、挑戦しないと誰にもわからない。だから、あなたも冒険者登録したら、ギルドでいつか属性の相性を見てもらいなさい」
なるほど、相性ですか。
まずは、自分自身を知ることから始めるのですね。
5年という期間で、どれだけ魔法やスキルを習得できるかわかりませんが、可能な限り、どんどん挑戦していくです!!
……その日の夜、私たちは街道から少し離れた草原で野営を取りました。近くに大岩があるため、それを利用して街道からは見えにくくなるよう配慮しています。
ケイナさんが、リーダーのマイトさんとガインさんに私の事情を話したら、彼らはすぐに私に同情してくれて、夕食後、冒険者の野営に関する色々な知識を教えてくれました。《火の起こし方》《テントの張り方》《食用となる野草》《毒を持つ植物》など、大変有意義なものでした。黒髪のマイトさんはリーダーだけあって非常に頼もしく、茶髪のガインさんはちょっとガサツなところもありますが、面倒見の良い人で、私は好きですね。ケイナさんは料理上手で、男性2人との仲も良好のようです。
「うん? マイト、あの馬車、こっちに近づいて来ないか?」
「そのようだけど、盗賊ってわけでもなさそうだな」
盗賊が、あんな堂々と馬車を連れてこないと思います。しかも、わざわざ発見されにくいよう配慮してテントを張り、真夜中に迫ってきているのですから、絶対何らかの目的があります。
馬車が私たちの目の前に止まりました。焚き火と魔道具《ランタン》だけの薄暗い状況ですが、3人の40歳くらいの人間族の男性がいるようです。マイトさんが前に出て、男性の1人に語りかけます。
「あんたら、俺らに何か用でもあるのか?」
「夜分遅くに申し訳ありませんね。まずは、この手紙を拝見してください。あなた方の依頼主からです」
この人たち、何処か怪しいです。
ケイナさんたちにはない如何わしい嫌な臭いを感じます。
依頼主と聞き、ケイナさんとガインさんはマイトさんのもとへ向かい、その手紙を一緒に読みます。すると、3人の顔が見る見るうちに険しくなっていきます。
「こいつは……おいアンタ、この時間に本気で実行する気か?」
マイトさん、なんだか怒っていませんか?
あの手紙に、何が書かれていたのでしょう?
「私らとて不本意ですよ。常識からかなりズレていますからね。ですが、これも命令なんです。彼女の輸送任務を我々と交代し、ここから離れてくれませんかね? 急な変更な分、依頼料に関しては、この場で全額支払わせて頂きます。ギルドには通達済みなのでご安心を」
それって、私の送迎を交代するってことですか?
いくら何でも、急過ぎませんか?
こんな時間に実行する必要性がどこにあるのですか?
「マイト、どうする? この印は本物だ」
ガインさんも戸惑っているようですが、命令には逆らえないようです。
私は、一体どうなるのでしょう?
「ちょっとマイト!! そんな命令、無視しなさいよ。どう考えても、非常識極まりないわよ!! こんな真夜中に、得体の知れない3人の男たちに8歳のリコッタを引き渡せないわ!!」
ケイナさんはそう言ってくれますが、マイトさんはかなり悩んでいるようです。この匂い、旦那様と同じです。彼は、心の中で葛藤しています。多分、答えは決まっていますね。それならば、私から言いましょう。
「皆さん、私はこの人たちについていきます」
「え!?」
「な!?」
「なに言ってるの、リコッタ!?」
私の言葉に驚いたのか、彼だけでなく、ガインさんやケイナさんも私を凝視します。
「この命令に逆らったら、3人とも冒険者としての評価が大きく下がると思います。ヨークランド子爵家の時と同じ手口です。誰が依頼主であろうとも、逆らわない方がいいです」
あの手紙からは、マクガイン公爵ではなく、メアリーヌ様の匂いしか感じません。どういう意図でこんな事をしているのか不明ですが、あの女なら何でもやりそうな気がします。
「良い判断です。さて、彼女はこう言っていますが、あなた方の判断は?」
「ち……わかったよ。だが、必ずリコッタをべクルトンへ送り届けろよ?」
「ええ、勿論」
この男の笑顔、怪しいです。
何かを企んでいるような気がします。
私が考え事をしていると、ケイナさんが私を抱きしめ、小声で何か言いました。
「怪しいから、絶対に警戒を緩めないでね」
「はいです」
3人は依頼料を貰い、野営具を片付けると、魔道具のランタンを点灯させて、馬車と共に王都へ戻っていきます。
馬車が見えなくなったところで、先程の男がこちらに近づいてきました。
「あなたも不運ですね。あの方に目をつけられてしまったのだから」
あの方ですか。
この場合、誰を指しているのでしょう?
「その手紙からは、メアリーヌ様の匂いしか感じません。その通りに動けば、公爵様から大目玉を食らいますよ」
私が依頼主の名前を言ったせいか、3人とも動揺しています。
私が強く断言したせいか、かなり動揺しているようです。
「この子の匂いの識別は、本物ですよ? どうします?」
「事実ならやばいんじゃあ?」
「馬鹿、信じるな。とっとと命令を遂行させるぞ」
3人が私を取り囲むと、懐から何を取り出し、私に振りかけてきました。
「急に、何を!?」
この不快な臭いは、袋の中で嗅がされたものと同じものです!!
「これは効くようだから安心しました」
そう言われた瞬間、また眠気が襲ってきました。
やっぱり、こいつら端から私を街へ送る気はなかったよう…です…ね。
0
お気に入りに追加
183
あなたにおすすめの小説
婚約破棄を卒論に組み込んだら悪魔に魅入られてしまい国から追放されました
犬社護
ファンタジー
アレイザード王国第一王女ティアナ・アレイザード、彼女は六歳の時、小規模の災害に巻き込まれ魔力を失ってしまう。その日以降、王族であるにも関わらず、周囲から【魔抜け】【欠陥者】と虐げられる日々が続くようになり、不遇の道を歩んでいくこととなる。
そして魔力を失ってから九年後、十五歳となった彼女は更なる窮地に陥ってしまう。
【この国では中等部から卒業論文を発表しないといけないのだが、ある原則が彼女を苦しめる】
発表日の二ヶ月前になっても、何一つ進んでおらず、タイトルすらも決まっていない。彼女はあまりに追い詰められたことで病気となり寝込んでしまうのだが、そのショックで前世の記憶を思い出す。今世と前世の性格が合わさったおかげで、前へと進もうとするものの、その直後《とある事件》に巻き込まれ、そこでの言動のせいで、なんと【悪魔】に気に入られてしまう‼︎
そして二ヶ月後、彼女は中等部の卒業試験に挑むこととなり、壇上にて堂々と……
「私の卒論のテーマは、婚約破棄からの王位継承者更生です‼︎」
というタイトルを告げる。
卒論の制作期間は、僅か一ヶ月半。
彼女は自らの進退をかけて、悠然と出席者たちを見据えるのだが、悪魔の介入により、事態は予想外の方向へ進んでいく。
第一章(全15話)のみ:序章のため、シリアスな展開となります。
アルゴノートのおんがえし
朝食ダンゴ
ファンタジー
『完結済!』【続編製作中!】
『アルゴノート』
そう呼ばれる者達が台頭し始めたのは、半世紀以上前のことである。
元来アルゴノートとは、自然や古代遺跡、ダンジョンと呼ばれる迷宮で採集や狩猟を行う者達の総称である。
彼らを侵略戦争の尖兵として登用したロードルシアは、その勢力を急速に拡大。
二度に渡る大侵略を経て、ロードルシアは大陸に覇を唱える一大帝国となった。
かつて英雄として名を馳せたアルゴノート。その名が持つ価値は、いつしか劣化の一途辿ることになる。
時は、記念すべき帝国歴五十年の佳節。
アルゴノートは、今や荒くれ者の代名詞と成り下がっていた。
『アルゴノート』の少年セスは、ひょんなことから貴族令嬢シルキィの護衛任務を引き受けることに。
典型的な貴族の例に漏れず大のアルゴノート嫌いであるシルキィはセスを邪険に扱うが、そんな彼女をセスは命懸けで守る決意をする。
シルキィのメイド、ティアを伴い帝都を目指す一行は、その道中で国家を巻き込んだ陰謀に巻き込まれてしまう。
セスとシルキィに秘められた過去。
歴史の闇に葬られた亡国の怨恨。
容赦なく襲いかかる戦火。
ーー苦難に立ち向かえ。生きることは、戦いだ。
それぞれの運命が絡み合う本格派ファンタジー開幕。
苦難のなかには生きる人にこそ読んで頂きたい一作。
○表紙イラスト:119 様
※本作は他サイトにも投稿しております。
【前編完結】50のおっさん 精霊の使い魔になったけど 死んで自分の子供に生まれ変わる!?
眼鏡の似合う女性の眼鏡が好きなんです
ファンタジー
リストラされ、再就職先を見つけた帰りに、迷子の子供たちを見つけたので声をかけた。
これが全ての始まりだった。
声をかけた子供たち。実は、覚醒する前の精霊の王と女王。
なぜか真名を教えられ、知らない内に精霊王と精霊女王の加護を受けてしまう。
加護を受けたせいで、精霊の使い魔《エレメンタルファミリア》と為った50のおっさんこと芳乃《よしの》。
平凡な表の人間社会から、国から最重要危険人物に認定されてしまう。
果たして、芳乃の運命は如何に?
僕のおつかい
麻竹
ファンタジー
魔女が世界を統べる世界。
東の大地ウェストブレイ。赤の魔女のお膝元であるこの森に、足早に森を抜けようとする一人の少年の姿があった。
少年の名はマクレーンといって黒い髪に黒い瞳、腰まである髪を後ろで一つに束ねた少年は、真っ赤なマントのフードを目深に被り、明るいこの森を早く抜けようと必死だった。
彼は、母親から頼まれた『おつかい』を無事にやり遂げるべく、今まさに旅に出たばかりであった。
そして、その旅の途中で森で倒れていた人を助けたのだが・・・・・・。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※一話約1000文字前後に修正しました。
他サイト様にも投稿しています。
夫婦で異世界に召喚されました。夫とすぐに離婚して、私は人生をやり直します
もぐすけ
ファンタジー
私はサトウエリカ。中学生の息子を持つアラフォーママだ。
子育てがひと段落ついて、結婚生活に嫌気がさしていたところ、夫婦揃って異世界に召喚されてしまった。
私はすぐに夫と離婚し、異世界で第二の人生を楽しむことにした。
元ゲーマーのオタクが悪役令嬢? ごめん、そのゲーム全然知らない。とりま異世界ライフは普通に楽しめそうなので、設定無視して自分らしく生きます
みなみ抄花
ファンタジー
前世で死んだ自分は、どうやらやったこともないゲームの悪役令嬢に転生させられたようです。
女子力皆無の私が令嬢なんてそもそもが無理だから、設定無視して自分らしく生きますね。
勝手に転生させたどっかの神さま、ヒロインいじめとか勇者とか物語の盛り上げ役とかほんっと心底どうでも良いんで、そんなことよりチート能力もっとよこしてください。
追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる