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7話

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「……慣れない所で寝るもんじゃないなぁ、ほんと」

体の節々が凝り固まり、コキコキと小気味いい音が鳴る。
いつもの慣れた柔らかいベッドが恋しい。

昨夜、無事ゴロツキどもを撃退した後、なんとか隠れられそうな場所を探して、そこで一夜を明かした。
ゴロツキどもがまた襲ってくるかもしれないと思い、緊張してほとんど眠れなかったから若干眠い。
ある程度は徹夜にも慣れているけど、こうした状況でなど初めての経験だ。
いつもとは違う疲労感で体が怠い。

「……すんすん……やっぱり、少し臭いな。時間がある時にちゃんと洗濯するか、早く新しい服を買わないと」

自分の着ている服の匂いを嗅ぎ、顔をしかめる。
今、俺はあの少し太っていた方のゴロツキの衣服を着ている。
ゴロツキの物だからか、古い生地に加えてあまり洗濯してないようで、所々服に穴が開いていたり黄ばんでいたりする。
当然、匂いも酷い。
こんな不潔な服、出来ることなら俺だって着たくなんてなかった。
しかし仕方ないのだ、今は着れる服がこれしかないのだから。

「インベントリ、ほんと便利だよな。メニュー画面自体、俺以外に見えないみたいだし。これなら盗難の心配もしないで済む」

元々着ていたスーツは着替えて、今はインベントリの中に仕舞っている。
流石にこの世界でスーツ姿で出歩くのは、色々と注目を集めると思ったからだ。
すでに王様は俺に対して興味は失せているだろうけど、何かの拍子に追手とかを寄こしてくるかもしれない。
出来るだけ悪目立ちはしないように時が過ぎるのを待ち、王様の記憶から俺の存在が抹消されてくれれば幸いだ。

ちなみに一緒に奪ったもう一人の服は、取り合えず捨てておいた。
インベントリに入れることも出来るのだが、どうせあれはサイズ的に着れそうにない。
そんなものを、いつまでもインベントリに入れておくのは無駄でしかない。
余計なものをいくつも入れていられるほど、容量に余裕があるわけではないのだ。

一夜を明かし、荷物の取捨選択をし、そして現在。
身だしなみもこの世界っぽくした俺は、今何をしているかというと……。

「……はぁ、中々賑わってるんだなぁ。流石王都ってところか」

朝の仕入れをしている人達を見て感嘆の声を漏らす。
そう、俺は今、この国の朝市を見学に来ていた。

「……どうやら、あんまり注目は集めてないみたいだな」

道行く人達は俺のことを見ても素通り、その他の大勢と何ら変わらない反応をしている。
服装はゴロツキの物だから、他の人より少し質が劣っていたり、汚かったりするけど、それ以外だとそこまで大きな違いはないようだ。
おかげで上手く周りに溶け込めているように思う。
これで俺も心置きなく、目的を果たすために行動できるというもの。

「さてと、そうとわかればだ」

俺の目的、なぜこの朝市に来たかというとである。

「おじさんその果物ください」 

「はいよ、1個15ミルだ」

「おじさーん、このお肉30個ほど詰めてくれない?」

「あいよ、いつもありがとよ! 18シル……いや、お嬢ちゃん可愛いし、おまけして15シルでいいぞ!」

「わーい、ありがとー!」

「おばさん、この干し肉いくら?」

「あぁ、それだったら1枚8ミルさね」

「昨日、レアな素材が大量に入ってなぁ!」

「お、マジか!?」

「あぁ、これが全部売れれば30メルにはなる!」

「へぇ、そいつはいいや。今度、酒でも奢ってくれよ」

「割り勘ならいいぞ」 

(ふむふむ、なるほどなぁ)

様々な出店を巡り、そんなやり取りを見聞きしながら頭に情報を叩き込む。
そう、この買い手と売り手のやり取り、これが見たかったのだ。
店だと値札に値段とかは書かれてるかもしれないけど、それが高いのか安いのか、俺にはわからない。
どの硬貨がどういう種類か、どれくらいの価値なのか、そして一般的な相場はどれくらいなのか、それらを知る必要があった。

普通の店でも客と店員のやり取りを覗き見ることも出来るだろうが、そんなことすれば間違いなく怪しまれる。
その点、このような出店だと客同士が隣あっているのも普通の事だし、隣でやり取りを聞いたり目を向けたりしても、さほど怪しまれることはないだろう。

「にしても、流石は王都の朝市。色々あるもんだ……ん? ……クンクン……いい匂いがする。こっちか」

そんなふうに出店を渡り歩きながら情報を集めていると、ジュージューと肉の焼ける音と一緒に香ばしい香りが漂ってきた。
近づいてみると50代くらいの顎ひげを蓄えた男性が、串に肉を刺して焼いていた。

「串焼きか」

「おう、兄ちゃん。いらっしゃい」

間近で美味そうな肉の香りを肺一杯に吸い込んだせいで、腹の虫がグーと鳴き始める。
色々あって大変だったから忘れていたけど、そういえば昨日から何も食べていなかった。
そりゃあ、腹だって減るというもの。
思わず涎も大量に中に溢れてくる。
せっかくだ、さっきまで覚えたことをここで試してみるとしよう。

「うまそうだな。おっちゃん、この串焼き1つくれ」

「1つだな、11ミルだ」

「はいよ、これで合ってるか?」

「えーと、ひの、ふの……あぁ、確かに。毎度!」

ちなみに俺の言った“合ってるか?”は、数が合ってるかという意味だけではなく、金の種類が合ってるかという意味も含まれていた。
間違いなく覚えられているようで一安心だ。

「あむ、ムグムグ……結構食いごたえがあるな」

「だろぉ? 安く仕入れて、安く売って、客を腹いっぱいにさせてやるのが俺のモットーだからな。冒険者にも人気のうちに串焼き、味はどうだい?」

(……冒険者?)

その言葉を聞いて、眉を顰める。
そうか、この世界には冒険者も存在しているのか。
モグモグと肉を頬張りながら、流石は異世界ファンタジーだと思う。

ふと、おっちゃんの質問に応えなければと思うが、生憎と俺の口の中は肉で一杯だ。
かといってこんなに美味いものを、急いで飲み込んでしまうのも勿体ない。
歯ごたえがあり肉汁のあふれる肉を、じっくりと味わってからゴクリと飲み込む。
そしておっちゃんの質問に対する答えとして、俺はこう言った。

「おっちゃん、もう1ついいかい?」

「はっはっは、その反応で丸わかりだな。あぁ、もちろんだ! 同じのでいいのかい?」

「えーと……じゃあ、今度は塩のほうで」

「あいよ!」

今、俺が食べていたのは甘辛いタレが塗られたもの。
その他に岩塩が振りかけられたものとで、この店には2種類の味付けがあるようだ。
美味かったから同じのでもいいが、別の味も楽しんでみたい。
だから次は塩の方だ。

「……塩の方も文句なしに美味いな。さて、と」

食べ終わって、もう一度硬貨を入れてある袋を広げる。
中には騎士の人に貰ったのと、ゴロツキから巻き上げたミル硬貨、シル硬貨が入っている。
今回のことでおおよそだが、金の種類や価値というのを知ることが出来た。
1ミル硬貨が100枚で1シル硬貨、1シル硬貨が100枚で1メル硬貨という具合だろう。
その他にも50ミル硬貨、50シル硬貨というものもある。
日本円に換算すると1ミル硬貨が10円、1シル硬貨が1000円、そして1メル硬貨が10万円といったところだろうか。

「串焼きが1本で11ミル、110円か。出店の料金としたら、ずいぶん良心的だな。それに比べて、元の世界の出店ときたら……」

日本であれくらいの串焼きを出店で出したら、間違いなく500円以上は取られるだろう。
俺が子供の頃、祭りで見かけた串焼きの店が確か500円で売っていたはずだ。
ちなみに出店の串焼きよりも少ない量で500円である。
今思えば、ずいぶんぼったくられていたのだろう。

「……まぁ、祭り料金なんてそんなもんか。それより、あの騎士の人。めっちゃくれてたんだな、お金」

袋の中には50シルと80ミルが入っていて、それが今の俺の全財産だ。
日本円で考えると5万と800円といった所。
ちなみに騎士の人がくれた袋に入っていたのは30シル、つまり3万円くらいである。
初対面の人に即金で3万円、普通はくれないだろ。

「有り難いことではあるんだけど、でもなぁ……少ないよなぁ、これじゃ」

そう思ってしまう。
宿で泊るとなると、よくて2、3日といった所だろうか。
最低限、防犯のことも考えると安すぎる部屋を借りるのも考え物だし、それなりの所に泊まるとなると、もしかしたら1日でなくなってしまうかもしれない。
俺としては、流石にもう野宿は勘弁願いたい。

「とりあえず、なんとかして早く金を手に入れないと。あ、おっちゃん!」

「あん? さっきからブツブツ何言っんのかと思ったら、今度はどうした?」

「いや、ちょっと聞きたいことがあるんだけど……」

そうしておっちゃんから話を聞き、感謝を告げてその場所から移動する。
肉は美味いし、おっちゃんの人柄もいいし、今度見かけたらまた寄るとしよう。



◇◇◇◇◇



「いらっしゃい」

店に入ると、俺より少し年下に見える人が出迎えてくれた。
しかしそれでも勤め始めた新米のような初々しさはなく、長年この仕事に従事してきたような手慣れた雰囲気を感じさせる。
串焼き屋のおっちゃんが言うには、実際にベテランの雑貨屋店長なのだろう。

ここは雑貨屋。
多種多様なアイテムが置いており、一般的に冒険者と呼ばれる人たちが物の売り買いをしている店の1つだ。
時々、珍しいものも並んでいることもあるそうで、冒険者だけでなく一般人や貴族の使いなんかも、たまに訪れることがあるという。
専門店ではないから大したものではないが、下位の体力回復薬と魔力回復薬も一応扱っているらしい。
そして、今回俺が来た目的は。

「これを買い取ってほしい」

そう言って、あらかじめ店に入る前にインベントリから出しておいたものをカウンターに置く。
それはこの世界に来た時に着ていた、革靴とスーツだ。

「……ふむ、ちょっと拝見させてもらうよ」

今まで色々と見てきただろう店長も、流石にこれらを見るのは初めてだろう。
革靴とスーツを手に取って、手触りやどういう構造なのかを観察をしているようだ。

「うーん、なんだろう。見たことのない材質の服だな。こっちの靴も革……だと思うんだけど、こんな加工された靴はやっぱり初めてだ」

「どうだ? 俺も始めて見るんだが、それなりの値はするんじゃないか?」

と、俺はうそぶく。
そこに嘘を嘘と思わせないように、表情に気を付けるのがポイントだ。

「うん、確かに俺も見たことないし、もしかしたら物好きな好事家とかが買ってくれるかもしれないな。じゃぁ、この服と靴、合わせて2メルってところでどうだい?」

「……2メル、か」

2メル、つまり20万円といったところ。
確かに両方とも、元はセール品で安く買ったものだから、それに比べれば大金には間違いないのだが……。

「もう少し、オマケしてくれてもいいんじゃないか?」

「いやいや、これでもそれなりにオマケしてると思うんだよ。物好きな好事家なら高い値を出してくれるかもしれないけど、逆に全く興味持たれなくて売れ残る可能性だってあるわけだし。そしたら、こちらが大損じゃないか」

(つまり、ちゃんと売れたら2メル以上するってことだろうが)

この世界の好事家が、どういう奴らか俺は知らない。
だけど元の世界の好事家、コレクターと呼ばれる人達は、自分の好きなものになら数十万、それこそ数百万なんて値がついてもポンと金を出してしまうと聞いたことがある。
それを思えば、ここで引き下がるのは少し勿体ない。

「いろんな品を見てきたあんたが見たことがないってことは、間違いなく希少性はあるって事だろ? すぐに買い手がつかなくても、いつかは必ず現れるはずだ。そうなったら、かなりの値段をつけられるんじゃないのか? それこそ5メル、もしくは10メルとかだって。噂で聞いてるぜ、あんた結構なやり手だって。その気になれば、かなりふんだくれるんじゃないか?」

「おいおい、ふんだくるなんて人聞きが悪いなぁ。誰だよ、そんなこと言ったのは……まぁ、いいけどさ。あのねぇ、希少性があっても、どう見てもこれ実用的じゃないよね? この上着なんて肩周りが窮屈そうで動きにくそうだし、靴の方もずいぶん歩きにくそうだ。使用人とかならこういうのも着そうだけど……流石にここまでよれよれだと、そっち方面での買い手も期待出来そうにないしなぁ」

(……よれよれで悪かったな)

店長の言い様に少しムスッとする。
元々、俺が長年着ていたスーツに革靴だ。
新品には程遠いし、昨日なんてゴロツキとの遣り合いで少し汚れてもいる。
そういう意味では使用人が着る用途としても、まず買われることはないだろうけど。

「それに好事家っていうのは見て楽しむ人が多いけど、それは絵画とか彫刻とかといったものだ。こういう服とか靴とか、剣とか防具とかなら、自分で着たり持ったりして楽しむ人もいるわけだよ。ま、これらのことを総じて判断して、この値段ってわけだね」

「ん、むぅ、それは、そうかもだが」

店長の言い分には納得できる部分が多い。
というより店長の言ったことを考えれば、こんな服に希少性があると言っても2メルなんて大金を出されたことが奇跡のようにすら感じる。
それを踏まえても、個人的にもう少し値を吊り上げたいところではあるのだけど……。

(これは、流石に値上げは無理そうだな)

見る限り、頑として値上げに応じる気はないように見える。
こういう手合いは譲歩することで、自分にも利があると判断できる材料がない限り、決して譲ることはないだろう。
もしくは俺に対して、何かしらの情があるか。
生憎俺と店長は初対面だし、まず第一印象からして好意的には見られないだろう。
そして俺に、これ以上交渉しても相手の利になる話を提供できる知恵もない。
これからも関わっていくかもしれないことを考えると、あまりしつこくし過ぎて心証を悪くされるのは避けたい。

「……はぁ、分かったよ。2メルでいい」

「ご理解いただけて、なにより。ほら、これが代金だ」

「あ、1メル分はシルにしてくれないか?」

「うん、いいよ」 

そういい、店長は1メルと100シルを袋に入れて渡してきた。
ずっしりと財布の中身が重くなったことは嬉しいが、当初の予想とずいぶん離れてしまったことに嬉しさも半減だった。

「それじゃ、また何か珍しいものが手に入ったら来てくれよ」

「……売るかどうかは、値段に応じてだがな」

「もちろん、適正な値を付けさせてもらうつもりだよ」

「……だといいけど。それじゃ、また」

「あぁ、またのご来店をお待ちしております」

以前ネットの小説で見たものでは、山のような大金とまではいかなくても、数ヶ月くらいは生活できるような金を貰えた話もあったはず。
やはり世の中、そう簡単にはいかないということだろう。
とにかく、一応これで最低でも数日は宿で泊まれるだろうし、今はこれで良しとしておこう。

「……ん? これは」

次はおっちゃんに聞いた冒険者ギルドなるところに行こうと、店から出て行こうと思った時。
商品棚の一番下に、埃の被った一冊の薄い本が目についた。
手に取ってみて見ると、“創世龍神話~世界の成り立ち~”と書かれている。

「……それ、子供用だよ? この世界の創世の物語が書かれてるんだ」

「創世の? 宗教本とかの類か?」

「まぁ、そんなもんかな。創世龍信仰の神官が書いたものだよ。子供向けにわかりやすく、専門的なことは色々と省いて作られた、本当に子供向けの本さ」

「へぇ」

店長はどこかつまらなそうに、そして少し悔しそうにしながらこの本を手に入れた時のことを話し出した。
昔、まだまだ青かった頃に、これは売れると思ってたくさん買ったそうだ。
酒場に吟遊詩人が来たと聞いたら、みんな酒場にこぞって聞きに行くもの。
大人にとってはあんまりためにならない、常識的な話しか書かれていない本だけど、子供なら少しは興味持つのではないかと買ってみたそうだ。

「だけど、結果は大外れ。そもそも本なんて買えるほど、お金を持ってる子供なんてそうそういないし。そんな常識的な話なら親もわざわざ買うまでもなく、寝物語で聞かせるだろうしね。そんなわけで在庫が結構あるわけなんだけど……興味あるなら、今なら10シルで売るけど、どう? 元は50シルで売るつもりだったんだけど、このまま売れないのもあれだし」

「……貰っとく」

「だよねぇ、そんなのいるわけ……え、いるの?」

「10シルだったな、ほらよ」

「あ、うん。ま、まいどあり」

よほど俺がこの本を買ったことに驚いたのか、さっきまでの飄々とした態度から一転。
きょとんとした顔で俺と、受け取った10シルを交互に見ている。
店長のこんな顔を見れただけでも、10シルを出した価値はあっただろう。



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