50 / 64
50「これは一体……何が起こっているのだ」
しおりを挟む
「とてもお綺麗ですわ」
「さすが魔女の加護を受けられたアリサ様ですわね」
誉めそやす侍女たちの声を聞きながら、鏡に映る自分の姿を見つめてアリサは内心ため息をついた。
豪華なドレスも宝石も、自分には重すぎる。
そして今日、これから与えられる、王太子の婚約者という肩書きも。
(何で……こんなことになっちゃったんだろう)
確かに、真っ赤な髪色は珍しいが、母親もここまで鮮やかではないけれど赤い色だ。
試験では満点を取れたけれど、上級生にも満点はいるし、ダンスだって他に上手な人はいる。
それなのに自分が「魔女の加護を受けている」と言われるようになるなんて。
田舎の小さな男爵家の娘である自分が、訳も分からず持てはやされて。
やがて王太子フィンセントに声をかけられ、言葉を交わすようになっていったが、それが悲劇の始まりだった。
フィンセントを恨むカイン・クラーセンにアリサが襲われそうになり、それを庇ったエリアスが刺され、命を落としたのだ。
(エリアス先輩……)
腕が不自由で家を継ぐことができないという境遇ながらも、アリサにいつも親切にしてくれたエリアス。
その彼が、自分のせいで死んでしまうなんて。
(先輩と……関わらなければ良かったのかな)
何度も後悔した。
エリアスのことを思い出し、彼の笑顔や優しさを脳裏に浮かべるごとに……自分の気持ちに気づいていくのを感じていた。
(今さら、もう遅いのに)
エリアスはもういないし、自分も王太子と婚約する。
過去は変えられないのだ。
アリサを襲ったのはカインだけではなかった。
フィンセントの婚約者であるヴェロニカもまた、自分の婚約者が目をかけるアリサに憎しみを抱き続けてきた。
そうして一年前の花祭りの日にアリサを殺そうとしたのだ。
捕えられたヴェロニカは精神を病んだとされ、療養院へ送られた。
フィンセントとの婚約は当然破棄され、代わりの婚約者を決めなければならなくなり、その候補にアリサが上がった。
本来ならば男爵家の娘が王太子妃になど、なれるはずがない。
けれど「暁の魔女の加護を受けている」アリサはむしろ妃となるのに相応しいとされた。
アリサはそれを拒んだ。
自覚は全くなかったし、妃が務まるとも思えなかった。
それでもフィンセントや周囲の説得に押し切られるような形で、学校卒業後の今日、婚約することになったのだ。
(本当に……私は特別なんかじゃないのに)
「支度が終わりました」
侍女が声をかけた。
「……ありがとうございます」
飾り立てられた自分の姿が、まるで見知らぬ他人のように見えた。
「王太子殿下のお越しです」
ドアが開かれるとフィンセントが入ってきた。
「ああ、綺麗だな」
フィンセントはアリサを見て目を細めた。
正直、アリサはフィンセントが苦手だった。
自信家で冷酷なフィンセントだったが、アリサにだけは優しいと評判だった。
確かにフィンセントは優しいし、最初ころはその自分へ向けられる優しさがうれしかった。
けれどフィンセントが卒業してアリサが婚約者候補となると、彼の強引さや優しさの裏にある怖さが時折透けて見えるようになり、苦手意識を抱くようになったのだ。
「行こうか」
フィンセントが手を差し出した。
「……はい」
その手にアリサが手を重ねると、二人は控え室を出た。
「王太子殿下、アリサ様。ご婚約おめでとうございます」
「おめでとうございます」
婚約式が開かれる謁見の間へ向かっている間、多くの人々から祝福の声がかけられた。
(おめでたい……のかな)
好きではない人と結婚して、やがて王太子妃や王妃となることは。
心の中の不安が消えないまま、アリサは謁見の間へと入った。
大臣や騎士たちが居並ぶ中、玉座では国王と王妃が二人を待っていた。
「王太子フィンセント。アリサ・ベイエルス嬢」
前に立ち、膝を折る二人に国王は声をかけた。
「この国の未来は二人にかかっている。力を合わせて互いに支えあい、良き夫婦となるが良い」
「はい」
「……精一杯努めます」
(夫婦……)
その言葉に、アリサの胸に再び不安な気持ちが湧き上がった。
自分は本当にフィンセントと結婚して、この先何十年も共に過ごせるのだろうか。
(……本当に、どうしてこんなことになったんだろう)
自分は、平凡な人間のはずなのに。
「宣誓書へ署名を」
大臣の声に、フィンセントがその元へと向かった。
「しかしめでたいですな。魔女の加護を受けた者が王太子殿下の婚約者になられるとは」
フィンセントが署名するのを見守りながら大臣は言った。
(加護……)
本当に、自分には魔女の加護があるのだろうか。
ただ髪が赤くて、少しばかり成績が良いだけなのに。
「アリサ様」
大臣に促され、アリサもその元へ向かうとペンを手に取った。
いずれにしても、もう戻れない――。
ドォン、と大きな音が鳴り響いた。
「何だ!」
「雷か⁉︎」
謁見の間は騒然となった。
「陛下!」
扉が開かれると同時に騎士が飛び込んできた。
「大変です! 王都が……」
「どうした」
「火の海に包まれています……!」
「何だと」
国王は目を見開き玉座から立ち上がった。
バルコニーへ出ると、その目の前に広がった光景にアリサは息を呑んだ。
街中が炎に包まれていた。
熱と嫌な臭いが風に乗ってこちらへと向かってくる。
「これは一体……何が起こっているのだ」
信じられないという表情でフィンセントが呟くと、傍の騎士を振り返った。
「襲撃か」
「分かりません」
「炎はここから見えるほぼ全域に広がっています」
「同時に一斉に火が上がったと報告が……」
「同時だと?」
「一体何が……」
皆が混乱するのをアリサは呆然と見守ることしかできなった。
「火の手がここまで来るぞ!」
誰かが叫んだ。
「陛下方を避難させろ」
「地下へ!」
「アリサ!」
フィンセントがアリサの腕を取った。
「中へ入るんだ。地下に避難場所がある」
「は、はい」
強く腕を引かれて足元がもつれる。
転びそうになった瞬間、目の前が真っ赤に染まった。
怒号と悲鳴と。
大きな音が聞こえて――ふいに静かになった。
気がつくとアリサは真っ白な空間にいた。
「え? ここは……?」
『時の狭間よ』
女性の声が響いた。
「時の……狭間?」
『そう、ここにいればあなたの時間は止まったまま。でも出れば時間が流れ出して、あなたは死んでしまうの』
「死……?」
『あなた以外の全員は炎に焼かれて死んでしまったわ』
何かに殴られたように、アリサの頭の中が真っ白になった。
「さすが魔女の加護を受けられたアリサ様ですわね」
誉めそやす侍女たちの声を聞きながら、鏡に映る自分の姿を見つめてアリサは内心ため息をついた。
豪華なドレスも宝石も、自分には重すぎる。
そして今日、これから与えられる、王太子の婚約者という肩書きも。
(何で……こんなことになっちゃったんだろう)
確かに、真っ赤な髪色は珍しいが、母親もここまで鮮やかではないけれど赤い色だ。
試験では満点を取れたけれど、上級生にも満点はいるし、ダンスだって他に上手な人はいる。
それなのに自分が「魔女の加護を受けている」と言われるようになるなんて。
田舎の小さな男爵家の娘である自分が、訳も分からず持てはやされて。
やがて王太子フィンセントに声をかけられ、言葉を交わすようになっていったが、それが悲劇の始まりだった。
フィンセントを恨むカイン・クラーセンにアリサが襲われそうになり、それを庇ったエリアスが刺され、命を落としたのだ。
(エリアス先輩……)
腕が不自由で家を継ぐことができないという境遇ながらも、アリサにいつも親切にしてくれたエリアス。
その彼が、自分のせいで死んでしまうなんて。
(先輩と……関わらなければ良かったのかな)
何度も後悔した。
エリアスのことを思い出し、彼の笑顔や優しさを脳裏に浮かべるごとに……自分の気持ちに気づいていくのを感じていた。
(今さら、もう遅いのに)
エリアスはもういないし、自分も王太子と婚約する。
過去は変えられないのだ。
アリサを襲ったのはカインだけではなかった。
フィンセントの婚約者であるヴェロニカもまた、自分の婚約者が目をかけるアリサに憎しみを抱き続けてきた。
そうして一年前の花祭りの日にアリサを殺そうとしたのだ。
捕えられたヴェロニカは精神を病んだとされ、療養院へ送られた。
フィンセントとの婚約は当然破棄され、代わりの婚約者を決めなければならなくなり、その候補にアリサが上がった。
本来ならば男爵家の娘が王太子妃になど、なれるはずがない。
けれど「暁の魔女の加護を受けている」アリサはむしろ妃となるのに相応しいとされた。
アリサはそれを拒んだ。
自覚は全くなかったし、妃が務まるとも思えなかった。
それでもフィンセントや周囲の説得に押し切られるような形で、学校卒業後の今日、婚約することになったのだ。
(本当に……私は特別なんかじゃないのに)
「支度が終わりました」
侍女が声をかけた。
「……ありがとうございます」
飾り立てられた自分の姿が、まるで見知らぬ他人のように見えた。
「王太子殿下のお越しです」
ドアが開かれるとフィンセントが入ってきた。
「ああ、綺麗だな」
フィンセントはアリサを見て目を細めた。
正直、アリサはフィンセントが苦手だった。
自信家で冷酷なフィンセントだったが、アリサにだけは優しいと評判だった。
確かにフィンセントは優しいし、最初ころはその自分へ向けられる優しさがうれしかった。
けれどフィンセントが卒業してアリサが婚約者候補となると、彼の強引さや優しさの裏にある怖さが時折透けて見えるようになり、苦手意識を抱くようになったのだ。
「行こうか」
フィンセントが手を差し出した。
「……はい」
その手にアリサが手を重ねると、二人は控え室を出た。
「王太子殿下、アリサ様。ご婚約おめでとうございます」
「おめでとうございます」
婚約式が開かれる謁見の間へ向かっている間、多くの人々から祝福の声がかけられた。
(おめでたい……のかな)
好きではない人と結婚して、やがて王太子妃や王妃となることは。
心の中の不安が消えないまま、アリサは謁見の間へと入った。
大臣や騎士たちが居並ぶ中、玉座では国王と王妃が二人を待っていた。
「王太子フィンセント。アリサ・ベイエルス嬢」
前に立ち、膝を折る二人に国王は声をかけた。
「この国の未来は二人にかかっている。力を合わせて互いに支えあい、良き夫婦となるが良い」
「はい」
「……精一杯努めます」
(夫婦……)
その言葉に、アリサの胸に再び不安な気持ちが湧き上がった。
自分は本当にフィンセントと結婚して、この先何十年も共に過ごせるのだろうか。
(……本当に、どうしてこんなことになったんだろう)
自分は、平凡な人間のはずなのに。
「宣誓書へ署名を」
大臣の声に、フィンセントがその元へと向かった。
「しかしめでたいですな。魔女の加護を受けた者が王太子殿下の婚約者になられるとは」
フィンセントが署名するのを見守りながら大臣は言った。
(加護……)
本当に、自分には魔女の加護があるのだろうか。
ただ髪が赤くて、少しばかり成績が良いだけなのに。
「アリサ様」
大臣に促され、アリサもその元へ向かうとペンを手に取った。
いずれにしても、もう戻れない――。
ドォン、と大きな音が鳴り響いた。
「何だ!」
「雷か⁉︎」
謁見の間は騒然となった。
「陛下!」
扉が開かれると同時に騎士が飛び込んできた。
「大変です! 王都が……」
「どうした」
「火の海に包まれています……!」
「何だと」
国王は目を見開き玉座から立ち上がった。
バルコニーへ出ると、その目の前に広がった光景にアリサは息を呑んだ。
街中が炎に包まれていた。
熱と嫌な臭いが風に乗ってこちらへと向かってくる。
「これは一体……何が起こっているのだ」
信じられないという表情でフィンセントが呟くと、傍の騎士を振り返った。
「襲撃か」
「分かりません」
「炎はここから見えるほぼ全域に広がっています」
「同時に一斉に火が上がったと報告が……」
「同時だと?」
「一体何が……」
皆が混乱するのをアリサは呆然と見守ることしかできなった。
「火の手がここまで来るぞ!」
誰かが叫んだ。
「陛下方を避難させろ」
「地下へ!」
「アリサ!」
フィンセントがアリサの腕を取った。
「中へ入るんだ。地下に避難場所がある」
「は、はい」
強く腕を引かれて足元がもつれる。
転びそうになった瞬間、目の前が真っ赤に染まった。
怒号と悲鳴と。
大きな音が聞こえて――ふいに静かになった。
気がつくとアリサは真っ白な空間にいた。
「え? ここは……?」
『時の狭間よ』
女性の声が響いた。
「時の……狭間?」
『そう、ここにいればあなたの時間は止まったまま。でも出れば時間が流れ出して、あなたは死んでしまうの』
「死……?」
『あなた以外の全員は炎に焼かれて死んでしまったわ』
何かに殴られたように、アリサの頭の中が真っ白になった。
82
お気に入りに追加
2,512
あなたにおすすめの小説
〖完結〗冤罪で断罪された侯爵令嬢は、やり直しを希望します。
藍川みいな
恋愛
「これより、サンドラ・バークの刑を執行する!」
妹を殺そうとした罪で有罪となった私は、死刑を言い渡されました。ですが、私は何もしていない。
全ては、妹のカレンが仕組んだことでした。
刑が執行され、死んだはずの私は、何故か自分の部屋のベッドの上で目を覚ましたのです。
どうやら時が、一年前に戻ったようです。
もう一度やり直す機会をもらった私は、二度と断罪されないように前とは違う選択をする。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全14話で完結になります。
〖完結〗死にかけて前世の記憶が戻りました。側妃? 贅沢出来るなんて最高! と思っていたら、陛下が甘やかしてくるのですが?
藍川みいな
恋愛
私は死んだはずだった。
目を覚ましたら、そこは見知らぬ世界。しかも、国王陛下の側妃になっていた。
前世の記憶が戻る前は、冷遇されていたらしい。そして池に身を投げた。死にかけたことで、私は前世の記憶を思い出した。
前世では借金取りに捕まり、お金を返す為にキャバ嬢をしていた。給料は全部持っていかれ、食べ物にも困り、ガリガリに痩せ細った私は路地裏に捨てられて死んだ。そんな私が、側妃? 冷遇なんて構わない! こんな贅沢が出来るなんて幸せ過ぎるじゃない!
そう思っていたのに、いつの間にか陛下が甘やかして来るのですが?
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
〖完結〗旦那様が私を殺そうとしました。
藍川みいな
恋愛
私は今、この世でたった一人の愛する旦那様に殺されそうになっている。いや……もう私は殺されるだろう。
どうして、こんなことになってしまったんだろう……。
私はただ、旦那様を愛していただけなのに……。
そして私は旦那様の手で、首を絞められ意識を手放した……
はずだった。
目を覚ますと、何故か15歳の姿に戻っていた。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全11話で完結になります。
前世の旦那様、貴方とだけは結婚しません。
真咲
恋愛
全21話。他サイトでも掲載しています。
一度目の人生、愛した夫には他に想い人がいた。
侯爵令嬢リリア・エンダロインは幼い頃両親同士の取り決めで、幼馴染の公爵家の嫡男であるエスター・カンザスと婚約した。彼は学園時代のクラスメイトに恋をしていたけれど、リリアを優先し、リリアだけを大切にしてくれた。
二度目の人生。
リリアは、再びリリア・エンダロインとして生まれ変わっていた。
「次は、私がエスターを幸せにする」
自分が彼に幸せにしてもらったように。そのために、何がなんでも、エスターとだけは結婚しないと決めた。
継母や義妹に家事を押し付けられていた灰被り令嬢は、嫁ぎ先では感謝されました
今川幸乃
恋愛
貧乏貴族ローウェル男爵家の娘キャロルは父親の継母エイダと、彼女が連れてきた連れ子のジェーン、使用人のハンナに嫌がらせされ、仕事を押し付けられる日々を送っていた。
そんなある日、キャロルはローウェル家よりもさらに貧乏と噂のアーノルド家に嫁に出されてしまう。
しかし婚約相手のブラッドは家は貧しいものの、優しい性格で才気に溢れていた。
また、アーノルド家の人々は家事万能で文句ひとつ言わずに家事を手伝うキャロルに感謝するのだった。
一方、キャロルがいなくなった後のローウェル家は家事が終わらずに滅茶苦茶になっていくのであった。
※4/20 完結していたのに完結をつけ忘れてましたので完結にしました。
【完結】転生したぐうたら令嬢は王太子妃になんかになりたくない
金峯蓮華
恋愛
子供の頃から休みなく忙しくしていた貴子は公認会計士として独立するために会社を辞めた日に事故に遭い、死の間際に生まれ変わったらぐうたらしたい!と願った。気がついたら中世ヨーロッパのような世界の子供、ヴィヴィアンヌになっていた。何もしないお姫様のようなぐうたらライフを満喫していたが、突然、王太子に求婚された。王太子妃になんかなったらぐうたらできないじゃない!!ヴィヴィアンヌピンチ!
小説家になろうにも書いてます。
〖完結〗私の事を愛さなくても結構ですが、私の子を冷遇するのは許しません!
藍川みいな
恋愛
「セシディには出て行ってもらう。」
ジオード様はいきなり愛人を連れて来て、いきなり出て行けとおっしゃいました。
それだけではなく、息子のアレクシスを連れて行く事は許さないと…
ジオード様はアレクシスが生まれてから一度だって可愛がってくれた事はありませんし、ジオード様が連れて来た愛人が、アレクシスを愛してくれるとは思えません…
アレクシスを守る為に、使用人になる事にします!
使用人になったセシディを、愛人は毎日いじめ、ジオードは目の前でアレクシスを叱りつける。
そんな状況から救ってくれたのは、姉のシンディでした。
迎えに来てくれた姉と共に、アレクシスを連れて行く…
「シモーヌは追い出すから、セシディとアレクシスを連れていかないでくれ!!」
はあ!? 旦那様は今更、何を仰っているのでしょう?
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全11話で完結になります。
私を追い出した結果、飼っていた聖獣は誰にも懐かないようです
天宮有
恋愛
子供の頃、男爵令嬢の私アミリア・ファグトは助けた小犬が聖獣と判明して、飼うことが決まる。
数年後――成長した聖獣は家を守ってくれて、私に一番懐いていた。
そんな私を妬んだ姉ラミダは「聖獣は私が拾って一番懐いている」と吹聴していたようで、姉は侯爵令息ケドスの婚約者になる。
どうやらラミダは聖獣が一番懐いていた私が邪魔なようで、追い出そうと目論んでいたようだ。
家族とゲドスはラミダの嘘を信じて、私を蔑み追い出そうとしていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる