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36「良かった。ちゃんと普通に接することができて」
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二日後の休日。
ヴェロニカはエリアス、カインと共に学校の図書館に来ていた。
「まあ、すごいわ」
「これは見事だな……」
テーブルの前に開いて置かれた、とても大きな本を見てヴェロニカとカインはため息をついた。
ラウニー教授のサロンで紹介された、国内で最も大きな本が図書館に所蔵されていると聞いて実物を見に来たのだ。
普段読んでいる小説よりも、縦横それぞれ三倍以上はあるだろうその本は、百年ほど前に作られた詩集で、中には詩編と手彩色の緻密な絵が描かれている。
これは作者である詩人のパトロンだった貴族が特別に作らせたもので、世の中に三冊しかないという。
そのため普段は書庫に保管されていて見ることができないが、ラウニー教授が紹介していたと司書に伝えたところ特別に出してくれたのだ。
「文字の組み方もこだわっているな」
ページを見つめてカインが言った。
「組み方?」
「文字と文字の間の間隔が、単語や文章ごとに違うだろう」
「……本当だわ」
カインに指摘されてヴェロニカは気づいた。
「全体の文字量を考えて、見た目が美しくなるように工夫しているんだろう」
「なるほど……」
「著者のこだわりなのか、パトロンのこだわりなのか。ともかく見事なものだ」
本を見つめて独り言のようにカインは言った。
(カインは本当に本が好きなのね)
ヴェロニカも本は好きだが、文字の組み方まで気にしたことはなかった。
真剣に本を見つめるカインの姿を見ていると、ほんのり胸の奥が温かくなるのをヴェロニカは感じた。
(……そうね、カインと暮らせば、こんな風に本を読んで一日を過ごすこともできるのよね……って、何を考えているの!?)
「た、確か、活字というものを組み合わせて印刷するのよね」
慌てて思考を変えようと、教授の言葉を思い出しながらヴェロニカは言った。
「ああ。版を組むのもそれを印刷するのも熟練の技だ」
本に視線を送ったままカインは答えた。
「色々なところに熟練の技があるのね」
ヴェロニカは顔を上げると隣に座るエリアスを見た。
「お茶を淹れるのにも技術が必要だし……きっと世の中は沢山の技でできているのね」
「ええ、そうですね」
エリアスは笑顔でうなずいた。
「ヴェロニカ様がお好きな刺繍も技術と経験が必要ですね」
「そういえばそうね。……面白いわ、もっと色々な技を知りたいわね」
学校や前世のお妃教育でも色々なことを学んでいるけれど、まだまだ知らないことがたくさんあるのだとヴェロニカは改めて思った。
「そういうことが書かれた本も図書館にはありますので、読んでみてください」
傍らで見守っていた司書が言った。
閲覧室を出ると、三人は書架へと向かった。
「このあたりかしら」
司書に教えてもらった場所へ行くとヴェロニカは並んだ背表紙を見渡した。
「色々あるのね……」
印刷技術に関する本や建築、家具や陶器の本など様々な種類の本が置かれている。
「私はこれが気になります」
エリアスは食器の種類や歴史について書かれた本を手に取った。
「ふふ、エリアスらしいわね」
「剣の作り方の本もあるんだな」
カインが呟いた。
「武器の歴史と変遷か……こういうのも面白そうだな」
「私はこれを読もうかしら」
ヴェロニカは「染色技術と織物の歴史」と書かれた本を手に取った。
「ふうん。染めの技法か」
「手芸がお好きなヴェロニカ様らしいですね」
ヴェロニカが本を広げると両側からエリアスとカインがのぞき込んだ。
「……あの三人、仲がいいの?」
図書館にいたアリサは、書架の前で一緒に本をのぞき込んでいるヴェロニカたちを見つけて思わずつぶやいた。
(あの人……あんな顔だったかしら)
ヴェロニカと何か言葉を交わしているカインの横顔は、アリサの記憶にあるよりもずっと穏やかで同一人物と思えなかった。
(彼だけじゃなくて……エリアス先輩もヴェロニカ様も。別人みたいだわ)
「やっぱり……」
ヴェロニカをじっと見つめてアリサは呟いた。
*****
「ヴェロニカ先輩!」
園芸サロンへ行くとアリサが駆け寄ってきた。
「この間植えた苗がしおれてしまっていて……どうしましょう」
「しおれている?」
花壇へ向かうと、確かに端にある苗のいくつかがくったりとしていた。
(ここは一年生に水やりを任せたところね……)
おそらく水が足りていなかったのだろう。
植え替えた苗は、思っているよりもたっぷりと水をやらないと弱ってしまうのだ。
「多分水が足りていないのね。ここ数日はお天気も良かったし」
「大丈夫でしょうか」
「枯れてはいないから、水を沢山あげれば大丈夫よ」
「良かった……」
ヴェロニカの言葉に、アリサはほっとしたように胸を撫でおろした。
「植物って結構丈夫だから、すぐに手をかけてあげれば回復するわ」
「そうなんですね。じゃあ水を持ってきます」
アリサは用具庫へと走っていった。
(……良かった。ちゃんと普通に接することができて)
最初にアリサと言葉を交わした時は、前世を思い出して緊張してしまったけれど。
入学して一ヶ月ほど経ち、変に意識することはなくなり、他の後輩たちと同じようにアリサにも接することができている。
(そうよね、今の私は殿下の婚約者ではないし、アリサに何の嫉妬心も恨みもないもの)
アリサは見た目も可愛らしく、素直で勉強熱心だ。
何の遺恨もない今ならば、可愛い後輩なのだ。
(そう、私は普通に接することができるけど……問題は、エリアスなのよね)
「落ち着きのない人ですね」
ヴェロニカが思うと同時に、エリアスの冷めた声が聞こえた。
「……早くお水をあげたいから急いでいるんでしょう」
「それでもあんなにバタバタと走るとは」
走り去ったアリサの後ろ姿へ視線を送る、その黒い眼差しにはどこか苛立ちのようなものが見える。
(エリアスって……そんなにアリサのことが嫌いなのかしら)
本人の前でそんな態度は出さないが、ヴェロニカと二人でいる時の、エリアスのアリサへの態度はいいものではない。
いくら髪色が嫌いな花の色と同じだからといっても、アリサまで嫌いになるものだろうか。
(前世の私みたいだわ)
嫌な記憶を思い出して、トゲがささったかのようにヴェロニカの胸の奥がちくりと傷んだ。
「そういえば、今週末はオリエンテーリングでしょう?」
作業後のお茶の時間にカローラがいった。
「はい。地図を頼りに森の中を歩くんですよね」
「迷わないか不安で」
一年生たちは顔を見合わせた。
「そんなに難しくないから大丈夫よ、ねえヴェロニカ」
「ええ。……うちのグループは地図を見るのが苦手な子が迷いそうになったけど」
去年のことを思いだしてヴェロニカは言った。
(懐かしいわ、一年前なのね)
「迷子?」
「あ、でも皆で確認するから大丈夫よ」
マリアが顔を青ざめさせたので、ヴェロニカは慌てて付け足した。
「オリエンテーリングの後は、王太子殿下の誕生日なんですよね」
イヴリンが言った。
「クラスの子が、家からカードを色々送ってきたので手紙を書かなきゃって言ってました。他の子たちも渡すみたいで」
「ああ……」
今度はヴェロニカとカローラが顔を見合わせた。
「去年はすごかったんでしょう?」
「ええ。何人もの人たちが殿下にカードや手紙を渡しに来ていたわ」
今年の一年生は、特に親から王太子殿下に近づきになることを期待されているだけに、去年よりも大変かもしれない。
ヴェロニカは少しフィンセントに同情した。
「皆は、殿下の婚約者になりたいとは思わないの?」
カローラの問いかけに、女子たちは皆首を横に振った。
「無理ですよ」
「うちも子爵なので……」
「――私も、絶対に無理です」
小さく、けれどはっきりとアリサは言った。
ヴェロニカはエリアス、カインと共に学校の図書館に来ていた。
「まあ、すごいわ」
「これは見事だな……」
テーブルの前に開いて置かれた、とても大きな本を見てヴェロニカとカインはため息をついた。
ラウニー教授のサロンで紹介された、国内で最も大きな本が図書館に所蔵されていると聞いて実物を見に来たのだ。
普段読んでいる小説よりも、縦横それぞれ三倍以上はあるだろうその本は、百年ほど前に作られた詩集で、中には詩編と手彩色の緻密な絵が描かれている。
これは作者である詩人のパトロンだった貴族が特別に作らせたもので、世の中に三冊しかないという。
そのため普段は書庫に保管されていて見ることができないが、ラウニー教授が紹介していたと司書に伝えたところ特別に出してくれたのだ。
「文字の組み方もこだわっているな」
ページを見つめてカインが言った。
「組み方?」
「文字と文字の間の間隔が、単語や文章ごとに違うだろう」
「……本当だわ」
カインに指摘されてヴェロニカは気づいた。
「全体の文字量を考えて、見た目が美しくなるように工夫しているんだろう」
「なるほど……」
「著者のこだわりなのか、パトロンのこだわりなのか。ともかく見事なものだ」
本を見つめて独り言のようにカインは言った。
(カインは本当に本が好きなのね)
ヴェロニカも本は好きだが、文字の組み方まで気にしたことはなかった。
真剣に本を見つめるカインの姿を見ていると、ほんのり胸の奥が温かくなるのをヴェロニカは感じた。
(……そうね、カインと暮らせば、こんな風に本を読んで一日を過ごすこともできるのよね……って、何を考えているの!?)
「た、確か、活字というものを組み合わせて印刷するのよね」
慌てて思考を変えようと、教授の言葉を思い出しながらヴェロニカは言った。
「ああ。版を組むのもそれを印刷するのも熟練の技だ」
本に視線を送ったままカインは答えた。
「色々なところに熟練の技があるのね」
ヴェロニカは顔を上げると隣に座るエリアスを見た。
「お茶を淹れるのにも技術が必要だし……きっと世の中は沢山の技でできているのね」
「ええ、そうですね」
エリアスは笑顔でうなずいた。
「ヴェロニカ様がお好きな刺繍も技術と経験が必要ですね」
「そういえばそうね。……面白いわ、もっと色々な技を知りたいわね」
学校や前世のお妃教育でも色々なことを学んでいるけれど、まだまだ知らないことがたくさんあるのだとヴェロニカは改めて思った。
「そういうことが書かれた本も図書館にはありますので、読んでみてください」
傍らで見守っていた司書が言った。
閲覧室を出ると、三人は書架へと向かった。
「このあたりかしら」
司書に教えてもらった場所へ行くとヴェロニカは並んだ背表紙を見渡した。
「色々あるのね……」
印刷技術に関する本や建築、家具や陶器の本など様々な種類の本が置かれている。
「私はこれが気になります」
エリアスは食器の種類や歴史について書かれた本を手に取った。
「ふふ、エリアスらしいわね」
「剣の作り方の本もあるんだな」
カインが呟いた。
「武器の歴史と変遷か……こういうのも面白そうだな」
「私はこれを読もうかしら」
ヴェロニカは「染色技術と織物の歴史」と書かれた本を手に取った。
「ふうん。染めの技法か」
「手芸がお好きなヴェロニカ様らしいですね」
ヴェロニカが本を広げると両側からエリアスとカインがのぞき込んだ。
「……あの三人、仲がいいの?」
図書館にいたアリサは、書架の前で一緒に本をのぞき込んでいるヴェロニカたちを見つけて思わずつぶやいた。
(あの人……あんな顔だったかしら)
ヴェロニカと何か言葉を交わしているカインの横顔は、アリサの記憶にあるよりもずっと穏やかで同一人物と思えなかった。
(彼だけじゃなくて……エリアス先輩もヴェロニカ様も。別人みたいだわ)
「やっぱり……」
ヴェロニカをじっと見つめてアリサは呟いた。
*****
「ヴェロニカ先輩!」
園芸サロンへ行くとアリサが駆け寄ってきた。
「この間植えた苗がしおれてしまっていて……どうしましょう」
「しおれている?」
花壇へ向かうと、確かに端にある苗のいくつかがくったりとしていた。
(ここは一年生に水やりを任せたところね……)
おそらく水が足りていなかったのだろう。
植え替えた苗は、思っているよりもたっぷりと水をやらないと弱ってしまうのだ。
「多分水が足りていないのね。ここ数日はお天気も良かったし」
「大丈夫でしょうか」
「枯れてはいないから、水を沢山あげれば大丈夫よ」
「良かった……」
ヴェロニカの言葉に、アリサはほっとしたように胸を撫でおろした。
「植物って結構丈夫だから、すぐに手をかけてあげれば回復するわ」
「そうなんですね。じゃあ水を持ってきます」
アリサは用具庫へと走っていった。
(……良かった。ちゃんと普通に接することができて)
最初にアリサと言葉を交わした時は、前世を思い出して緊張してしまったけれど。
入学して一ヶ月ほど経ち、変に意識することはなくなり、他の後輩たちと同じようにアリサにも接することができている。
(そうよね、今の私は殿下の婚約者ではないし、アリサに何の嫉妬心も恨みもないもの)
アリサは見た目も可愛らしく、素直で勉強熱心だ。
何の遺恨もない今ならば、可愛い後輩なのだ。
(そう、私は普通に接することができるけど……問題は、エリアスなのよね)
「落ち着きのない人ですね」
ヴェロニカが思うと同時に、エリアスの冷めた声が聞こえた。
「……早くお水をあげたいから急いでいるんでしょう」
「それでもあんなにバタバタと走るとは」
走り去ったアリサの後ろ姿へ視線を送る、その黒い眼差しにはどこか苛立ちのようなものが見える。
(エリアスって……そんなにアリサのことが嫌いなのかしら)
本人の前でそんな態度は出さないが、ヴェロニカと二人でいる時の、エリアスのアリサへの態度はいいものではない。
いくら髪色が嫌いな花の色と同じだからといっても、アリサまで嫌いになるものだろうか。
(前世の私みたいだわ)
嫌な記憶を思い出して、トゲがささったかのようにヴェロニカの胸の奥がちくりと傷んだ。
「そういえば、今週末はオリエンテーリングでしょう?」
作業後のお茶の時間にカローラがいった。
「はい。地図を頼りに森の中を歩くんですよね」
「迷わないか不安で」
一年生たちは顔を見合わせた。
「そんなに難しくないから大丈夫よ、ねえヴェロニカ」
「ええ。……うちのグループは地図を見るのが苦手な子が迷いそうになったけど」
去年のことを思いだしてヴェロニカは言った。
(懐かしいわ、一年前なのね)
「迷子?」
「あ、でも皆で確認するから大丈夫よ」
マリアが顔を青ざめさせたので、ヴェロニカは慌てて付け足した。
「オリエンテーリングの後は、王太子殿下の誕生日なんですよね」
イヴリンが言った。
「クラスの子が、家からカードを色々送ってきたので手紙を書かなきゃって言ってました。他の子たちも渡すみたいで」
「ああ……」
今度はヴェロニカとカローラが顔を見合わせた。
「去年はすごかったんでしょう?」
「ええ。何人もの人たちが殿下にカードや手紙を渡しに来ていたわ」
今年の一年生は、特に親から王太子殿下に近づきになることを期待されているだけに、去年よりも大変かもしれない。
ヴェロニカは少しフィンセントに同情した。
「皆は、殿下の婚約者になりたいとは思わないの?」
カローラの問いかけに、女子たちは皆首を横に振った。
「無理ですよ」
「うちも子爵なので……」
「――私も、絶対に無理です」
小さく、けれどはっきりとアリサは言った。
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