上 下
27 / 64

27 「これでまた一歩近づいたな」

しおりを挟む
 パーティとはいっても、騎士団の宿舎に隣接する室内訓練場で開くので夏休み前の時のように本格的な用意はできず、生徒たちは制服のままで参加する。
 室内の装飾も特になく、演奏も少人数の室内楽団によるものだ。

 会場の一角には料理が並べられていて、立食式で自由に食事をしながら会話が楽しめるようになっている。
 今日の話題の中心はやはり狐狩りのことだ。

「最後の一騎打ちはすごかったな」
「森の中をよくあんな早く駆けられるよ」
「まあ、そんなにすごかったの?」
 男子たちの会話を聞いていた女子が尋ねた。
「ああ」
「殿下が勝つと思ったんだけどなあ」
 男子の一人がため息をついた。
「でも王太子殿下って、昨日の練習はお休みされたのでしょう?」
 女子が言った。
「だから不利だったんじゃないかしら」

「でも殿下は前からここで訓練していたし、それに殿下の馬の方が能力は高いからなあ」
「ああ。それだけカイン・クラーセンの乗馬術が高いってことだな」
「騎士たちも褒めていたな」
「でもあの人、怖いでしょう」
 女子はため息をついた。
「今日の『クイーン』はどうするのかしら」
「そうだよな」
「頼まれる方も大変だよな」
 生徒たちは顔を見合わせてうなずきあった。


 やがて演奏が止まり、ラッパの音が鳴り響くと扉が開いた。
「今年のキング、カイン・クラーセン!」
 声と共に扉の向こうから現れたのは、胸に三個のバッジをつけたカインと、そのカインと腕を組んで隣に立つヴェロニカだ。
 二人はゆっくりと中に入ると中央に立ち向き合った。

 ヴェロニカがスカートの裾をつまみ、膝を折って礼をとる。
 カインも胸に手を当てお辞儀をすると、二人は近づき手を組んだ。
 演奏が始まり、ファーストダンスが始まった。
 二人しかいない会場を大きく回りながら踊っていく。

「――ダンスなんて面倒だと思っていたけど、悪くないな」
 ヴェロニカと視線を合わせてカインが言った。
「そう?」
「こうやってヴェロニカと踊れるならな」
 にっと笑った、少年らしさを残したその顔は、とても怖いといううわさがあるようには思えない。
「……午後のお茶会の前に、カインの親戚だというリンダさんとお話ししたわ」
 ヴェロニカは言った。
「……なんて?」
「親しくしてくれてありがとうって。お礼を言われたわ」
「ふうん」

「どうして教室では怖い顔をしているの?」
「馴れ合う気がない連中に愛想よくしても意味ないだろ」
 カインはヴェロニカを見つめた。
「俺は貴族が嫌いなんだ」
「貴族が嫌い?」
「自分に流れる血も含めて、子供の時から嫌だった。だけど貴族じゃなかったらあんたには出会えなかったからな」
「私?」
「ああ。あんたと会って、初めて前向きな気持ちになれたし目標もできたんだ」
 ヴェロニカの顔を間近に見つめてカインはそう言うと口角を上げた。

「……私も、カインと出会えて良かったわ」
 カインを見つめ返してヴェロニカは答えた。
「誰かと本の話をするのがこんなに面白いなんて、知らなかったもの。……本は孤独を癒すものだと思っていたから」
「ヴェロニカもそうだったのか?」
「昔はね。今はもっと楽しく本を読めているわ」
「俺もだ。ヴェロニカのおかげだな」
 カインは笑顔でそう言った。


「クラーセン様が笑ってるわ」
「あの二人仲がいいの……?」
 楽しそうに踊るカインとヴェロニカの様子に周囲はざわついた。
「――ああやって見ると、お似合いの二人ね」
 ルイーザはそう言って隣にいたエリアスを見た。
「そうでしょうか」
「カイン様って、口は悪いけれど顔立ちは結構品があるし、背も高いし。二組だけど前回の試験は良かったし乗馬の腕もあるし……あら、もしかして」
 表情が消えていくエリアスに、ルイーザは小さく笑みを浮かべた。
「ヴェロニカのいいお婿さん候補になるんじゃないかしら。ずいぶんと心を開いているようだし」

「……あの方は爵位を既に継いでおられますが」
「それはどうとでもなるでしょう?」
 ルイーザは笑みを深めた。
「未来の執事として、カイン様がヴェロニカのお相手なのは不満?」
「そういう訳では……」
「私は、あの子の傷も過去も全て受け止めてくれるならば誰でもいいと思っているわ」
 踊り終えて、最後に向き合い会釈を交わすヴェロニカとカインに視線を戻してルイーザは言った。


「キングは王太子殿下だと思っていたんだがな」
「ああ。だがカイン・クラーセンの乗馬技術は確かに高かった」
「剣技の腕前も相当らしい」
「卒業後は騎士団に入るか声をかけてみるか」
「しかし、あのクイーンの子は美人だな」
「フォッケル侯爵家の娘だそうだ」
「へえ。似合いのカップルだな」
 騎士団員たちが話しているのを聞くとはなしに聞いていたフィンセントは、最後の言葉に眉をひそめた。

「強力なライバルですね」
 側で控えていたディルクの言葉にちらりと見やる。
「昨日、練習をなさらなかったのが痛かったでしょうか」
「……それは関係ない」
 フィンセントは答えた。
「カイン・クラーセンの腕は私と同等か上……最後は気合いで負けた、それだけだ」
「気合いですか」
「彼の気迫は……そうだな、叔父上に似ているものがある」
「ボスハールト公爵に?」
「ああ。叔父上に剣の手合わせをしてもらったことがあるが、その時の目つきや佇まいを思い出した」
「それは確かに強そうです」
 王弟であるボスハールト公爵は優秀な騎士でもあり、その腕の強さと指導の厳しさは騎士の間で有名だ。

(おそらく彼はどうしてもキングとなり、ヴェロニカをクイーンにしたかったのだろう)
 ダンスが終わったあとも何か談笑しているヴェロニカとカインを見ながらフィンセントは思った。
 キングになりたい気持ちはフィンセントにももちろんあった。
 だが、それ以上にカインの気持ちの方が強かったのだ。
(カイン・クラーセンか……)
 エリアス、そしてフィンセントが他の男を近づけさせないようにしていたはずのヴェロニカと、いつの間にか親しくなっていた男。
 彼はおそらく――いや、きっとヴェロニカを狙っているのだろう。
「負けてはいられないな」
 ディルクにも聞こえない声でフィンセントはつぶやいた。

  *****

 寮の自室へ戻ると、カインは手にしていた袋を机の上に置いた。
 狐の刺繍が入った巾着袋の中には三つの小さな布袋が入っていて、それぞれにバッジが入っている。

 十日前の狐狩りで得たバッジを入れる袋ができたと、今日ヴェロニカからもらったのだ。
「――これでまた一歩近づいたな」
 袋を手に取り、細かな刺繍を見つめながらカインはつぶやいた。


「お前の母親は王族に殺されたのだ」
 物心がつく前からカインは祖父にそう言われ続けていた。
 学校卒業後、領地に戻らず王宮勤めをしていたカインの母親は、三年後に突然「子供ができた」と帰ってきた。
 最初は子供の父親の名を決して明かそうとしなかったが、説得の末、ようやくそれが仕えていた第二王子だと明かした。

 娘を妊娠させたことに激怒したクラーセン子爵は王家を訴えようとしたが、カインの母親はそれを頑なに拒んだ。
 妊娠したことは自分しか知らないことだし、片田舎の小さな子爵家の娘が王子の子を成したと知られれば、生まれてくる子がどうなるか分からない。
「私はどうしてもこの子を産みたいのです」
 そう訴えカインを産んだ母親は、けれど産後の肥立ちが悪く、そのまま死んでしまった。

 一人娘が死んだことで、子爵の王家への怒りはさらに深くなり、カインは子爵が死ぬまでの約七年間、毎晩のようにその恨みを聞かされ続けてきた。
 唯一の孫であるカインへ憎しみをぶつけることはなかったが、愛情を与えることもなく、カインもまた父親やその一族である王家へ憎しみを抱くようになっていった。

 入学式でカインは初めていとこにあたるフィンセントを見た。
 母親を知らず、憎しみを浴びて育ったカインには、王太子として多くのものを手に入れているフィンセントは眩しく、そして妬ましい存在に見えた。

 夏休み前のパーティで上級生に絡まれているヴェロニカを見たのは偶然だったが、すぐに打算が働いた。
 ヴェロニカは王太子の元婚約者であるが、王太子はまだ彼女に未練があり婚約者に一番近い存在だとうわさされていた。
 そんなヴェロニカを、自分が奪ったら意趣返しになるのではないか。
 そう思い、助けたことを口実にダンスに誘った。

 王太子の婚約者に選ばれるほどの素質と身分を持つヴェロニカと、田舎の小さな領地しか持たない子爵の自分とではまったく釣り合わない。
 ダンスを一度踊ったからといって、それで親しくなれるわけでもない。
 どう接点を増やすかと思案している間にその機会は訪れた。
 火傷をしたヴェロニカと遭遇し、医務室へ連れていった時に、ヴェロニカがカインの持っていた本に興味を示したのだ。

 本はカインにとって、唯一の友人と言っていいほどの存在だ。
 その本の趣味がヴェロニカととても合うのだ。
 まったく同じという訳ではないし、意見の相違もあるけれど、むしろその違いを確認しあい、自分になかった見方を知ることが面白い。
 そう、誰かと思考や感情を共有し語り合うことが、これほど面白いことだと初めて知ったのだ。
(王太子だの打算だの関係なく、ただヴェロニカと一緒にいたい)
 彼女と過ごす時間は穏やかで、心が満たされていく。
 これが恋心なのかもしれない。いつしかカインはそう思うようになった。

 ヴェロニカと婚約できる可能性は、今はかなり低いだろう。
 少なくとも、彼女と釣り合う人間にならなければならない。
 だから試験も頑張ったしキングになるために必死になった。――最後の王太子との一騎打ちで勝った時は、恨みを少し晴らせた喜びもあったが。
(あとは来年一組に上がって……卒業後は騎士になるのも悪くないな)
 狐狩りの翌日、護衛として参加していた騎士団の団長から、卒業後に騎士団に入らないかと声をかけられた。
 騎士となり能力が認められれば、それは爵位以上の価値となるだろう。
「……あんたと釣り合う男になってやるから」
 巾着袋を見つめてカインはつぶやいた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

〖完結〗冤罪で断罪された侯爵令嬢は、やり直しを希望します。

藍川みいな
恋愛
「これより、サンドラ・バークの刑を執行する!」 妹を殺そうとした罪で有罪となった私は、死刑を言い渡されました。ですが、私は何もしていない。 全ては、妹のカレンが仕組んだことでした。 刑が執行され、死んだはずの私は、何故か自分の部屋のベッドの上で目を覚ましたのです。 どうやら時が、一年前に戻ったようです。 もう一度やり直す機会をもらった私は、二度と断罪されないように前とは違う選択をする。 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 全14話で完結になります。

【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断

Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。 23歳の公爵家当主ジークヴァルト。 年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。 ただの女友達だと彼は言う。 だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。 彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。 また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。 エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。 覆す事は出来ない。 溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。 そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。 二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。 これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。 エルネスティーネは限界だった。 一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。 初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。 だから愛する男の前で死を選ぶ。 永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。 矛盾した想いを抱え彼女は今――――。 長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。 センシティブな所へ触れるかもしれません。 これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。

〖完結〗私が死ねばいいのですね。

藍川みいな
恋愛
侯爵令嬢に生まれた、クレア・コール。 両親が亡くなり、叔父の養子になった。叔父のカーターは、クレアを使用人のように使い、気に入らないと殴りつける。 それでも懸命に生きていたが、ある日濡れ衣を着せられ連行される。 冤罪で地下牢に入れられたクレアを、この国を影で牛耳るデリード公爵が訪ねて来て愛人になれと言って来た。 クレアは愛するホルス王子をずっと待っていた。彼以外のものになる気はない。愛人にはならないと断ったが、デリード公爵は諦めるつもりはなかった。処刑される前日にまた来ると言い残し、デリード公爵は去って行く。 そのことを知ったカーターは、クレアに毒を渡し、死んでくれと頼んで来た。 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。 全21話で完結になります。

私は王妃になりません! ~王子に婚約解消された公爵令嬢、街外れの魔道具店に就職する~

瑠美るみ子
恋愛
 サリクスは王妃になるため幼少期から虐待紛いな教育をされ、過剰な躾に心を殺された少女だった。  だが彼女が十八歳になったとき、婚約者である第一王子から婚約解消を言い渡されてしまう。サリクスの代わりに妹のヘレナが結婚すると告げられた上、両親から「これからは自由に生きて欲しい」と勝手なことを言われる始末。  今までの人生はなんだったのかとサリクスは思わず自殺してしまうが、精霊達が精霊王に頼んだせいで生き返ってしまう。  好きに死ぬこともできないなんてと嘆くサリクスに、流石の精霊王も酷なことをしたと反省し、「弟子であるユーカリの様子を見にいってほしい」と彼女に仕事を与えた。  王国で有数の魔法使いであるユーカリの下で働いているうちに、サリクスは殺してきた己の心を取り戻していく。  一方で、サリクスが突然いなくなった公爵家では、両親が悲しみに暮れ、何としてでも見つけ出すとサリクスを探し始め…… *小説家になろう様にても掲載しています。*タイトル少し変えました

私は幼い頃に死んだと思われていた侯爵令嬢でした

さこの
恋愛
 幼い頃に誘拐されたマリアベル。保護してくれた男の人をお母さんと呼び、父でもあり兄でもあり家族として暮らしていた。  誘拐される以前の記憶は全くないが、ネックレスにマリアベルと名前が記されていた。  数年後にマリアベルの元に侯爵家の遣いがやってきて、自分は貴族の娘だと知る事になる。  お母さんと呼ぶ男の人と離れるのは嫌だが家に戻り家族と会う事になった。  片田舎で暮らしていたマリアベルは貴族の子女として学ぶ事になるが、不思議と読み書きは出来るし食事のマナーも悪くない。  お母さんと呼ばれていた男は何者だったのだろうか……? マリアベルは貴族社会に馴染めるのか……  っと言った感じのストーリーです。

お飾り王妃の受難〜陛下からの溺愛?!ちょっと意味がわからないのですが〜

湊未来
恋愛
 王に見捨てられた王妃。それが、貴族社会の認識だった。  二脚並べられた玉座に座る王と王妃は、微笑み合う事も、会話を交わす事もなければ、目を合わす事すらしない。そんな二人の様子に王妃ティアナは、いつしか『お飾り王妃』と呼ばれるようになっていた。  そんな中、暗躍する貴族達。彼らの行動は徐々にエスカレートして行き、王妃が参加する夜会であろうとお構いなしに娘を王に、けしかける。  王の周りに沢山の美しい蝶が群がる様子を見つめ、ティアナは考えていた。 『よっしゃ‼︎ お飾り王妃なら、何したって良いわよね。だって、私の存在は空気みたいなものだから………』  1年後……  王宮で働く侍女達の間で囁かれるある噂。 『王妃の間には恋のキューピッドがいる』  王妃付き侍女の間に届けられる大量の手紙を前に侍女頭は頭を抱えていた。 「ティアナ様!この手紙の山どうするんですか⁈ 流石に、さばききれませんよ‼︎」 「まぁまぁ。そんなに怒らないの。皆様、色々とお悩みがあるようだし、昔も今も恋愛事は有益な情報を得る糧よ。あと、ここでは王妃ティアナではなく新人侍女ティナでしょ」 ……あら?   この筆跡、陛下のものではなくって?  まさかね……  一通の手紙から始まる恋物語。いや、違う……  お飾り王妃による無自覚プチざまぁが始まる。  愛しい王妃を前にすると無口になってしまう王と、お飾り王妃と勘違いしたティアナのすれ違いラブコメディ&ミステリー

〖完結〗王女殿下の最愛の人は、私の婚約者のようです。

藍川みいな
恋愛
エリック様とは、五年間婚約をしていた。 学園に入学してから、彼は他の女性に付きっきりで、一緒に過ごす時間が全くなかった。その女性の名は、オリビア様。この国の、王女殿下だ。 入学式の日、目眩を起こして倒れそうになったオリビア様を、エリック様が支えたことが始まりだった。 その日からずっと、エリック様は病弱なオリビア様の側を離れない。まるで恋人同士のような二人を見ながら、学園生活を送っていた。 ある日、オリビア様が私にいじめられていると言い出した。エリック様はそんな話を信じないと、思っていたのだけれど、彼が信じたのはオリビア様だった。 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。

国王陛下、私のことは忘れて幸せになって下さい。

ひかり芽衣
恋愛
同じ年で幼馴染のシュイルツとアンウェイは、小さい頃から将来は国王・王妃となり国を治め、国民の幸せを守り続ける誓いを立て教育を受けて来た。 即位後、穏やかな生活を送っていた2人だったが、婚姻5年が経っても子宝に恵まれなかった。 そこで、跡継ぎを作る為に側室を迎え入れることとなるが、この側室ができた人間だったのだ。 国の未来と皆の幸せを願い、王妃は身を引くことを決意する。 ⭐︎2人の恋の行く末をどうぞ一緒に見守って下さいませ⭐︎ ※初執筆&投稿で拙い点があるとは思いますが頑張ります!

処理中です...