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第二章 帝都編

第十三話 眠る者

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帝都郊外の山奥には使用目的が分かるはずもないだろうトンネルがあった。

ルイス達はそこを歩く。

「そういえばルイス中佐殿。銃を預からせて頂きます」

歩きながらピポスト中尉が言う。

「何故だ」

「この先は銃器携帯禁止区域ですので」

へえ、防衛装備が無くなっちゃうな。

「帝国陸軍佐官特権。正式な携帯禁止令状がなければ銃を携帯してもよい…とある」

「わかりました。失礼しました」

しかし例外があるんだよな。将官の命令であれば携帯を許可しない…それがきつい。

「少佐到着しました」

ピポスト中尉と謎の少佐は話す。

着いた…のか。一体何が起きるんだ?

重い扉が開き、中に入るルイスたち。

「連れてきたか…」

「お待たせしてしまい申し訳ございません閣下」

「貴様がルイス中佐とやらか…」

誰だこれ…この軍服は…ん?帝国軍の軍服に似てるが…、何かが違う…。そして階級章を見るに中尉か…。しかし閣下とよばれている…将官では無いのか?

「はっ。帝国陸軍中佐のルイス・ヴィルヴィスタンです」

「そうか…、私は帝国軍少将のプロメテウスだ。訳あって今は尉官服を着ているが、私は将官だ」

プロメテウスは右目に眼帯をしていた。

「そうですか。しかし少将閣下はなぜ私を呼んだのですか?それに私がこの中尉に聞かされた人と違うのですが、この中尉はエンブェルフ大将がお呼びと言っていましたけれど」

「拘束せよ、」

プロメテウスがそう言うと少佐とピポスト中尉はルイスを取り押さえる。

「くっ!なんだ!何をする!」

ルイスは手錠を付けられる。

くっ!…対魔手錠か…、魔力を封じる手錠…。これは動けないな…

「ルイス中佐…貴官を反逆罪として軍法会議にかける」

「反逆罪だと…、!?何も知らされていない者を反逆罪として会議にかける…何が目的だ」

プロメテウスを睨みつけるルイス。

「貴様の始末」

「誰の命令だ…っ!」

「それは言えん。君には関係ない」

「関係しかないだ─っ…く」

スタンガンを腰に当てられ、抵抗していたルイスは動きを辞めた。

「独房にぶち込んどけ」



「ルイス何やらかしたんだろうな…大将に呼ばれるなんて…」

「それは知らんだろ、けどあいつがやらかすとはお前んぞ…、」

アリアと同期のアルストは街のカフェで話す。

「すいません!あのアルスト中尉ですか!?」

1人の10代であろう女子が話しかけてくる。

「あっ、そうだけど…?」

「一緒に写真撮ってもらってもいいですか?」

「あ、いいよ」

えっ、なにこれ。アルスト…あいつファンみたいなのいたの…?え、なんで、え?

「ありがとうございます!」

「はーい」

「え、アルスト…お前如きがなんであんなことされるの…?」

直球な質問をするアリア。

「なんか最近巷でイケメン帝国軍人アルスト中尉っていう新聞の記事が有名になってるんだよね」

「それでか…、お前がなぁ…」

「なんだよ…?やっぱイケメンだからさー人気になっちゃうよね!」

「…は?」

「………すいません…」



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