上 下
42 / 56

40※ アーネストside

しおりを挟む


「ひゃ…あっあん…ふぅっ…!」

香油も垂らしながらアシェルの蕾を押し広げていく。それが快感となって乱れる姿に更に興奮した。


「…もういいよな。」

我慢の限界で、下穿きを寛げ自身の熱い欲望を取り出す。もう先走りに濡れている。

それをアシェルの香油で照らされた慎ましい蕾へと充てがう。そしてぐっと押し込みアシェルの中へと突き進む。

一気に押し込みたい衝動を必死に抑え、ゆっくりゆっくりと腰を進める。

「あはっ…!…ん…あ、あ……ふぅっ!」

涙を流し、喘ぎながら必死に俺を飲み込んでいく淫靡な姿に、俺は耐えられず歯を食いしばった。

焦るなっ!堪えろっ!


「はぁ、はぁ。…全部、入った。アシェル、大丈夫か?」

「は…はい…。だ、いじょう、ぶ…です…。」

言葉とは裏腹に、はっはっと息を整え、辛そうな表情を見せている。それでも俺を受け入れようとしてくれたアシェルに胸が熱くなる。

「嬉しい、です。アーネスト様…。」 

恍惚とした顔を見せ嬉しいと言うアシェル。ひたすらに我慢していたものが簡単に壊れたのを感じた。

「ぐっ!……くそっ!」

「ひゃあっ!あ、あ、あ、あ、やっ!…あんっあ、やん…っ!」

俺はここまで我慢のできない奴だったのかっ!初めてなのに、いきなりこんなにも激しく揺さぶるなんてっ!

だけど、だけど!もう止められない!もう限界だっ!入れているだけでも気持ちよかったのに、腰を振れば更に快感を集め、もう俺は俺を止められないっ!

愛しいが限界突破して、ただ俺のいやらしい欲望で突き上げる。


「すまないアシェル!…優しく、しようと思った、のに!あまりにも、可愛すぎて、無理だっ!」

また覆いかぶさりアシェルの口へ噛み付いた。舌を舐り吸い上げながらも俺の腰は止まらない。

結合部からは香油が泡立ち、ぐちゅぐちゅと淫猥な音を立てている。

最奥を何度も何度も突きあげ、アシェルは頭を振り乱し快感に溺れていく。

「はっ…あ、きも、ちい、い…あっ!…あん、あっ!」

こんなに揺さぶられて辛いはずなのに、アシェルの足は俺を逃さないとばかりに腰に巻き付いた。

「くそっ!」

気持ちいいだなんて言われて、足を巻きつかれて、こんなにも煽られたお陰で俺の肉棒は更に大きくなる。

「あ、あんっ!…アー、ネストっ様ぁっ!…好きっ…あ、好き!」

「俺も、愛してる!アシェルっ!出すぞっ!」

「あぁぁぁぁっ!!」

更に速さを上げ一心不乱に突き上げれば、我慢できずにそのまま中へ吐き出した。
アシェルも白濁液を吐き出していて、精液に濡れた姿で、ピクピクと痙攣している。

それがたまらなく愛しくて強く抱きしめた。

「アシェル、アシェル…。」

俺を受け入れてくれた事がただ嬉しくて、愛おしくて、可愛くて名前を呼んだ。それが伝わったのかアシェルも俺を抱きしめてくれる。

「アーネスト様、僕凄く幸せです。…ありがとうございます。」

「俺も…凄く幸せだ。これからも共にいよう。」

満面の笑みを浮かべて俺に口付けるアシェル。きっとこれが答えだろう。
何度か啄むように唇を重ねていたが、アシェルはくたりと力を失いベッドへ沈み込んでいく。

「すー…すー…。」

額に汗を浮かべたまま、穏やかな顔で眠っていた。


初めてだったのに、あんなに激しく揺さぶったのだから当然だろう。無防備な姿を晒すその姿にまた愛おしさが溢れてくる。

まだ入ったままの俺をずるりと引き抜くと「あっ…。」と艶かしい声が聞こえる。

「はぁ…。俺はこんなにも耐え症が無い男だったとはな。」

その声を聞いてまた熱がたまっていく。一度自分で扱いてからアシェルの身を綺麗にし、抱き込んで眠った。




「…アシェル、朝だ。起きて。」

「ん……。」

このままずっと1日を過ごしたいところだが、今日は授業がある。起こしてあげなければ恨まれるだろう。

朝を共に迎えられた事に嬉しく思い、可愛いその額にキスをしておはようと声をかける。

よく現状が分かっていない顔をしていたが、みるみる内に顔を赤くしたと思ったら手で顔を隠して悶えていた。

「ぐっ!アシェル…恥ずかしがっても可愛いだけだから。……昨日のアシェルも可愛すぎて優しく出来なかった。すまない。」

そう言うとピクっと体を震わせる。体まで赤い。

「それに、気持ち良すぎて…。」

「うわぁぁぁ!待って待って!アーネスト様待って!恥ずかしいからそれ以上はっ!」

「……ぷっ。…あはははは!」

昨日、あんなにも大胆な行動に出ていたとは思えないほどに狼狽え、わたわたとするアシェルが可愛すぎて可笑しくて笑ってしまった。

拗ねてしまったのか、頬を膨らませたと思ったら俺に背中を向けてしまった。可愛すぎるだろう!もう愛おしいが止まらない。

「ははっ!ごめんごめん。アシェル、機嫌直して。」

後ろから抱きしめ、耳元にキスを送る。それだけじゃ足りなくて、体の向きを変えてそのまま可愛い唇にまた口付けた。

深く口付けて舌を絡めてアシェルの味を堪能する。

「…このまま、またアシェルを食べたいところだが、そろそろ起きて準備しなければ。」

はっと気付いたように時間を気にするアシェル。すっかり授業がある事を忘れていたようだ。

「まだ早い時間だから大丈夫だ。先にシャワーを浴びておいで。」

シーツを体に巻きつけて浴室へ飛び込んでいく。それを見送って、俺はまた大きく熱を持った俺自身を扱いていた。

「はぁ…。あんな姿を見せられて落ち着いていられるわけないよな。」

俺が付けた赤い点が散らばった、白いアシェルの体。艶かしくて俺の情欲をすぐに焚きつける。


シャワーを済ませたアシェルと入れ違いで浴室へと入る。アシェルがシャワーを浴びたその名残がまた、俺自身を昂らせた。

「……俺はこんなにも変態だったのか。」

新たな性癖を知ってしまい落ち込みながら、また自分で扱き何事もない顔をして浴室を出た。


アシェルはもう身支度を済ませていて、俺が出てくるとまた顔を赤くさせている。

「ん?…見惚れた?」

上は何も身につけていないからな。俺の体に見惚れていたのなら嬉しい。

真っ赤になって目を逸らすアシェルが可愛すぎる。必死に落ち着かせているようだ。

部屋へ戻ると言うアシェルに、不意打ちでまたキスをする。

ピクリと震わせてパタパタと慌てて部屋を出て行った。

「…可愛すぎて俺がおかしくなりそうだ。」

少しの間そこに蹲り悶々とした気持ちを抑え込んでいた。



朝食は、俺も混ざり4人で取る事にした。もう遠慮なんかする必要ないからな。

「あ、そのピアスって…。」

フィンバー公爵令息が目ざとくそれに気づいた。

「俺が送りました。時期婚約も成立すると思います。」

「えっ!?」

「そう。よかったね、アシェル。ふふ。幸せそうで僕も嬉しいよ。」

「はい。…すごく。すごく幸せです。」

その言葉の通り幸せだと顔が物語っていて、俺もすごく幸せだ。

すると「きゃぁぁぁぁぁ!」と声が響き渡った。アシェルの親衛隊だ。皆顔を赤く染めて、バタバタと何処かへ走り去っていく。

親衛隊がそのまま知らせて回ったのだろう。学園ではあっという間に俺とアシェルの事が広まった。

「さすが英雄だな!銀の天使も手に入れるなんて!」「おめでとう!お前ならすっぱり諦められるよ。」など、今まで話したこともない人々から声をかけられた。


ノルベルの時と大違いだ。『ドラゴン討伐の英雄』となったことも関係あるのだろうが、周りからこう声をかけられるのは純粋に嬉しいと思った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結済】(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。

キノア9g
BL
完結済。騎士エリオット視点を含め全10話(エリオット視点2話と主人公視点8話構成) エロなし。騎士×妖精 ※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。 気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。 木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。 色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。 ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。 捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。 彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。 少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──? いいねありがとうございます!励みになります。

気付いたら囲われていたという話

空兎
BL
文武両道、才色兼備な俺の兄は意地悪だ。小さい頃から色んな物を取られたし最近だと好きな女の子まで取られるようになった。おかげで俺はぼっちですよ、ちくしょう。だけども俺は諦めないからな!俺のこと好きになってくれる可愛い女の子見つけて絶対に幸せになってやる! ※無自覚囲い込み系兄×恋に恋する弟の話です。

堕とされた悪役令息

SEKISUI
BL
 転生したら恋い焦がれたあの人がいるゲームの世界だった  王子ルートのシナリオを成立させてあの人を確実手に入れる  それまであの人との関係を楽しむ主人公  

どうしてこうなった?

サツキ
BL
浮気現場を目撃して泣いてしまった僕と、僕の泣き顔に欲情した生徒会長の話。 基本みんな馬鹿。 ギャグです(小声)

侯爵令息セドリックの憂鬱な日

めちゅう
BL
 第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける——— ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。

私の彼氏は義兄に犯され、奪われました。

天災
BL
 私の彼氏は、義兄に奪われました。いや、犯されもしました。

勇者の股間触ったらエライことになった

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
勇者さんが町にやってきた。 町の人は道の両脇で壁を作って、通り過ぎる勇者さんに手を振っていた。 オレは何となく勇者さんの股間を触ってみたんだけど、なんかヤバイことになっちゃったみたい。

推しに監禁され、襲われました

天災
BL
 押しをストーカーしただけなのに…

処理中です...