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第2章

第2章:ルイシーと一緒2(ifルート)

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 一日目。



 ルイシーに誘われるまま、彩芽はベッドの横で服を脱いだ。

 他人と裸で相対する経験なんて、銭湯とか温泉ぐらいでしかない。
 それが今は、中の良い友人の部屋で、その友人と、したことも無いセックスの練習をするだなんて、どんな状況だろうか。

「やっぱり……おっぱい、大きいね」

「あ、ありがと……?」

 まともにルイシーの顔が見れなかった。
 彩芽が下を向いていると、衣擦れの音と共に、ルイシーも服を脱ぎ始める。

 服を脱いでもルイシーは落ち着いていて、彩芽よりもだいぶ小ぶりの胸が可愛らしい。
 彩芽よりは肉付きが良くても、十分にスレンダーな体形で、腋毛がうっすらと生えている。
 陰毛も髪の色と同じく黒く、脇と同じく濃くはない。
 どうやら手入れはしている様で、綺麗に剃り整えた跡があった。

「あの、私は……どうすれば……」

「ベッドで横になって、私にまかせて」

 ルイシーに言われるままに、緊張しながらベッドで横になる。
 すると、彩芽の腹をルイシーは、細い指で優しく撫でる。

「少しくすぐったい」

「そう、ならこれは?」

 そう言ってルイシーは、彩芽の身体をゆっくりと刺激する。
 彩芽は、胸やら股間を真っ先にさわられると思っていたので、少し安心しつつ、拍子抜けする。

 だが、ルイシーは、彩芽が無知なだけで、かなりえげつなく子宮を腹側からマッサージする事で開発しようとしていた。
 彩芽はと言うと、時々くすぐったいぐらいで快感は無く、腸が良く動き、膀胱が圧迫される事でトイレが近くなる様な感覚しか今は無い。

 膀胱を押されて、物理的に尿が押し出されそうになってもよおす様な、性感とは違う快感に彩芽は気付くが、ルイシーがセックスには必要だと言うのなら、とりあえず経験者に従うしかない。

 次にルイシーはアンダーバストと、脇と乳房の境を入念にマッサージする。
 これがまた、かなりくすぐったいのだが、実はスペンス乳腺尾部と言う神経の通り道、性感帯をルイシーは開発しようとしていた。
 ここまで、乳首も性器も一切触れられず、マッサージによってじんわりと汗をかいているぐらいで、期待していた分、物足りなくすらあった。

「どう?」

「ちょっとくすぐったいけど、気持ちいいです」

「よかった」

 それから、マッサージで皮下を探られるだけで、何で裸になったのか分からないまま、何事も無く一日目は終わった。



 * * *



 快眠、快便、彩芽は翌日体調が良い様に感じた。
 練習と言ってマッサージされた為か、リンパや血流が良くなって感じる。

 ルイシーと何事も無かったように朝食を食べ、今夜もルイシーの部屋に行く事だけを告げられ、他はいつも通り。

 仕事をこなし、ルイシーと彩芽が、そんな事をやっているとは知らないストラディゴスと話し、本当にいつも通りであった。



 二日目。

 服を脱ぐのは、まだ恥ずかしい。
 裸を見られるのもだ。

 昨日の様にマッサージをされるのは予想がつくので、彩芽はルイシーの部屋に行く前に、しっかりとトイレを済ませて来た。

 ルイシーは、ネグリジェ一枚で彩芽を部屋に迎え入れてくれる。
 さっそく二人共、裸になると、ルイシーはベッドで横になった彩芽の乳首をしゃぶり始めたものの、やはり昨日と同じ様に脇の下やアンダーバストを手でマッサージする。

 相変わらずくすぐったくて彩芽が笑うと、ルイシーは脇の下、乳房との境目にキスマークを付けて来る。
 すると、ルイシーの開発の甲斐もあってか、それとも素質があったのか、彩芽は女性器以外の性感帯を刺激される事による気持ち良さを初めて経験し、「ひゃっ!?」と間の抜けた声をあげた。

 彩芽が羞恥心から、顔を赤くして手で口を押えると、ルイシーは手を口から奪い取る。

「リラックスして。声はちゃんと出して。我慢しちゃだめ」

 彩芽はルイシーに言われるままに、首を縦に振る。

 それでもやはり恥ずかしくて声を我慢したまま、おっぱいをひとしきりマッサージされると、ルイシーは彩芽の下腹部をマッサージし始める。
 ルイシーは手で触った感触でそこに何があるのか分かるらしく、子宮口を腹側からグニングニンと刺激する。
 昨日よりも気持ち良く、くすぐったさはある物の、胸の性感帯を刺激された時に身体が覚えている感覚によって、子宮が刺激によって脳に快感を送る準備をしているのが彩芽にも分かった。
 だが、胸の性感帯の刺激の方が、彩芽には分かりやすく感じ、子宮の方は、一緒に刺激される膀胱の圧迫による疑似尿意の方が気持ち良くて、集中できない。

 ついに、ルイシーは彩芽の秘部に手を伸ばすと、片手で腹への刺激を続けながら、もう片方の手でクリトリスを刺激し始めた。
 クリトリスは、この状況と胸への刺激によって、既にヌルヌルと濡れ始めていた。

 彩芽は、オナニーの時とは違う、他人の手による刺激によって得られる快感を楽しむ。
 自分の手はフリーなのに、ルイシーの手はクリトリスを彩芽よりも分かっている手つきで弄ぶ。
 どんどん愛液が溢れ、気分が高まった所で、ルイシーはマッサージの手を止めてしまう。



 * * *



 早く夜が来ないかと、彩芽は悶々とした気持ちで一日を過ごしていた。
 仕事中にもルイシーと目が合うと意識してしまい、思い出す事で下着が濡れてしまう。
 ストラディゴスに関しては、まるで男達が自分の胸を見る様な目で、巨人の股間に目が向かう自分に気付き、こういう事かと、自分が発情しているのを認めざるを得なかった。



 三日目。

 ルイシーは、昨日一昨日と同じ様に胸と下腹部をマッサージし、それから彩芽の口にキスをした。
 ルイシーの唇は薄く、でも柔らかくて、彩芽は甘える様に下唇に甘噛みをする。
 彩芽の素が見え、ルイシーはこれならとディープキスをしながら乳首を攻めて来る。
 ルイシーの舌と自分の舌が、なめくじの交尾の様に絡み合う快感。
 息をする事も忘れ、舌の感触を楽しむ彩芽。

 ルイシーは、がっつく彩芽をリードしながら、彩芽の女性器に指を伸ばしていく。
 彩芽は、自分の胸を擦るルイシーの硬くなった乳首の感触や、上に乗られている体重の重さの全てに興奮が高まっていく。

 彩芽は、これがセックスかと思うが、目的を忘れていた。
 これは、ストラディゴスとセックスをする為の練習なのだ。

 ルイシーは、彩芽の口から舌を抜くと、そのまま下の方へと移動し、彩芽の下の口にキスをする。
 ルイシーの長い舌が、彩芽の処女膜を弄び、尿道をいじる。
 クリトリスに甘噛みされると、彩芽の身体は大きくのけぞる。

 やはり、性器への直接の愛撫は、他の性感帯よりも格段に、わかりやすく気持ちがいい。

 ルイシーは、自分の指を舐めて濡らすと、彩芽の尻の穴に一本入れ、腸壁をマッサージする。
 排便の度感じるのと同じ、快感。
 それが、ずっと続くと、透明の腸液がドロドロと尻の穴でルイシーの指に絡みつく。

 彩芽は、腸液がそんな大量分泌するなんて知らなく、自分の身体の事なのに行為中に驚く。
 ルイシーは尻の穴がほぐれて来たと、指を一本、また一本と追加で挿入し、三本の指を動かして彩芽の尻の中を開発しにかかる。
 男で言えば前立腺マッサージをする向きで、少し荒っぽく腸壁越しに性感帯の開発をされると、彩芽は尻を襲う異物感や圧迫感と共に、感じた事の無い快感が走るのを感じた。

 それからもルイシーは、会陰(ありのとわたり。性器と肛門の間の所)を親指でツボをマッサージする様にグリグリと押してくる。
 それが最初は少し痛いのだが、そこにも性感帯があり、彩芽は押される度に膣から愛液が、まるで濡れたスポンジを絞るかの様に溢れてくる。



 彩芽が自分の指でもクリトリスをいじり出すと、ルイシーはそれを止めて来た。

「ええぇ……」

「私に任せて。あと、オナニーも禁止だから。一応言っておくけど」

 そう言って、その日は終わった。



 * * *



 毎日、毎日、毎日、休みなくそんな開発が続いた。



 最初の開発から、三週間が経った頃。

 ルイシーによる、短期の性感帯開発は功を奏し、彩芽は腹を自分でグリグリと刺激すれば、膣に触れることなくオナニーまがいの事が出来るようにまでなっていて、ルイシーに見つかっては、ちょいちょい怒られていた。

 だが、一度知った快感を我慢する事は難しい。

 胸も、ブラジャーをしなければ、布に触れているだけで乳首が立ち、感じる様になっている。
 お尻の穴に関しては、自分の手首までならなんとか、すぼめれば飲み込めるようになっていた。
 口は、ルイシーに舌を入れられれば涎が止まらなくなり、愛液が下着を濡らしてしまう有様だった。

 仕事中でも、隙あらば全身にある性感帯のどれかを触りたい誘惑との戦いとなっており、元来欲望に忠実な性格の彩芽は、かなり堪えていた。



 耐えられないと判断した彩芽は、ルイシーに、もう良いのではないかとお伺いを立てる。
 これ以上、開発されてしまったら、ストラディゴスとセックス出来ようが、それ以前に日常生活に支障が出かねない。



 ルイシーは「もっと開発する所はあるのに」と聞き捨てならない事をつぶやくが、彩芽が良いならと、煮え切らないストラディゴスに対して、夜這いをかけようと言う話になった。



 * * *



 そして、その日の夜。



 部屋で寝ていたストラディゴスは、もぞもぞとした違和感に気付いた。

 どうやら、誰かに夜這いをかけられている。
 そんな事は初めてでは無いが、今は彩芽一筋で生きようと決めた手前、それを受け入れる訳にはいかない。

 目を閉じたままそんな事を考え、心を鬼にして夜這いに来た犯人を帰そうと、目を開けた。

「……」「……」

 ストラディゴスのベッドで、裸になって添い寝をしている彩芽の姿が目に入る。
 二人の目が合った。

 ストラディゴスは、想定外の事態に思考が停止する。
 これは夢か?

 だが、目の前の彩芽は、恥ずかしそうに頬を赤く染めていて、何と言うか現実感がある。

「……そんな恰好で、ここで何を?」

「……そ、添い寝?」

「そうか……おやすみ」

「嘘! 夜這い! 夜這いだから! なに素直に寝てるの!? ストラディゴスさんを襲いに来ました!」

 彩芽は「ガオゥ」と狼を恥ずかしそうにやる。
 恥ずかしがるならやらなければいいのにとストラディゴスは思うが、可愛いから許す。

 しかし、こんな夜這い、経験はもちろん、聞いた事も無い。

「な、何を言ってるか分かってるのか!?」

「全然告白とかして来ないから、ルイシーに相談して、ずっと準備をしてたんだよ」

 ストラディゴスは頭を抱えた。

 ルイシーの余計なお世話もアレだが、自分がアプローチをするだけで告白をしなかった事で彩芽にこんなアホな行動をとらせたかと思うと、頭が痛かった。

「一応聞くけどよ、準備ってのは?」

「ストラディゴスさんとの……セ、セッ、セックスです……」

 引き返し不能のポイントを過ぎた。
 彩芽の身体は、とっくに引き返すことが出来なくなっているが、ストラディゴス本人についに言ってしまった。

 ストラディゴスは色気もへったくれも無い、彩芽のストレートすぎる言葉を聞いて、静かに目を閉じるのだった。
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