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10 ダンジョン攻略!

10ー3 攻撃

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 10ー3 攻撃

 だが、ロンさんは、ロナさんの言葉を一笑にふした。
 『何言ってるんだ、ロナ。俺たちは、昔から一緒にやってきた幼馴染みじゃないか』
 『いいえ、違う!』
 ロナさんが立ち止まると手に持っていた杖をかまえた。
 『敵は、このパーティーの中にいるのよ!』
 ロナさんは、突然、何かの呪文を唱え始めた。
 ぶぅん、と低い振動音がきこえてきてロナさんの周囲に白い魔方陣が展開されていく。
 『マジックアロー!』
 光の矢がロナさんを取り囲む魔方陣から発射され私たち全員に襲いかかってくる。
 ロンさんが叫んだ。
 『ロナ!気でも違ったのか!』
 ロナさんの魔法は強力だった。
 ロンさんは、防ぐことがやっとで地面に膝をついた。
 だが、レイスさんは、矢に撃ち抜かれて倒れ込んだ。
 『レイス!』
 ロンさんがレイスさんに駆け寄る。
 私たちは。
 ライさんが目を閉じた瞬間、私の精霊さんたちが私たちのもとに降り注ぐ矢を解呪してくれた。
 矢は、すべて消え去っていく。
 『ディスペルか!』
 ロナさんが私たちの方へと振り向くと叫んだ。
 『ロン!この連中が敵よ!』
 でも、ロンさんは、倒れたレイスさんを介抱しながら告げた。
 『ロナ!お前は、クビだ!このパーティーから出ていってくれ!』
 『なんですって?』
 ロナさんは、わかりにくいけど傷つき青ざめた表情を浮かべているようだった。
 魔物ってほんと表情がわかりにくいな!
 『なぜ?わたしがどうしてパーティーをクビになるわけ?』
 ロナさんの憤慨するのも無理はない。
 こんなダンジョンの奥まできてパーティーから追放されたりしたら待っているのは死のみだ。
 『お願い!こんなところで捨てないで!』
 ロナさんは、ロンさんにすがりついたけど、ロンさんは、そんな彼女を冷たく見つめた。
 『ついでに婚約もなしだ!お前みたいな性格ブスとは、もうやっていけねぇ!』
 その瞬間、ロンさんとレイスさんの体が炎に包まれた。
 『なんだと!』
 ごぉっと炎が渦巻く音がして二人の姿は燃え上がった。
 何?
 私たちは、全員が身構えた。
 もしかして魔物の攻撃?
 
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