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第2章 異界の悪魔
その1
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ミリアは、座して気を練っていた。
邪神は、ミリアたちに瘴気を取り入れて魔力として使う方法を教えると三人を洞穴に残して出掛けていった。
呼吸とともに取り込んだ瘴気を体内に巡らせそれを魔力として腹の中心にためる。
徐々に体が熱くなってくるのをミリアは、感じていた。
異界は、寒い。
太陽の光がないせいか少し肌寒く感じられるのだ。
ミリアは、昨夜のことを思い出して頬が熱くなるのを感じていた。
昨夜。
邪神とともに魔法の炉の近くで干し草の寝床で休んだ。
掛布はあるもののミリアは、震えていた。
そんなミリアに邪神は、己の掛布をかけてくれた。
だが、ミリアは、それを拒んだ。
邪神だって寒かろう。
ミリアにそう言われて邪神が口許を緩める。
「では、一緒に寝るか?」
ミリアは、顔が燃え上がるように熱くなった。
「そんな、こと、できるわけが、ない」
例えここが現世とは縁の切れた異界であろうともそんなことが許されるわけはない。
しかし、邪神は、問答無用でミリアを抱き寄せる。
邪神の腕に抱かれてミリアは、その温もりにほっと吐息をついた。
温かい。
ミリアは、抗おうとした。
でも邪神は、強く抱き締め離さない。
仕方なくミリアは、そのまま邪神に抱かれて眠った。
朝。
目覚めたとき、ミリアは、まだ温もりの中にいた。
邪神は、眠っていた。
その無防備な寝顔をしばらく眺める。
この人は、美しい。
ミリアはそっと吐息を漏らすと邪神を起こさないように静かに起き上がり朝餉の準備を始める。
岩壁に吊るされていた肉を削いだものと邪神がどこからか採集してきた野草のようなものを鍋で煮込む。
ぐつぐつと煮える鍋を見ているミリアは、ふと視線を感じた。
邪神がミリアを見つめているのに気づくとミリアは、頬が熱くなる。
「なんだ?」
「いや」
邪神は、ふっと笑った。
「寝床をともにした上に朝餉まで用意してくれるとは。妻をもらうということはこういうことなのかと思っていた」
妻。
ミリアは、顔から火が出るかと思った。
何か言い返そうと思って口を開くがはくはくするだけで言葉がでない。
そうしている内にローラとルシィが起き出してきた。
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異界は、寒い。
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ミリアは、昨夜のことを思い出して頬が熱くなるのを感じていた。
昨夜。
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掛布はあるもののミリアは、震えていた。
そんなミリアに邪神は、己の掛布をかけてくれた。
だが、ミリアは、それを拒んだ。
邪神だって寒かろう。
ミリアにそう言われて邪神が口許を緩める。
「では、一緒に寝るか?」
ミリアは、顔が燃え上がるように熱くなった。
「そんな、こと、できるわけが、ない」
例えここが現世とは縁の切れた異界であろうともそんなことが許されるわけはない。
しかし、邪神は、問答無用でミリアを抱き寄せる。
邪神の腕に抱かれてミリアは、その温もりにほっと吐息をついた。
温かい。
ミリアは、抗おうとした。
でも邪神は、強く抱き締め離さない。
仕方なくミリアは、そのまま邪神に抱かれて眠った。
朝。
目覚めたとき、ミリアは、まだ温もりの中にいた。
邪神は、眠っていた。
その無防備な寝顔をしばらく眺める。
この人は、美しい。
ミリアはそっと吐息を漏らすと邪神を起こさないように静かに起き上がり朝餉の準備を始める。
岩壁に吊るされていた肉を削いだものと邪神がどこからか採集してきた野草のようなものを鍋で煮込む。
ぐつぐつと煮える鍋を見ているミリアは、ふと視線を感じた。
邪神がミリアを見つめているのに気づくとミリアは、頬が熱くなる。
「なんだ?」
「いや」
邪神は、ふっと笑った。
「寝床をともにした上に朝餉まで用意してくれるとは。妻をもらうということはこういうことなのかと思っていた」
妻。
ミリアは、顔から火が出るかと思った。
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そうしている内にローラとルシィが起き出してきた。
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