27 / 176
第3章 ライバル宣言!
3ー5 帰宅
しおりを挟む
3ー5 帰宅
馬車で『グリンヒルデ』に戻ったわたしは、部屋に戻るとすぐに部屋でドレスを脱いだ。
メイドのルルゥさんがドレスを抱え込んで部屋から出ていくのと入れ違いにメイド長のリリアさんが入ってきた。
「ほんとにお怪我はございませんか?カイラ様」
「ええ、大丈夫です」
わたしが答えるとリリアさんが疑いの眼差しでわたしを見つめる。
「ほんとですか?」
「本当です」
わたしがかたくなに答えるとリリアさんが盛大なため息を漏らした。
「そういうことにしておきましょうね、カイラ様」
服を着替えて一息ついているとリリアさんがお茶を運んできてくれた。
「ありがとう、リリアさん」
わたしは、お礼をいってお茶の入ったカップを浮けとると一口お茶を飲んだ。
甘い香りが口の中に拡がっていく。
「おいしい」
わたしは、ほっと吐息を漏らした。
リリアさんは、お皿に入ったクッキーをマオに差し出しながらわたしに訊ねた。
「パーティは、いかがでした?カイラ様」
「はぁ」
わたしは、苦笑いした。
まさか、グリザリオス公爵閣下のパーティでルイーズに会うなんて思いもしなかった。
しかし。
再開したルイーズは、相変わらずの王女様っぷりだったな。
まあ、外見だけは、貴族の子女のようにはなっていたけれど、内面は、ちっとも変わってなかった。
孤児院にいたころと同じ。
なんだか先が思いやられてしまう。
わたしは、ため息をついた。
「何か、気になることでも?」
リリアさんに訊ねられてわたしは、話すべきか一瞬悩んだが口を開いた。
「実は」
わたしは、リリアさんに全てを話した。
孤児院での幼馴染みのルイーズに再会したこと、そして、彼女に引っ張られて転んでしまったこと。
リリアさんは、ルイーズのやったことに対して怒ってくれた。
「それより、ルイーズに転ばされた後、セツラウス様にお姫様だっこで運ばれたって本当ですか?」
なんでリリアさんが知ってるんですか?
わたしは、かぁっと頬が熱くなるのを感じてうつむいた。
「それは、その」
「本当なんですね?」
迫るリリアさんに思わず引いてしまう。
馬車で『グリンヒルデ』に戻ったわたしは、部屋に戻るとすぐに部屋でドレスを脱いだ。
メイドのルルゥさんがドレスを抱え込んで部屋から出ていくのと入れ違いにメイド長のリリアさんが入ってきた。
「ほんとにお怪我はございませんか?カイラ様」
「ええ、大丈夫です」
わたしが答えるとリリアさんが疑いの眼差しでわたしを見つめる。
「ほんとですか?」
「本当です」
わたしがかたくなに答えるとリリアさんが盛大なため息を漏らした。
「そういうことにしておきましょうね、カイラ様」
服を着替えて一息ついているとリリアさんがお茶を運んできてくれた。
「ありがとう、リリアさん」
わたしは、お礼をいってお茶の入ったカップを浮けとると一口お茶を飲んだ。
甘い香りが口の中に拡がっていく。
「おいしい」
わたしは、ほっと吐息を漏らした。
リリアさんは、お皿に入ったクッキーをマオに差し出しながらわたしに訊ねた。
「パーティは、いかがでした?カイラ様」
「はぁ」
わたしは、苦笑いした。
まさか、グリザリオス公爵閣下のパーティでルイーズに会うなんて思いもしなかった。
しかし。
再開したルイーズは、相変わらずの王女様っぷりだったな。
まあ、外見だけは、貴族の子女のようにはなっていたけれど、内面は、ちっとも変わってなかった。
孤児院にいたころと同じ。
なんだか先が思いやられてしまう。
わたしは、ため息をついた。
「何か、気になることでも?」
リリアさんに訊ねられてわたしは、話すべきか一瞬悩んだが口を開いた。
「実は」
わたしは、リリアさんに全てを話した。
孤児院での幼馴染みのルイーズに再会したこと、そして、彼女に引っ張られて転んでしまったこと。
リリアさんは、ルイーズのやったことに対して怒ってくれた。
「それより、ルイーズに転ばされた後、セツラウス様にお姫様だっこで運ばれたって本当ですか?」
なんでリリアさんが知ってるんですか?
わたしは、かぁっと頬が熱くなるのを感じてうつむいた。
「それは、その」
「本当なんですね?」
迫るリリアさんに思わず引いてしまう。
0
お気に入りに追加
253
あなたにおすすめの小説
私が豚令嬢ですけど、なにか? ~豚のように太った侯爵令嬢に転生しましたが、ダイエットに成功して絶世の美少女になりました~
米津
ファンタジー
侯爵令嬢、フローラ・メイ・フォーブズの体はぶくぶくに太っており、その醜い見た目から豚令嬢と呼ばれていた。
そんな彼女は第一王子の誕生日会で盛大にやらかし、羞恥のあまり首吊自殺を図ったのだが……。
あまりにも首の肉が厚かったために自殺できず、さらには死にかけたことで前世の記憶を取り戻した。
そして、
「ダイエットだ! 太った体など許せん!」
フローラの前世は太った体が嫌いな男だった。
必死にダイエットした結果、豚令嬢から精霊のように美しい少女へと変身を遂げた。
最初は誰も彼女が豚令嬢だとは気づかず……。
フローラの今と昔のギャップに周囲は驚く。
さらに、当人は自分の顔が美少女だと自覚せず、無意識にあらゆる人を魅了していく。
男も女も大人も子供も関係なしに、人々は彼女の魅力に惹かれていく。
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
めんどくさがり屋の異世界転生〜自由に生きる〜
ゆずゆ
ファンタジー
※ 話の前半を間違えて消してしまいました
誠に申し訳ございません。
—————————————————
前世100歳にして幸せに生涯を遂げた女性がいた。
名前は山梨 花。
他人に話したことはなかったが、もし亡くなったら剣と魔法の世界に転生したいなと夢見ていた。もちろん前世の記憶持ちのままで。
動くがめんどくさい時は、魔法で移動したいなとか、
転移魔法とか使えたらもっと寝れるのに、
休みの前の日に時間止めたいなと考えていた。
それは物心ついた時から生涯を終えるまで。
このお話はめんどくさがり屋で夢見がちな女性が夢の異世界転生をして生きていくお話。
—————————————————
最後まで読んでくださりありがとうございました!!
異世界転生したらよくわからない騎士の家に生まれたので、とりあえず死なないように気をつけていたら無双してしまった件。
星の国のマジシャン
ファンタジー
引きこもりニート、40歳の俺が、皇帝に騎士として支える分家の貴族に転生。
そして魔法剣術学校の剣術科に通うことなるが、そこには波瀾万丈な物語が生まれる程の過酷な「必須科目」の数々が。
本家VS分家の「決闘」や、卒業と命を懸け必死で戦い抜く「魔物サバイバル」、さらには40年の弱男人生で味わったことのない甘酸っぱい青春群像劇やモテ期も…。
この世界を動かす、最大の敵にご注目ください!
無能を装って廃嫡された最強賢者は新生活を満喫したい!
えながゆうき
ファンタジー
五歳のときに妖精と出会った少年は、彼女から自分の置かれている立場が危ういことを告げられた。
このままではお母様と同じように殺されてしまう。
自分の行く末に絶望した少年に、妖精は一つの策を授けた。それは少年が持っている「子爵家の嫡男」という立場を捨てること。
その日から、少年はひそかに妖精から魔法を教えてもらいながら無能者を演じ続けた。
それから十年後、予定通りに廃嫡された少年は自分の夢に向かって歩き出す。
膨大な魔力を内包する少年は、妖精に教えてもらった、古い時代の魔法を武器に冒険者として生計を立てることにした。
だがしかし、魔法の知識はあっても、一般常識については乏しい二人。やや常識外れな魔法を使いながらも、周囲の人たちの支えによって名を上げていく。
そして彼らは「かつてこの世界で起こった危機」について知ることになる。それが少年の夢につながっているとは知らずに……。
悪役令嬢は最強を志す! 〜前世の記憶を思い出したので、とりあえず最強目指して冒険者になろうと思います!〜
フウ
ファンタジー
ソフィア・ルスキューレ公爵令嬢5歳。 先日、第一王子セドリックの婚約者として初めての顔合わせでセドリックの顔を見た瞬間、前世の記憶を思い出しました。
どうやら私は恋愛要素に本格的な……というより鬼畜すぎる難易度の戦闘要素もプラスしたRPGな乙女ゲームの悪役令嬢らしい。
「断罪? 婚約破棄? 国外追放? そして冤罪で殺される? 上等じゃない!」
超絶高スペックな悪役令嬢を舐めるなよっ! 殺される運命というのであれば、最強になってその運命をねじ伏せてやるわ!!
「というわけでお父様! 私、手始めにまず冒険者になります!!」
これは、前世の記憶を思い出したちょっとずれていてポンコツな天然お転婆令嬢が家族の力、自身の力を用いて最強を目指して運命をねじ伏せる物語!!
※ この小説は「小説家になろう」 「カクヨム」でも公開しております。
上記サイトでは先行投稿しております。
俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる