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10 ダンジョンで無双ですか?
10ー1 落ちこぼれクラス
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10ー1 落ちこぼれクラス
俺は、昼休みにロタと一緒に魔法学園の端っこにある老朽化した校舎へと向かっていた。
魔道具師のローナの妹であるラーナに会うためだ。
ラーナは、平民だったが、魔法学園に入学して学んでいた。
平民でも、優秀ならこの魔法学園に入学することはできる。
だから、俺は、ローナに妹が魔法学園にいるときいててっきり普通クラスなのだろうと思っていた。
しかし、ローナの妹は、普通クラスにはいなかった。
なら、どこに?
俺は、忘れていたわけだった。
魔法学園には、もう一つクラスがあることを。
それは、成績がいまいち振るわない生徒たちがいるクラス。
通称、落ちこぼれクラス。
魔法学園の恥部といわれ、学園の一番端っこのボロい校舎をあてがわれた彼らは、それでも学園を卒業すれば魔法学園卒業者ってことになる。
魔法学園を卒業したというだけで将来は、安泰だ。
だから、どんなに迫害されても自ら退学したりする者は、いないのだ。
俺は、ラーナを探して落ちこぼれクラス棟へと入っていった。
入るやいなや、入り口にたむろしていた女たちにいきなり尻をさわられた。
「なっ!」
俺がびっくりして振り向くとその女生徒は、悪びれた様子もなく笑った。
「いいだろう?減るもんじゃなし」
「減りますから」
ロタがその女子生徒に向かって殴りかかろうとするのを俺は、必死に止める。
こういうことがラーナのもとに辿り着くまでに何回もあった。
そして、ようやく辿り着いたラーナのクラスは、薄汚れていて教室と呼ぶのも憚られるようなところだった。
ラーナは、2学年の生徒だった。
姉のローナとはあまり似ていない。
短く切り揃えた灰色の髪をしたメガネをかけた小柄な少女だった。
俺は、ラーナとは、何度か会ったことがあった。
ラーナは、俺と姉のローナとの連絡係となっていた。
俺が教室まで訪ねていくとラーナは、すごく嫌そうな顔をした。
教室の入り口でラーナに向かって手を振ると俺を見て慌てて出てくる。
そのラーナの背にクラスの女たちが嘲笑を浴びせる。
「ラーナ、男の趣味悪すぎ!」
「男娼を呼ぶならもっとかわいい子を呼びなよ!」
マジかよ?
俺は、クラスのレベルの低さに驚いていた。
本当に、この連中は、魔法学園の試験を突破してきたのか?
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だから、俺は、ローナに妹が魔法学園にいるときいててっきり普通クラスなのだろうと思っていた。
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