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7 領地開拓ですか?

7ー3 一線ですか?

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 7ー3 一線ですか?

 「別に俺が望んだわけじゃないし」
 ていうか。
 なんなら今すぐ婚約破棄して欲しい。
 俺は、王配なんかになりたくはないし。
 アルモス兄は、俺を見てくすっと笑った。
 「オルナムは、照れ屋だから」
 いや。
 俺は、信じられないものを見る目でアルモス兄を見た。
 「本当に、俺は」
 「いいから、いいから」
 アルモス兄は、俺を生暖かい目で見て微笑んだ。
 「それより、頼んだよ、オルナム」
 「何を?」
 俺がキョトンとしているとアルモス兄がぷぅっと頬を膨らませた。
 「もう!さっき言ったでしょ!」
 アルモス兄は、ふぅっと吐息をついた。
 「だから、星観月の祭りの夜は、僕は、オルナムと一緒にいることにして欲しいんだ」
 はい?
 俺は、首を傾げた。
 「なんで?」
 「それは・・」
 アルモス兄が頬を赤らめる。
 「その・・ロドリ-と二人っきりで朝まで過ごしたくって、さ」
 マジですか?
 俺は、まじまじとアルモス兄を見つめた。
 アルモス兄は、ますます顔を赤くしながら口を尖らせた。
 「別にいいだろ?エドワード兄様も婚約者のラード侯爵と過ごすんだし」
 ええっ?
 俺は、驚いていた。
 エドワード兄も?
 「そんな驚かなくっても。エドワード兄様は、来年、淑男学園を卒業したらすぐにラード侯爵と結婚することになってるから、父様もラード侯爵と過ごすことを許可してくれたんだ」
 アルモス兄がうつむく。
 「でも、僕は、まだロドリ-と朝まで二人っきりで過ごすなんてダメだっていわれてさ」
 アルモス兄は、ちらっと上目使いに俺を観た。
 「だから、さ。その日は、オルナムと一緒だってことにしといてよ」
 これは・・
 俺は、はっと気づいた。
 アルモス兄は、一線を越える気満々だ!
 俺は、考え込んでしまった。
 なんだか、兄たちが遠くに行ってしまうようでちょっと寂しいかも。
 だけど。
 いつかは、そんな日がくるなら。
 俺は、ため息を漏らした。
 二人には、幸せになって欲しい。
 もう2度と悲劇は繰り返されない。
 俺は、にっこりと笑った。
 「いいよ、アルモス兄」
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