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3 魔法学園の花ですか?(2)

3ー6 神殿への連行

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 3ー6 神殿への連行

 食事をすませた俺とロタの前に腰かけたバルトレット王女殿下は、ウエイトレスが運んできたお茶のカップを持ち上げて口元へと運んで一口飲んだ。
 「うむ。まあまあの茶葉を使っているな」
 「で?」
 俺は、のんびりお茶を飲んでいるバルトレット王女殿下に訊ねた。
 「今日は、なんの用があるんです?」
 「つれないな」
 バルトレットお王女殿下がふぅっとため息をつく。
 「アウラとは、仲良く戯れているそうじゃないか」
 「戯れ!?」
 俺の脳裏にさっきの更衣室でのアウラ王女殿下とのキスのことが浮かんだ。
 この人も、か?
 俺は、じっとうかがうようにバルトレット王女殿下のことを見た。
 それとも何か、確信があってのことか?
 俺が内心ドキドキしていると、バルトレット王女殿下がにぃっと笑った。
 「なんでも魔法の模擬戦でアウラをこてんぱんにのしたそうじゃないか。しかも、怪我をした奴に治癒魔法まで施してやったとか」
 「はぁ・・」
 そっちのことか。
 俺は、ちょっとほっとしていた。
 バルトレット王女殿下は、ふん、と鼻を鳴らした。
 「怪我など治癒してやる必要などないのに。優しくすればつけあがるだけだろうが」
 「しかし」
 俺は、バルトレット王女殿下の顔色をうかがいながら言った。
 「妹殿下は、大変な火傷をおっておられたので」
 「そのせいでお前を神殿へ連れていかなくてはならなくなった」
 はい?
 俺は、ぎょっとして王女殿下を見た。
 なんで、俺が神殿に行かなくちゃいけないんだ?
 てか、連行?
 連行されちゃうわけ?
 俺は、頭がぐるぐるなっていた。
 確かに、前回の生では、神殿からも取り調べを受けた。
 聖者に対する暗殺を企んだという疑いをかけられてな。
 そういえば、神殿から来た大神官にも俺は、凌辱されたんだったな。
 思い出して俺の背筋に冷たいものが走る。
 「どうした?オルナム」
 バルトレット王女殿下が俺に訊ねた。
 「顔色が悪いぞ」
 「いえ、なんでも、ないです」
 俺は、なんとか答えるとバルトレット王女殿下を上目使いに見つめた。
 「それは・・今からということでしょうか?」
 「いや」
 バルトレット王女殿下は、ひらひらと手を振った。
 「今日は、お前も体調が悪そうだし、明日でもいい」
 
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