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2 新婚さんと住民0の領地
2ー12 ダンジョンへ!
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2ー12 ダンジョンへ!
「なら、最後までしようか?ルーシェ」
ルドが僕の耳元で囁いた。
「君を本当に私だけのものにするために」
はい?
僕は、激しく胸が高鳴るのを感じていた。
顔が熱い。
「でも、それじゃ、ルドの慰謝料が」
「お主ら」
突然、足元から声がして僕らは、はっと我にかえった。
ソーがじっと僕らを見つめている。
僕は、慌ててルドの膝から降りようとしたけどルドがそれを許さない。
「ソー?」
ルドが警戒するように目を細める。
「ただの猫じゃないとは思っていたが、まさか、魔物か?」
「違う。我は、剣。我が主の、ルーシェの剣だ」
ソーは、僕らに話しかけた。
「お主らは、大事なことを忘れておるな」
「大事なこと?」
「そうじゃ」
ソーは、僕の膝の上に飛び乗った。
「このままでは、ルーシェは、何にせよ、数年後には死ぬ運命じゃ」
そうだ!
僕は、自分の運命を思い出していた。
僕は、異界の魔女の呪いのために後何年かで死ぬ。
ルドが低く呻いた。
「どうすればいい?」
「異界の魔女を倒すしかあるまい」
ソーが事も無げに言い放つ。
ルドがにやっと笑った。
「いいだろう。ルーシェのために私が異界の魔女を倒そう。だが、その前に問題がある」
「金のことか?」
ソーがにゃあと笑った。
「それなら、いい方法がある」
ソーは、僕らに話した。
「我が封じられていたダンジョンは、異界の魔女の宝物蔵じゃ。そこを攻略するがいい」
「あのダンジョンを?」
僕がきくとソーは頷いた。
「そうじゃ」
「ダンジョン?」
ルドが僕とソーに訊ねる。
「なんの話だ?」
「あの、魔女の森に僕しか知らないダンジョンがあるんだ」
僕は、答えた。
「僕は、そこでソーと出会ったんだ」
「お主らなら容易く攻略できようて」
ソーがペロリと舌なめずりをした。
ルドが僕のことを見つめていたが、意を決して頷く。
「行こう!そのダンジョンを攻略してやる!」
「うん!」
僕も頷く。
「行こう!ルド」
こうして僕たちは、異界の魔女のダンジョンに挑むこととなったのだった。
「なら、最後までしようか?ルーシェ」
ルドが僕の耳元で囁いた。
「君を本当に私だけのものにするために」
はい?
僕は、激しく胸が高鳴るのを感じていた。
顔が熱い。
「でも、それじゃ、ルドの慰謝料が」
「お主ら」
突然、足元から声がして僕らは、はっと我にかえった。
ソーがじっと僕らを見つめている。
僕は、慌ててルドの膝から降りようとしたけどルドがそれを許さない。
「ソー?」
ルドが警戒するように目を細める。
「ただの猫じゃないとは思っていたが、まさか、魔物か?」
「違う。我は、剣。我が主の、ルーシェの剣だ」
ソーは、僕らに話しかけた。
「お主らは、大事なことを忘れておるな」
「大事なこと?」
「そうじゃ」
ソーは、僕の膝の上に飛び乗った。
「このままでは、ルーシェは、何にせよ、数年後には死ぬ運命じゃ」
そうだ!
僕は、自分の運命を思い出していた。
僕は、異界の魔女の呪いのために後何年かで死ぬ。
ルドが低く呻いた。
「どうすればいい?」
「異界の魔女を倒すしかあるまい」
ソーが事も無げに言い放つ。
ルドがにやっと笑った。
「いいだろう。ルーシェのために私が異界の魔女を倒そう。だが、その前に問題がある」
「金のことか?」
ソーがにゃあと笑った。
「それなら、いい方法がある」
ソーは、僕らに話した。
「我が封じられていたダンジョンは、異界の魔女の宝物蔵じゃ。そこを攻略するがいい」
「あのダンジョンを?」
僕がきくとソーは頷いた。
「そうじゃ」
「ダンジョン?」
ルドが僕とソーに訊ねる。
「なんの話だ?」
「あの、魔女の森に僕しか知らないダンジョンがあるんだ」
僕は、答えた。
「僕は、そこでソーと出会ったんだ」
「お主らなら容易く攻略できようて」
ソーがペロリと舌なめずりをした。
ルドが僕のことを見つめていたが、意を決して頷く。
「行こう!そのダンジョンを攻略してやる!」
「うん!」
僕も頷く。
「行こう!ルド」
こうして僕たちは、異界の魔女のダンジョンに挑むこととなったのだった。
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