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二章〜未来〜
【第三話】始動
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…驚く程に何も起こらない、ほんとに戦時中なのだろうか?両軍共に膠着状態であり軍はおろか兵の1人すらいない、少し前までは偵察機や【偵察】の魔導程度ならそこらじゅうに飛んでいたにも関わらず、それすら見当たらなくなってしまった。
「【bit】どうだった?」
【bit】という私の装備の1つである偵察機にこの辺り一帯の偵察をお願いしていたが
『ニンゲンノ、セイタイハンノウ、カンチ、デキナイ、イタノハ、ホニュウルイト、オモワレル、コガタノ、セイブツ、ノミ』
…やっぱりダメか、私は【bit】を体内に格納し、また、ぼーっと外を眺めていた
「アンドロイドでもよぉ、感傷に浸ることもあるのかぁ?」
はっとして声のする方へと視線を向けた、そこにはやはりいつものあいつがいた
「またお前か、今度は何の用だ、言っておくが【主人】には合わせんぞ」
と、少し睨みながら言った
「おぉ?今日は出会ってそうそうにレーザーぶっぱなしてこないんだなぁ?」
「それがお望みなら」
と言いながら、装備を展開させチャージをする、が奴が両手を前に出して
「あー悪かった悪かった、謝るから許せ、なぁ?」
仕方ないので、しぶしぶ、ほんとにしぶしぶ装備を格納した
「…で?何の用ですか?私、今忙しいんですけど」
「感傷に浸ってるやつのどこが忙しいんだよぉ…
それによぉ、今日はてめぇのマスターに用があって来たんだよぉ」
髪をくしゃくしゃとかきながら奴がそういう、私は咄嗟に装備を展開してしまっていた
「その辺にしときな」
後ろから【主人】の声がした、私はまた咄嗟に装備を格納した
「ビルマ…だったか?さっさと要件話せ、なんでもやってやるって言ってんだからよ」
「おー怖ぇ怖ぇ…まぁなんだぁ、とりあえず中いれてくれねぇかぁ?」
私がふざけるな!と声をあげる前に
「いいぜ、早く入りな、外は冷えるからな」
と言い、それ以外何も言わずにさっさと中に入っていってしまった、はっと我に帰った私は続いて入り、最後にあの男が入ってきた、一応客人であるので、しぶしぶお茶を汲み2杯分用意した
「どうぞ」
机に少し強めに叩きつけてやった、奴はその熱々のお茶が跳ねたのかかなり熱がっている、どうだざまぁみろ、奴がキッと睨んできたが、無視してやった
「…本題は?」
「あぁ、すまねぇ、前の話の続きなんだがなぁ、お前らが知っている通りよぉ、今俺たちや何故か【科学連合】までもが膠着状態になっているぅ、だがこんな程度のトラブルなら戦争は終わらねぇ、なぜなら【魔法連合】にはある種切り札とも言える存在がいるんだよぉ、それが【科学連合】からの亡命者だぁ」
「亡命者!?そんなことってあるんですか!?」
「別にありえないことじゃない、生まれた場所だけで本当はこっちが良かった、なんてことこの世にゃいっぱいあるしな」
いや、私はどうやって亡命したのかが知りたかったんだが…
「少し逸れたなぁ、その亡命者ってのがまたとんでもねぇやつでよぉ、まぁ普通の人間じゃないとだけ言っておくぜぇ」
「…そんなこと百も承知だ、今更普通の人間と戦えるなんて思っちゃいない」
「…そんなことを言いに来たのか?だからどうしろと?」
「いやぁ?そうじゃねぇ、これがリスクだぁ、死ぬ可能性十分ってことだぁ、こっからが本題だぁ」
不穏な言葉が聞こえてきた気がするが、私は気にしないようにした
「まぁ簡単にいえば、トドメを刺すってことだな、お前らこの世界ぶっ壊したいんだろ?」
「いや、別に」
「私は、【主人】の意思のままに…」
「はぁ?いや、違ぇの?」
やつはとても不思議そうに語りかけてくる
「俺は別にこの世界に興味ねぇが」
「が?」
「別にやることもねぇし、いいぜ、付き合ってやっても」
「…いいならいいって早く言えよ…まぁいい、気を取り直して【魔法核】じゃないのですか?」
「半分正解だなぁ、正確に言えばもう1つあるんだよなぁ、それが【科学核】!要は【魔法核】の科学版だぁ、今このふたつによって均衡が保っているんだとすれば、片っぽぶっ壊しゃあこの世界の均衡は保たれねぇ、つまり世界崩壊って訳だぁ」
「すいません、1ついいですか?確か【魔法核】って【主人】の母上様が直されたんですよね?それまではどうしていたのでしょう?」
単純に疑問に思ったから言った、意見なんて生まれて初めてかもしれない、なんだか少し嬉しい気分になった
「いい質問だぁ、【魔法核】は完全に壊れないと機能停止にはならねぇんだよぉ、これは【科学核】にも同じことが言える、らしい」
今のは聞き間違いだろうか?らしい、今らしいと聞こえたぞ?
「…らしい?」
「仕方ねぇだろうがぁ!【科学核】は見たことすらねぇんだよぉ!」
少しだけ申し訳ないとおもった、何もここまで必死に怒鳴るとは思わなかったので、少し反省をした
「…んんっ!でぇ?どうするんだぁ?来るのかぁ?来ねぇのかぁ?」
「…もちろん、行くに決まっている」
「んじゃ、わしもいくかの」
と急に博士が割り込んできた
「私は、いつでも【主人】のそばにおります」
「全員OKってことでいいんだなぁ?んじゃあ今から行くかぁ」
今もまた別の意味でびっくりした
「え?今からですか?」
「ああ、今からケンカ売りに行くぜぇ」
血の気が多い…まぁだが仕方ない、行くしかない
「よし、行くぞ」
【主人】の顔が少しだけ、ほんの少しだけ笑ったように見えた、笑えるなら、何か人間であることがわかれば、それで、いい、笑ってなくても、なぜか嬉しい、これは多分【主人】の役にたてるアンドロイドになっているからでしょうか?ならなんでもいい、悪魔にでもなんにでもなろう、彼の笑顔を見れるのなら。
「【bit】どうだった?」
【bit】という私の装備の1つである偵察機にこの辺り一帯の偵察をお願いしていたが
『ニンゲンノ、セイタイハンノウ、カンチ、デキナイ、イタノハ、ホニュウルイト、オモワレル、コガタノ、セイブツ、ノミ』
…やっぱりダメか、私は【bit】を体内に格納し、また、ぼーっと外を眺めていた
「アンドロイドでもよぉ、感傷に浸ることもあるのかぁ?」
はっとして声のする方へと視線を向けた、そこにはやはりいつものあいつがいた
「またお前か、今度は何の用だ、言っておくが【主人】には合わせんぞ」
と、少し睨みながら言った
「おぉ?今日は出会ってそうそうにレーザーぶっぱなしてこないんだなぁ?」
「それがお望みなら」
と言いながら、装備を展開させチャージをする、が奴が両手を前に出して
「あー悪かった悪かった、謝るから許せ、なぁ?」
仕方ないので、しぶしぶ、ほんとにしぶしぶ装備を格納した
「…で?何の用ですか?私、今忙しいんですけど」
「感傷に浸ってるやつのどこが忙しいんだよぉ…
それによぉ、今日はてめぇのマスターに用があって来たんだよぉ」
髪をくしゃくしゃとかきながら奴がそういう、私は咄嗟に装備を展開してしまっていた
「その辺にしときな」
後ろから【主人】の声がした、私はまた咄嗟に装備を格納した
「ビルマ…だったか?さっさと要件話せ、なんでもやってやるって言ってんだからよ」
「おー怖ぇ怖ぇ…まぁなんだぁ、とりあえず中いれてくれねぇかぁ?」
私がふざけるな!と声をあげる前に
「いいぜ、早く入りな、外は冷えるからな」
と言い、それ以外何も言わずにさっさと中に入っていってしまった、はっと我に帰った私は続いて入り、最後にあの男が入ってきた、一応客人であるので、しぶしぶお茶を汲み2杯分用意した
「どうぞ」
机に少し強めに叩きつけてやった、奴はその熱々のお茶が跳ねたのかかなり熱がっている、どうだざまぁみろ、奴がキッと睨んできたが、無視してやった
「…本題は?」
「あぁ、すまねぇ、前の話の続きなんだがなぁ、お前らが知っている通りよぉ、今俺たちや何故か【科学連合】までもが膠着状態になっているぅ、だがこんな程度のトラブルなら戦争は終わらねぇ、なぜなら【魔法連合】にはある種切り札とも言える存在がいるんだよぉ、それが【科学連合】からの亡命者だぁ」
「亡命者!?そんなことってあるんですか!?」
「別にありえないことじゃない、生まれた場所だけで本当はこっちが良かった、なんてことこの世にゃいっぱいあるしな」
いや、私はどうやって亡命したのかが知りたかったんだが…
「少し逸れたなぁ、その亡命者ってのがまたとんでもねぇやつでよぉ、まぁ普通の人間じゃないとだけ言っておくぜぇ」
「…そんなこと百も承知だ、今更普通の人間と戦えるなんて思っちゃいない」
「…そんなことを言いに来たのか?だからどうしろと?」
「いやぁ?そうじゃねぇ、これがリスクだぁ、死ぬ可能性十分ってことだぁ、こっからが本題だぁ」
不穏な言葉が聞こえてきた気がするが、私は気にしないようにした
「まぁ簡単にいえば、トドメを刺すってことだな、お前らこの世界ぶっ壊したいんだろ?」
「いや、別に」
「私は、【主人】の意思のままに…」
「はぁ?いや、違ぇの?」
やつはとても不思議そうに語りかけてくる
「俺は別にこの世界に興味ねぇが」
「が?」
「別にやることもねぇし、いいぜ、付き合ってやっても」
「…いいならいいって早く言えよ…まぁいい、気を取り直して【魔法核】じゃないのですか?」
「半分正解だなぁ、正確に言えばもう1つあるんだよなぁ、それが【科学核】!要は【魔法核】の科学版だぁ、今このふたつによって均衡が保っているんだとすれば、片っぽぶっ壊しゃあこの世界の均衡は保たれねぇ、つまり世界崩壊って訳だぁ」
「すいません、1ついいですか?確か【魔法核】って【主人】の母上様が直されたんですよね?それまではどうしていたのでしょう?」
単純に疑問に思ったから言った、意見なんて生まれて初めてかもしれない、なんだか少し嬉しい気分になった
「いい質問だぁ、【魔法核】は完全に壊れないと機能停止にはならねぇんだよぉ、これは【科学核】にも同じことが言える、らしい」
今のは聞き間違いだろうか?らしい、今らしいと聞こえたぞ?
「…らしい?」
「仕方ねぇだろうがぁ!【科学核】は見たことすらねぇんだよぉ!」
少しだけ申し訳ないとおもった、何もここまで必死に怒鳴るとは思わなかったので、少し反省をした
「…んんっ!でぇ?どうするんだぁ?来るのかぁ?来ねぇのかぁ?」
「…もちろん、行くに決まっている」
「んじゃ、わしもいくかの」
と急に博士が割り込んできた
「私は、いつでも【主人】のそばにおります」
「全員OKってことでいいんだなぁ?んじゃあ今から行くかぁ」
今もまた別の意味でびっくりした
「え?今からですか?」
「ああ、今からケンカ売りに行くぜぇ」
血の気が多い…まぁだが仕方ない、行くしかない
「よし、行くぞ」
【主人】の顔が少しだけ、ほんの少しだけ笑ったように見えた、笑えるなら、何か人間であることがわかれば、それで、いい、笑ってなくても、なぜか嬉しい、これは多分【主人】の役にたてるアンドロイドになっているからでしょうか?ならなんでもいい、悪魔にでもなんにでもなろう、彼の笑顔を見れるのなら。
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