天満堂へようこそ 4

浅井 ことは

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地下洞窟

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やはり地形になれた兵だからか進むのはかなり早い。
乗っているだけと言ってもあまりにも何もしなくていいので返って悪いなと思い、せめて食事の時ぐらいはと準備は手伝うが、止まっている間は大体ニコル・ルーカス・隊長と副隊長とで話し合いが行われている。

「ノア、この川ってずっと続いてるのかな?」

「前の休憩のところより川幅は小さいですが、自然のもののようですね。洞窟などでは特に水は貴重ですから有難いのですが、この地域は寒いですが、ここには水もある。いろんなものが住み着くにはいい場所なんだと思います」

「水はいるもんね。もう変なのでないといいんだけど。明日にはつくかな?」

「予定では。早く人間界に帰れるといいですね」

「うん。ムーも心配してくれてると思うし」

「奏太、この肉焼いてくれ」

荷台から肉を包んだ布を渡され、何の肉かと聞くと、魔牛だと言われる。


適当な大きさに切り分けてから、串にさして焼いていくが、塩を持ち微妙な加減で振っていく。

「なにしてんの?」

「ん?魔牛のいい部分だから、あまり塩辛くても行けないだろう?それに楽しみは食べることしかないからな」

焼けたものから豪快に頬張り、きっと俺達の分は無いんだろうなと思い、魔牛の肉を細かく切ったスープを作る。

「あー。腹いっぱいだ。奏太ついてこい」

「俺今から食べるんだけど!」

「後で残りの肉やるから」

「何?」

「多分ここから一キロくらい先。水の匂いと獣の匂いがするのは分かるか?」

言われて探れば何かの匂いはする……

「飯作ってると獣の方はおろそかになるのは仕方が無いんだがな……こやつ、魔力がある」

魔力のあるものと言えば、3つ頭があったアレか?と思い、特徴を話すと全く違うと言われ、私でも会いたくないやつだと何やら殺気立っている。

「ノアとニコルはここで待て!奏太とルーカスは着いてこい。兵はとっとと飯を食って出発の準備!ノア、奏太の肉とっておいてやれ」

「俺も行くのかよ……」

「当たり前だ。なんで洞窟にアレがいるんだ?」

「将軍がいないって言っただけだ!前までそんなものはいなかったぞ?」

「まぁいい。姿を消していくから近くにいろ」

言われるままに近くに行くとなにか魔法を使ったのだろう。少し体がぽかぽかとする。

「私が合図したら奏太は盾を張れ……ドームの形がいいな」

「うん……どんな奴なの?」

「とにかく見たらわかる。説明しずらいんだ」

行くぞとの声とともに走り出す。
細くて暗い道をまっすぐ進むと、少し開けた場所に出るが、まだ一キロも走っていない。

「あっちも気づいてきたようだ」

そう言われて周りを見るが何もいない……
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