下宿屋 東風荘 8

南での三日間

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ショーを見終わると、早々に家に帰ると言われ、病気でもないのにベッドに寝かされ、体温計がないので今度から用意しておくと言われ、熱は無いのにおでこに冷たいタオルを置かれる。


「僕、元気なんだけど……」

「あ、そうか！ちょっと体起こしてみろ」


夏樹に言われて体を起こすと、首に冷たいタオルを当てられる。


「これで良し！で？いつから隠してた？」

「隠してはいないよ？最近気が付く程度だけど……ほら、冬弥さんが水盆から僕を見てた時の感じ？あれみたいなのが時々あったけど、家に入ればなくなってたし、気の所為かなって思ってたんだ」

「それ、冬弥の結界のおかげで見えなかっただけだろ？」

「あ、そっか！」

「雪翔、あの九堂ってやつみたいなのが他にもいるかもしれないんだぞ？良い奴か悪い奴かは分からないが、気を付けろ。あれからまだそんなに経ってないし、こんなに早く行動を起こすのなら九堂に近いやつかもしれないだろ？用心に越したことはない」

「うん……」

「よし、じゃあ、飯食って寝ろ」


わしゃわしゃっと頭を撫でられ、暫くしてお盆で持ってきてくれた料理を周太郎と夏樹も一緒に部屋で食べてくれ、明日のことを話してくれる。