下宿屋 東風荘 8

浅井 ことは

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南の島のおじいちゃん

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「忘れ物はないですか?オムツやミルクは多めに入れましたけど」

「大丈夫です。雪翔君は?」

「僕も大丈夫!」



そう言って冬弥に狐の国まで連れて行ってもらい、連絡がいっていたのか、玄関には祖父母と幸さん。幸さんと京弥さんの子の小雪が出迎えてくれた。


「しばらく厄介になります」

「一週間はこちらなんじゃろう?」

「ええ。そのあと南の伯父上の所に。そのあとは島の曽祖父の所へ」

「それなんじゃが、一日や二日ならば栞さんと侑弥も行けんのか?」


広間まで行って、荷物から小雪に小さなぬいぐるみのパンダさんを渡すと、早速侑弥とキャッキャと遊んでいるので、栞と幸に任せ祖父の話を聞く。


「今回、那智と航平は早めに向かうと言っていたが、実は儂が呼び寄せたんじゃ」

「で、那智たちはまだ来てないんですか?」

「もう向かってもろうた。代わりに重次がこちらに向かっておる」
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