49 / 63
天界・幻界そして魔界
.
しおりを挟む
「まずは、奏太の治療にユーリとムー。母は何かあれば対応してくれ。
天王・ルーカス・私でリアムに会いに行く」
そう言いみんなを見る。
「なんだ?」
「いや……ムーはいるのか?」
「ムーは奏太の側は離れんだろう?ほとんど奏太が面倒見ていたし懐いているからな……
それに、ちゃんと守るだろ」
「噛みつき攻撃か!あいつ離さないからな。で?天界行ってどうする?」
「おっさん、兵はどのぐらい動かせる?」
「リアムの私兵はそんなにおらん。残り全部動かせる。それがどうした?」
「私が調査後に城に戻る。リアムに別荘や隠れ家などあるか?」
暫く考えた後、王は別宅はあるが……とだけ言う。
「意味がわからんが」
「天界は、王宮を中心に四つのブロックに分かれている。中心に来ればくるほど栄えておるのは知っているであろう?」
「境目に行けば行くほど境界に近くなるだろ?」とルーカスが魔界と同じだと言う。幻界も似たようなものだ。
「今、住んでいるものはいるが、殆ど使われてない所が一角だけある。そこに、最近リアムに似たものが出入りしていると聞いたことがある」
「誰でも近づけるか?」
「行ったことないから分からんが、あれだけ調べ物していたのならば、何かしらしてあるかもしれんの」
「少し考えさせてくれ」そう言い席を立つ。
城の一番上の見張り台まで行き、敬礼する兵に下がるように言う。
入口あたりで見張りはしていると思うが、とにかく一人になって考えたかった。
「結月?」
と、背後から声が聞こえる。
「母か、なんだ?」
「貴方、何故薬に拘るの?魔力も全員補えるだけあるでしょう?なのに……」
「母よ……全て魔法で補えば気配を消すことも、魔法を感知することも容易い。
病気さえ治せるが、そうしたらどうなる?
それをしてしまうと、私はただの兵器や道具になってしまう。そんな気がする」
「そんな事はないわ。誰よりも勉強をし、自分を制して生きてきたのは貴方の努力の結果よ?これを機に帰って来たら?」
「それは断る!」
「奏太さんの事も魔法で治るのでしょう?」
「それは時間を戻す事になる。だからしない。母よ、今回は血を使うがいいか?」
「それは、何の為に?」
「分かっているのに聞くな……」
天王・ルーカス・私でリアムに会いに行く」
そう言いみんなを見る。
「なんだ?」
「いや……ムーはいるのか?」
「ムーは奏太の側は離れんだろう?ほとんど奏太が面倒見ていたし懐いているからな……
それに、ちゃんと守るだろ」
「噛みつき攻撃か!あいつ離さないからな。で?天界行ってどうする?」
「おっさん、兵はどのぐらい動かせる?」
「リアムの私兵はそんなにおらん。残り全部動かせる。それがどうした?」
「私が調査後に城に戻る。リアムに別荘や隠れ家などあるか?」
暫く考えた後、王は別宅はあるが……とだけ言う。
「意味がわからんが」
「天界は、王宮を中心に四つのブロックに分かれている。中心に来ればくるほど栄えておるのは知っているであろう?」
「境目に行けば行くほど境界に近くなるだろ?」とルーカスが魔界と同じだと言う。幻界も似たようなものだ。
「今、住んでいるものはいるが、殆ど使われてない所が一角だけある。そこに、最近リアムに似たものが出入りしていると聞いたことがある」
「誰でも近づけるか?」
「行ったことないから分からんが、あれだけ調べ物していたのならば、何かしらしてあるかもしれんの」
「少し考えさせてくれ」そう言い席を立つ。
城の一番上の見張り台まで行き、敬礼する兵に下がるように言う。
入口あたりで見張りはしていると思うが、とにかく一人になって考えたかった。
「結月?」
と、背後から声が聞こえる。
「母か、なんだ?」
「貴方、何故薬に拘るの?魔力も全員補えるだけあるでしょう?なのに……」
「母よ……全て魔法で補えば気配を消すことも、魔法を感知することも容易い。
病気さえ治せるが、そうしたらどうなる?
それをしてしまうと、私はただの兵器や道具になってしまう。そんな気がする」
「そんな事はないわ。誰よりも勉強をし、自分を制して生きてきたのは貴方の努力の結果よ?これを機に帰って来たら?」
「それは断る!」
「奏太さんの事も魔法で治るのでしょう?」
「それは時間を戻す事になる。だからしない。母よ、今回は血を使うがいいか?」
「それは、何の為に?」
「分かっているのに聞くな……」
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
婚約者の浮気相手が子を授かったので
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ファンヌはリヴァス王国王太子クラウスの婚約者である。
ある日、クラウスが想いを寄せている女性――アデラが子を授かったと言う。
アデラと一緒になりたいクラウスは、ファンヌに婚約解消を迫る。
ファンヌはそれを受け入れ、さっさと手続きを済ませてしまった。
自由になった彼女は学校へと戻り、大好きな薬草や茶葉の『研究』に没頭する予定だった。
しかし、師であるエルランドが学校を辞めて自国へ戻ると言い出す。
彼は自然豊かな国ベロテニア王国の出身であった。
ベロテニア王国は、薬草や茶葉の生育に力を入れているし、何よりも獣人の血を引く者も数多くいるという魅力的な国である。
まだまだエルランドと共に茶葉や薬草の『研究』を続けたいファンヌは、エルランドと共にベロテニア王国へと向かうのだが――。
※表紙イラストはタイトルから「お絵描きばりぐっどくん」に作成してもらいました。
※完結しました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる