天満堂へようこそ 2

浅井 ことは

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天満堂再開!

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「朝早くから申し訳ございません。私、執事の神崎と申します。
こちらが女王陛下の桐谷・R・可憐様、ご主人のフレッド様でございます」

「あぁ、天満結月だ。母から少し聞いてはいる。白の一族だな?」

「はい、そうです。今日はお願いがあって来ました」

「えーと、ローズ……様?でいいのか?」

「ローズで構いません」

「では、ローズ。私は幻界の一応姫だ。名前は変わらん。ここが薬屋と知ってきたのか、こいつの匂いに釣られたのか?どっちだ?」

「私たちは悪食ではありません。彼と会ったのは偶然です」

「だろうな」

「なぜそのような試される物言いをされるのですか?」

「あー、神崎だっけ?黙れ!」

そう言われ愕然とする神崎さん。

「神崎黙ってなさいよ?すいません煩くって。私も困ってます」

「だろうな、小姑みたいに見える。頭は固い、冗談も通じない、まだ500年ぐらいのものだろう?私は倍生きてるからな。年上は敬え」

「大当たり!何でわかったんですか?」

「見れば大抵はな。小耳に挟んだんだが、今はvampire同士の争いがあると聞いた」

「そうです。伝説でしかない青の一族まで復活してしまい、白・赤・緑は同盟を結びました。
黒の一族は半vampireを増やしているところです。
奏太くんの匂いはとても危険だと思いますが」

「そうか、教えてくれて感謝する。奏太の匂いについては考えていたところでな。匂い消しの薬を飲ませる予定だ。で?その男はお前の彼氏か?薬の匂いがするが」

「フレッドは夫です」

「「なに?」夫?」と結月と被ってしまった。

「16で結婚?」

「もう子供もいるの。まだ赤ちゃんなんだけど、きっとそこのワンちゃんと仲良くなれるような気がする。うちにも犬がいて、その子と同じように話せるんだよ」

「なんで?僕お話ししてなかったのにわかるの?」

「陛下はそう言うところに敏感な方ですので」

「だからお前は黙れ!ルーカスみたいな奴だなまったく!」

「すいません神崎さん。口が悪くて」

「お気になさらないでください」

「で、vampireの旦那が薬師か?」

「僕のは我流ですが、一応色々な資格だけは取ってあります。ですが、どうしても薬作りに足りないものがあって……」

「続けろ」

そのままフレッドさんが事情を説明し、所々で補足に神崎さんが入り黙れと言われ、ローズさんはムーと遊んでいる。
何とも可笑しな構図が出来上がっていた。
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