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秋・冬の場
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「また付き添うんだから問題はない。怪我してるといけないから薬草持っていくか?」
「そう言う姫様こそ甘いではないですか?薬草は買えますので」
「あ、そうか。じゃぁ、もしおまえの予想より大幅に遅れて戻ってこないときは救助しろ」
「はい。誤差は?」
「半日だ!」
「わかりました。では戻ります」
「ノア、冬の方の家のものには言ってあるのか?」
「バレたとき困るのでなにも言っていません」
「ならいいが。あそこの家に一部屋使われていない部屋があるだろ?」
「まだ空き部屋でしたが」
「もし怪我していたら、そこで療養させなさい」
「はい。わかりました。では失礼します」
寒い……怠い……どれだけ進んでいるのか全くわからない。少し休憩をと少し狭くなった道に松明をさして、座り込む。
先程から、ペタペタとなにかに付けられているような足音がするが、その音も座ったらゴソゴソと音がするだけで一定の間隔を保っているのがわかる。
少し休み、また歩き出す。
時間も、朝なのか昼なのか夜なのかさえわからない。暗闇ばかりで、歩きながらほし肉を食べ進んでいるので、少し開けたところがあればゆっくり休むことが出来るのだが……
あれから大蛇や蜥蜴、小さなカバのような奴らは倒したが、それからは何も出てはいない。
後ろにいるやつがもし襲いかかってきたら、体力的に勝てるのかどうか分からない。
もう限界だと思った時に、小さいが開けた場所に出た。池と言うより細長い川があったので慎重に近づく。
何もいないことを確認し、最後になるであろう薪に火をつける。
袋の中も大分と軽くなり、1本の松明用の薪を残したら、パンが1つ、前に倒した肉が一塊しかなかったが、ナイフで切り分けてスープの中に入れ、残りを焼く。
入口を見ると、目だけが光っていてこちらを見ているようだが、近くに来ることは無い。
前の開けた場所からすぐに付いてきていたらしく、何も食べてはいないだろう。
「おいで……」寂しさからかつい、光る目の方に向かって言ってしまう。
ペタペタ……
現れた姿は、首が長く、口はアヒルのようで、胴体は楕円形。足も細くアヒルが大きくなったような感じの生き物だったが、なかなか近付いては来ず、様子を見ているようだった。
「腹減ってるんだろ?川の水もあるし、少しなら分けてやれるから……」
「クキョッ!」
ペタペタペタペタっと川まで走って行って、水を飲んでいるその生き物の背中には、馬に乗る時にかける鞍が付いていた。
「そう言う姫様こそ甘いではないですか?薬草は買えますので」
「あ、そうか。じゃぁ、もしおまえの予想より大幅に遅れて戻ってこないときは救助しろ」
「はい。誤差は?」
「半日だ!」
「わかりました。では戻ります」
「ノア、冬の方の家のものには言ってあるのか?」
「バレたとき困るのでなにも言っていません」
「ならいいが。あそこの家に一部屋使われていない部屋があるだろ?」
「まだ空き部屋でしたが」
「もし怪我していたら、そこで療養させなさい」
「はい。わかりました。では失礼します」
寒い……怠い……どれだけ進んでいるのか全くわからない。少し休憩をと少し狭くなった道に松明をさして、座り込む。
先程から、ペタペタとなにかに付けられているような足音がするが、その音も座ったらゴソゴソと音がするだけで一定の間隔を保っているのがわかる。
少し休み、また歩き出す。
時間も、朝なのか昼なのか夜なのかさえわからない。暗闇ばかりで、歩きながらほし肉を食べ進んでいるので、少し開けたところがあればゆっくり休むことが出来るのだが……
あれから大蛇や蜥蜴、小さなカバのような奴らは倒したが、それからは何も出てはいない。
後ろにいるやつがもし襲いかかってきたら、体力的に勝てるのかどうか分からない。
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ペタペタ……
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「クキョッ!」
ペタペタペタペタっと川まで走って行って、水を飲んでいるその生き物の背中には、馬に乗る時にかける鞍が付いていた。
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