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BAR TENMAN
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「まぁ、そんなに心配するな!ノアも優秀だからすぐに覚える。魔法的には攻撃に特化してるが、防御も使えないことは無い。ノア、守りは任せたぞ?」
「はい。しかし、あまり防御は……」
「経験もある。ユーリはその分攻撃は無理だから、両方出来るお前は器用だと思うぞ?」
「ありがとうございます。今日はここでのお仕事ですが明日以降はいかが致しましょう?」
「考えてない!」
「は?」
「ユーリに朝伝えるか、朝食で伝えるようにする」
「分かりました」
その後ノアとユーリさんについていき、必要最低限のことを聞く。
ノアは基本真面目なのだろう。幾つか質問をしているが、俺はムーが心配でずっと上の空だった。
「奏太、ムーは大丈夫だ。今から客が来る。まずはそこの隅でノアと見学でもしてろ。ルーカス、護衛頼んだ」
「護衛って?」
「いいからそこら辺で見てろ」
チリンチリンと音が鳴り、ニコルの声が聞こえる。
「お客様です」
ユーリが扉を開けると、恰幅の良い中年の男性が立っていた。
「ここが新しい天満堂かね?」
「そうだ。店主の結月だ。ソファにでも掛けてくれ」
「では失礼」
そう言ってソファに腰を下ろしてすぐに、記入用紙を男に渡す。
「主の名前を先に、来店者のところに自分の名前を。ここのシステムはわかってるな?」
「嘘を書けば追放又は……」ドカンだろ?とジェスチャーする。
「何より王子がいる前で嘘はつけまい」
「下に症状を記入してユーリに返してくれ」
男が書いている間にユーリがコーヒーを出し、デスクまで下がる。
書いたものをユーリに渡した男は呑気にコーヒーを飲んでいる。
「男爵の薬か?」
「そうだ。薬師のものでは効かずここに来た」
「ただの風邪だろ?万能薬でいいか?」
「それでいい。それとは別に骨折もあるが万能薬で治るか?」
「速効性が欲しいなら、骨の形成の薬があるが」
「それも頼む」
「ユーリ出してやれ」
目で合図されノアと一緒に薬置き場に行く。
「万能薬はここ、後はこのノートに薬の位置が書いてありますので、ラベルを必ず見てください。取り分け用の小瓶はここ。1回分がこの測りで3メモリです」
天秤のような秤と、置型の秤があるが、見たことのないメモリだったのでこちらのものとは違うとすぐにわかった。
「万能薬はこの秤に乗せ下の矢印が3になるまで入れてください。骨の方は奏太さんの持っているノートに配分が書いてあるので、天秤の秤で図ってください」
「ノア……」
「まず骨の薬を混ぜれば良いのでしょう。ここにH2とあります」
棚に貼ってあるシールを見ながら探すと、骨と書いてある。
「混ぜなくてもいいみたいだね?後は小鍋から……」
「あ、即効性のものは万能薬がベースです。ノア書き足しておいてください。この万能薬と骨の薬を書いてある通りに計り、瓶に詰めてよく振ってください」
「はい。しかし、あまり防御は……」
「経験もある。ユーリはその分攻撃は無理だから、両方出来るお前は器用だと思うぞ?」
「ありがとうございます。今日はここでのお仕事ですが明日以降はいかが致しましょう?」
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「奏太、ムーは大丈夫だ。今から客が来る。まずはそこの隅でノアと見学でもしてろ。ルーカス、護衛頼んだ」
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男が書いている間にユーリがコーヒーを出し、デスクまで下がる。
書いたものをユーリに渡した男は呑気にコーヒーを飲んでいる。
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「速効性が欲しいなら、骨の形成の薬があるが」
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