天満堂へようこそ 3

浅井 ことは

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大鍋印の天満堂

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「だね、じゃぁ俺呼んでくるよ」

「お願いします」

あれから3ヶ月、毎日食事の度に呼びに行くのも日課になってきた。
住んでいる店の上のマンションの7階は、持ち主である結月さんのものなので、一般の人は立ち入り禁止となっている。
なので玄関の鍵はいつも開いているので、ガチャッと扉を開け、結月さんを呼ぶ。
最近のムーは側からなかなか離れようとしないので、散歩以外は好きなようにさせているが、たまには看板犬の仕事もしてもらいたいものだ。

「奏太くーん、しーってして」

「ん?」

そう言い、リビングに入ると珍しくソファで寝ていたのでそのまま毛布を掛けて自分の部屋に戻る。

前に少しの物音でも起きると聞いたことがあったが、魔界や天界、俺の血が混ざった事で、身体がとても疲れると言っていたのを思い出す。

ユーリに寝ていた事を告げ、カレーを食べる。掛けすぎず温かいままなので、以外に使えるなどと話をしながら食べ、食器を下げてからムーにご飯をあげるが、最近あまり食べてくれない。

「ムー、お前も食べないと……」

「うん。あのね、僕大きくなったから、もうこんなに沢山いらないよ?」

「へ?まだちっこいじゃん!」

「体は大きくならないって結月ちゃんに言われてるもん。それに僕もう2歳だよ!人間の年なら奏太君より大人なんだからね!」

「そう言えばそうだったな。じゃぁ、食べる分だけ食べてくれ、明日からちゃんと調節するから」

そうは言うものの前のようにガツガツ食べないと心配になって来る。

「ユーリさん、血の事なんですけど」

「はい。私にわかる範囲でしたら」

「えっと、天界と幻界の血が俺で、魔界と幻界の血が結月さんで、結月さんは俺の血を体に入れたって聞いたけど、俺の血って毒なの?」

「毒?そんな事はありません。前にも話しましたが、姫が寝るのはその魔力の膨大さからだと、各王からも聞いてますし、ルーカスさんもムーさんも各界の血はこの前の件でとり入れました。
簡単に言ってしまえば、ルーカスさんと姫は人間界でいう所の従兄妹、奏太さんと姫は姉弟……リアムと奏太さんも従兄弟となります」

「うん、魔王も天王も俺と関係はあるって事だよね?」

「そうです」

「俺は魔界の血は入ってるの?」

「……はい。あの時姫の判断で最後にルーカスさんの血を点滴に混ぜましたので」

「それが分からないんだよなー」

「禁忌魔法が使われたのです。ルーカスさんも怪我が酷く、奏太さんもなかなか目覚めず……その中で起こってはならないことが起こり、今後のためにもと血を……」

「結月さんは?」

「姫は血を流しすぎました。言いはしませんが、回復はしても、血を流し変化までされたのですから時間はかかる__」「そこまでだ!」

「姫」
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