天満堂へようこそ 7 Final

城

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結局、月12万で週一回の休みとローテーションでの交替勤務と言うことでみんなを雇い、ノアに見つけた基準を聞く。

「少し心の中を読み、気を探っただけです。あのご夫婦と波長の合う方を探しましたので」

「ノアが見つけたんだから安心だよ！」

「しっかり念書に奏太様のお名前も書いておきましたから」

「それ逃げれないじゃん」

「どちらがですか？」

「みんなが？かな？」

「あの方々は多分仕事を求めて来た方々です。それにここで働くということは王家の認めた宿となってますので、教養も要ります。あの方々はそれに当てはまると思いましたので」

カチャッ

「おうじさまー、わんわんは？」

「もう少ししたら帰ってくるよ？学校は楽しい？」

「あのね、おともだちいーっぱい」

「言葉も上手になったね。ワンワンの名前覚えてくれる？」

「うん」

「スフィって言うんだ」

「すいぃー？」

「ちょっといいにくいかな？」

「すいーとご飯食べれる？」

「いいよ。お父さんとお母さんにも聞いておいで」

夕食時に帰ってきたスフィは渋々女の子とご飯を食べ遊ぶこととなり、戻ってきた時にはもう勘弁してくれとふて寝してしまった。

「奏太様、明日は城に……」

「わかってる。結月さんちゃんと会社行ったかなぁ？」

「見張り番に兄もいますから、大丈夫だと思いますが」

「最近なんか様子がおかしいって思っててさ。ルーカスさんも忙しくしてるし」

「まだ、落ち着いてないのでしょうか……」

「エールラさんは戻ってくるのかな？」

「祖父と入れ替わりにと言ってましたのでなんとも……」

明日、いろんなことを決めて、ゆっくりしてから帰ろうと決め布団に潜ると、やはり良い宿だからか寝心地がよく、すぐに眠ることが出来た。

朝、城に戻ってからはみんなでの話し合いと、お触れを出す時間に衣装合わせが行われ、またひらひらドレスを着なければいけないのかと、かかっている衣装を見ると、シンプルにまとめられた服だったので安心し、警備の位置やパレードの時間帯も決めていく。

「パレードまでしなくても良いのに……」

「奏太様の街ですから」

「スフィもスカーフしてよね？」

「苦しいから好まぬ……」

「分かってるけど……。終わったらすぐにとるから」

「我慢しよう。それより森だが、かなり良い空気に変わっていた」

「じゃあ、湧き水も？」

「もう問題ないだろう。動物達もかなり戻ってきておった。我もこれで安心できた」

「良かった。もう大丈夫だね」

「街への水も問題ないと聞いてますし、井戸の方もまた水が出てくるようになったとか。街のものも生活には困らないでしょう」

「みんなが安心して暮らせる街になってほしいからね」