栗花落と姫と妖と……

水の神

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「先生……」

「手術は成功ですよ。このまま皇総合病院に移送します。奥様と院長は乗ってください」

「はい」

「秋穂、私達は先に行きます」

「院長室にいてくれ」

春が運転すると行ったが、タクシーで来たという栗花落が春の運転は怖いからと運転することになり、葉子さんの車で移動する。

「二人とも運転普通だと思うけど」

「春はバイクが多いですからね」

「仕方ないだろ！移動が多いんだから楽なんだよ」

「喧嘩しないでよね！」

「姫、水を操ったと」

「操っては無い……お願いしたというか……」

「姫達も無事で良かったです。それから、昼に春に渡した布ですが……」

「あ、忘れてた。あれ捨てたと思ったのにな」

「あの布はまだ調べてますから、それもわかり次第という事で」

「電車といい、森さんの事故といい、何かあるの？」

「決めつけは出来ませんが……」

栗花落のもしかしてという話を聞いている間に病院につき、堂々と院長室に入ってコーヒーを煎れる栗花落。

慣れてるなぁとソファに座り、葉子さんたちはもう着いてるのかな？と聞くと、やはり救急車だから早くついていると言われるが、「秋穂の事です。三日は普通の病室に変えないでしょうね」と煎れたコーヒーを渡してくれる。