栗花落と姫と妖と……

水の神

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朝は少し不安だったがお弁当を貰って「行ってきます」と家を出る。

車の中でも森さんに心配をされたが、「もう決めたの。私のせいなら逃げたらいけないって思ったし、なんでこんな事が続くのかも気になるし。学校から離れたとしても……違うところでまた同じことが繰り返されるのなら原因はわかった方がいいでしょ？」と森を見る。

「そうですが、姫愛様の身に何かあったらと思うと……春様がいらっしゃるので大丈夫だと思うのですが」

「ちゃんと頼る事も決めたし、校内って言ってもほとんど教室にいるから大丈夫と思う」

「授業などで校庭や移動教室があると思いますが、お気をつけて」

「分かってる。行ってきます」

車を降りて教室に向かい、大丈夫と言い聞かせて教室に一歩。

チラチラと見られたが席について教科書を机にしまう。