179 / 215
水の神
.
しおりを挟む
「お湯につけたらどうなるのかな」
ポチャンと湯船に落とすと、炭酸のようにプクプクと泡が出てお風呂全体のお湯が泡だらけになってしまう。
「ちょ、なにこれ!」
湯船から出てどうしよう?と石を探すと、ツルッとしたものに手が当たり、拾い上げてから一度お湯を抜く。
「綺麗」
お湯を捨てている間にシャワーで体を洗ってから、石の欠片などが浴槽に落ちてたら困ると見るが何も無い。
お風呂から出て、石のことを言って玉を見せると、栗花落も春も目をぱちくりとさせている。
「ほぼ透明ですね」
「電気に当てるとまた違う色に見える」
「真ん中が真っ白だからかな?」
これもペンダント位になれば良いのにと思っていると、目の前に置いた石がどんどんと小さくなり「これもペンダントにしてきます」といつもつけているものを外して渡す。
「栗花落さんに最初に貰ったのはピンクで、今度は白でしょ?同じものかな?」
「違うだろ。ピンクのは姫愛探知機みたいなもので、白いのは守護と思えばいいんじゃないか?」
「春さん、私って何から守られてるの?」
「あの黒いのみただろ?」
「うん」
「簡単に言うとあのような邪気のようなものとかかな」
「あの白いのは邪を祓うって。あの黒いのも祓ってくれるのかな」
「話的にはそうだろうが、前みたいな人から出るものに対してどんな効果があるのかは見て見ないとなんとも。かと言ってホイホイと出てくるものでもないんだがな」
「出てきたから悩んだんだけど」
「学校……大丈夫か?」
「何とかする!それに、あの石持ってると落ち着くというか……そんな感じがあるの」
「ま、任せるが無理はするなよ」
春も風呂に入ってくると行ってしまったので、明日からの学校の準備をしに部屋に戻る。
「授業ついて行けるかなー」
制服をかけて、カバンにも教科書を詰めて準備が出来たので、ドライヤーで髪を乾かしていると、「出来ました」と栗花落がペンダントを持ってきてくれた。
「可愛い」
お守りを隠すような形で前にピンクと白のふたつ。
石に取り付けられたペンダント用の金具が花の形をしていて、上手く二つが取り付けられている。
「栗花落さん器用だね」
「細かいことは好きなんです。チェーンも変えておきました」
「ありがとう」
早速つけて、春にも話した落ち着くということを言うと、「秋穂からも聞きましたが、全ては繋がっていると。これはどういう?」
「ふと思ったの。神社巡りをさせてもらった時も、水は全て繋がってるって事も」
「そうですか。明日ですが……」
「春さんにも言われたけど、大丈夫だから」
おやすみと言って追い出し、布団に入ってぐっすりと眠る。
ポチャンと湯船に落とすと、炭酸のようにプクプクと泡が出てお風呂全体のお湯が泡だらけになってしまう。
「ちょ、なにこれ!」
湯船から出てどうしよう?と石を探すと、ツルッとしたものに手が当たり、拾い上げてから一度お湯を抜く。
「綺麗」
お湯を捨てている間にシャワーで体を洗ってから、石の欠片などが浴槽に落ちてたら困ると見るが何も無い。
お風呂から出て、石のことを言って玉を見せると、栗花落も春も目をぱちくりとさせている。
「ほぼ透明ですね」
「電気に当てるとまた違う色に見える」
「真ん中が真っ白だからかな?」
これもペンダント位になれば良いのにと思っていると、目の前に置いた石がどんどんと小さくなり「これもペンダントにしてきます」といつもつけているものを外して渡す。
「栗花落さんに最初に貰ったのはピンクで、今度は白でしょ?同じものかな?」
「違うだろ。ピンクのは姫愛探知機みたいなもので、白いのは守護と思えばいいんじゃないか?」
「春さん、私って何から守られてるの?」
「あの黒いのみただろ?」
「うん」
「簡単に言うとあのような邪気のようなものとかかな」
「あの白いのは邪を祓うって。あの黒いのも祓ってくれるのかな」
「話的にはそうだろうが、前みたいな人から出るものに対してどんな効果があるのかは見て見ないとなんとも。かと言ってホイホイと出てくるものでもないんだがな」
「出てきたから悩んだんだけど」
「学校……大丈夫か?」
「何とかする!それに、あの石持ってると落ち着くというか……そんな感じがあるの」
「ま、任せるが無理はするなよ」
春も風呂に入ってくると行ってしまったので、明日からの学校の準備をしに部屋に戻る。
「授業ついて行けるかなー」
制服をかけて、カバンにも教科書を詰めて準備が出来たので、ドライヤーで髪を乾かしていると、「出来ました」と栗花落がペンダントを持ってきてくれた。
「可愛い」
お守りを隠すような形で前にピンクと白のふたつ。
石に取り付けられたペンダント用の金具が花の形をしていて、上手く二つが取り付けられている。
「栗花落さん器用だね」
「細かいことは好きなんです。チェーンも変えておきました」
「ありがとう」
早速つけて、春にも話した落ち着くということを言うと、「秋穂からも聞きましたが、全ては繋がっていると。これはどういう?」
「ふと思ったの。神社巡りをさせてもらった時も、水は全て繋がってるって事も」
「そうですか。明日ですが……」
「春さんにも言われたけど、大丈夫だから」
おやすみと言って追い出し、布団に入ってぐっすりと眠る。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
AV研は今日もハレンチ
楠富 つかさ
キャラ文芸
あなたが好きなAVはAudioVisual? それともAdultVideo?
AV研はオーディオヴィジュアル研究会の略称で、音楽や動画などメディア媒体の歴史を研究する集まり……というのは建前で、実はとんでもないものを研究していて――
薄暗い過去をちょっとショッキングなピンクで塗りつぶしていくネジの足りない群像劇、ここに開演!!
京都式神様のおでん屋さん
西門 檀
キャラ文芸
旧題:京都式神様のおでん屋さん ~巡るご縁の物語~
ここは京都——
空が留紺色に染まりきった頃、路地奥の店に暖簾がかけられて、ポッと提灯が灯る。
『おでん料理 結(むすび)』
イケメン2体(?)と看板猫がお出迎えします。
今夜の『予約席』にはどんなお客様が来られるのか。乞うご期待。
平安時代の陰陽師・安倍晴明が生前、未来を案じ2体の思業式神(木陰と日向)をこの世に残した。転生した白猫姿の安倍晴明が式神たちと令和にお送りする、心温まるストーリー。
※2022年12月24日より連載スタート 毎日仕事と両立しながら更新中!
立派な王太子妃~妃の幸せは誰が考えるのか~
矢野りと
恋愛
ある日王太子妃は夫である王太子の不貞の現場を目撃してしまう。愛している夫の裏切りに傷つきながらも、やり直したいと周りに助言を求めるが‥‥。
隠れて不貞を続ける夫を見続けていくうちに壊れていく妻。
周りが気づいた時は何もかも手遅れだった…。
※設定はゆるいです。
下っ端妃は逃げ出したい
都茉莉
キャラ文芸
新皇帝の即位、それは妃狩りの始まりーー
庶民がそれを逃れるすべなど、さっさと結婚してしまう以外なく、出遅れた少女は後宮で下っ端妃として過ごすことになる。
そんな鈍臭い妃の一人たる私は、偶然後宮から逃げ出す手がかりを発見する。その手がかりは府庫にあるらしいと知って、調べること数日。脱走用と思われる地図を発見した。
しかし、気が緩んだのか、年下の少女に見つかってしまう。そして、少女を見張るために共に過ごすことになったのだが、この少女、何か隠し事があるようで……
忙しい男
菅井群青
恋愛
付き合っていた彼氏に別れを告げた。忙しいという彼を信じていたけれど、私から別れを告げる前に……きっと私は半分捨てられていたんだ。
「私のことなんてもうなんとも思ってないくせに」
「お前は一体俺の何を見て言ってる──お前は、俺を知らな過ぎる」
すれ違う想いはどうしてこうも上手くいかないのか。いつだって思うことはただ一つ、愛おしいという気持ちだ。
※ハッピーエンドです
かなりやきもきさせてしまうと思います。
どうか温かい目でみてやってくださいね。
※本編完結しました(2019/07/15)
スピンオフ &番外編
【泣く背中】 菊田夫妻のストーリーを追加しました(2019/08/19)
改稿 (2020/01/01)
本編のみカクヨムさんでも公開しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる