栗花落と姫と妖と……

新しい生活

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スーパーに着くと、スーパーだけではなく色々と揃っている系列店だったので、一通りみて回りたいと言うと、森さんはガソリンスタンドに行ってからまた戻ってくるということになり、買い物が終わったら電話をするということになった。

その時に二人の連絡先も交換してもらったので後で栗花落に報告すればいいだろう。

案内板を見ると、アクセサリーやバッグ、靴に洋服のショップなど沢山入っていたので、まずは大好きな雑貨屋さんから。

「うわぁ、広いー！」

「本当ですね。私も初めて来ました」

「そうなの？」

「いつもはスーパーにしか行かないもので」

「葉子さん達も引っ越してきたばかり？」

「二年前に。ですが、私たちには子供もおりませんし、雑貨屋などは来ることはそう無いです。100円ショップにはよく行きますが」

「葉子さん達って何歳なの？」

「私は30で、森は32です」

「そうなの？」

ニコニコとしている葉子さんは店長とちょっと雰囲気が似ている感じがする。

「あ、このお弁当箱可愛い」

「そうでした！お弁当箱のことを忘れておりました！」

「どれにしよう……」

二つ選んでくれと言われたので、一つは二段になっているもの、もう一つは平になっているもので、お弁当の巾着も二種類選ぶ。

「詰めにくくないかな？」

「大丈夫ですよ。小物も売ってるみたいですし、お箸なども一緒に選んでください」

お箸は白いケースの少し長めのものを選んでカゴに入れていると、お弁当箱周りにある可愛いピックや、おかずを入れるパックなども入れているので、本当に忘れていたんだろう。

「姫愛様は水筒など持っていかれますか？」

「この前買ったのはちゃんと持ってきてるんだけど」とよく似たのを見せると、替えにと魔法瓶の白に紫色の小花の柄の水筒を手に取っている。