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人間界1
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通信を切って作業場へと行くと、シーソーや小さいアスレチックのある所でムーが遊んでいた。
「ムー!」
「なぁにー?」
「ブランは?」
「あそこ!木の上だよ?」
ムーの目線の先にある木の上に何故か小さな座布団が置いてあり、そこでブランが日向ぼっこをしている。
「なんであんな所なの?」
「たまに寝てるよ?スフィ君は池の方に行ったけど。最近お魚さんがいるんだ」
「魚って……鯉か!ノア行こ」
案の定、魚を狙っているスフィを止め、食べたらダメだと釘をさす。
その後万能薬のストックの入った瓶を鞄にしまい、ノートを探す。
「散らかりすぎてどれか分かんないじゃん!」
「中を見ていくしかないですね……」
ノアと積み上げられたノートの中を確認していくと、トカゲの尻尾(粉末)スプーン1杯など書かれていたり、毒グモの糸・天草・魔草・魔兎の心臓等と書かれていたり、何の薬を作っているのかさっぱりわからず、とにかく捲って目次を見て探し、やっと見つけた時には気分が悪くなっていた。
「あれ混ぜながら奇声あげてたと思うと恐ろしいよ」
「蛇の皮なんてのもありましたけど、ムーさんの項目もありましたよ?」
「何それ」
「主に傷薬でしたが、兎や鳥になる薬などもあったので、また遊ぶつもりだったのでしょうか」
「かもね。でも材料が気持ち悪いよ。いつも飲んでる丸薬にも入ってると思ったら飲みたくなくなる……」
「ですが、効果は間違いないですよね」
「そうなんだよ……材料集めの時も何でいるの?って思うの多かったし。それより、作れるかな?」
「ちょっと細かい作業になりそうですが、測りで計算していくので大丈夫だと思います」
「熊さんてどんな人なんだろうね」
「興味はありますが、いつ作ります?」
「開店前かなぁ?」
「では会場から直接バーに行きましょうか」
「そうだね。じゃあ夕飯は外かな」
「たまにはいいと思いますが」
「時間が余ったら出かけようか」
ちょうど昼にルーカスが迎えに来たので、3人で会場へ行くと、ホテルの大広間を貸し切っているということだった。
「立食パーティになるからな」
「そうなんだ。結月さんパーティの時だけ戻ってくるって」
「挨拶があるからな」
中に入ると既に準備は出来ており、壇上の上には『天満社第1回クリスマスパーティ』と書かれていた。
第1回という事は毎年するのだろうか?会社になってしまったのだから仕方ないのかな……等と思っていたら、席に案内され座らされる。
「何皿か1度に出して欲しいとは言っておいたんだが……」
「どんな人が来るのかな?」
「役員共は家族で来るみたいだ。何でも孫が奏太より少し年下で会わせたがってたな……。後は提携してる会社とかだろ?」
「人数は?」
「500はいると思うが、呼んだのはその半分だから、夫婦とかで来るんじゃないか?」
お待たせしましたとテーブルにいくつか皿が載せられていき、チェックボードも渡される。
「ムー!」
「なぁにー?」
「ブランは?」
「あそこ!木の上だよ?」
ムーの目線の先にある木の上に何故か小さな座布団が置いてあり、そこでブランが日向ぼっこをしている。
「なんであんな所なの?」
「たまに寝てるよ?スフィ君は池の方に行ったけど。最近お魚さんがいるんだ」
「魚って……鯉か!ノア行こ」
案の定、魚を狙っているスフィを止め、食べたらダメだと釘をさす。
その後万能薬のストックの入った瓶を鞄にしまい、ノートを探す。
「散らかりすぎてどれか分かんないじゃん!」
「中を見ていくしかないですね……」
ノアと積み上げられたノートの中を確認していくと、トカゲの尻尾(粉末)スプーン1杯など書かれていたり、毒グモの糸・天草・魔草・魔兎の心臓等と書かれていたり、何の薬を作っているのかさっぱりわからず、とにかく捲って目次を見て探し、やっと見つけた時には気分が悪くなっていた。
「あれ混ぜながら奇声あげてたと思うと恐ろしいよ」
「蛇の皮なんてのもありましたけど、ムーさんの項目もありましたよ?」
「何それ」
「主に傷薬でしたが、兎や鳥になる薬などもあったので、また遊ぶつもりだったのでしょうか」
「かもね。でも材料が気持ち悪いよ。いつも飲んでる丸薬にも入ってると思ったら飲みたくなくなる……」
「ですが、効果は間違いないですよね」
「そうなんだよ……材料集めの時も何でいるの?って思うの多かったし。それより、作れるかな?」
「ちょっと細かい作業になりそうですが、測りで計算していくので大丈夫だと思います」
「熊さんてどんな人なんだろうね」
「興味はありますが、いつ作ります?」
「開店前かなぁ?」
「では会場から直接バーに行きましょうか」
「そうだね。じゃあ夕飯は外かな」
「たまにはいいと思いますが」
「時間が余ったら出かけようか」
ちょうど昼にルーカスが迎えに来たので、3人で会場へ行くと、ホテルの大広間を貸し切っているということだった。
「立食パーティになるからな」
「そうなんだ。結月さんパーティの時だけ戻ってくるって」
「挨拶があるからな」
中に入ると既に準備は出来ており、壇上の上には『天満社第1回クリスマスパーティ』と書かれていた。
第1回という事は毎年するのだろうか?会社になってしまったのだから仕方ないのかな……等と思っていたら、席に案内され座らされる。
「何皿か1度に出して欲しいとは言っておいたんだが……」
「どんな人が来るのかな?」
「役員共は家族で来るみたいだ。何でも孫が奏太より少し年下で会わせたがってたな……。後は提携してる会社とかだろ?」
「人数は?」
「500はいると思うが、呼んだのはその半分だから、夫婦とかで来るんじゃないか?」
お待たせしましたとテーブルにいくつか皿が載せられていき、チェックボードも渡される。
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