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決断
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『魔力の剥奪__
どれだけの高魔力保持者でも、各界の王及び王子、姫など五人以上いれば執り行うことが出来る。剥奪された魔力はいかなる魔法や術式を持ってしても戻ることがなく、一般の民にも劣る無魔力者となる為、魔法陣などの媒介を持ってしても発動はできない』
「これだ……」
『無魔力者__
一般的に、無魔力の者はいないが、稀に無魔力者が生まれることがある。生まれつき無魔力の者は、申請により一般の者と暮らしは同じだが、申請を出していないと無魔力者共同舎へと送られ、監視の下生活をすることとなり、また強制労働となる』
「でも、五人以上……王が3人、ルーカスさんと俺で5人。結月さんは王だから、人数は合う。これに凍結魔法をかけて狭間に送れば出ることは無いんじゃ……」
頭の中で結月とルーカスを呼び、本を見せながら思いついたことを説明する。
「こんなページあったか?」
「いや、気付かなかった……奏太、でかした!後は私達でマー坊達を説得するから、お前はとにかく飯食って来い」
「一つだけ心配なことがあるんだけど」
「なんだ?」
「今まで協力者がいたわけでしょ?その拠点となる施設みたいなのあるよね?」
「だろうがまだ見つかってない」
「そこにまだほかにも協力者がいたらクローンとか作れたりとかすると思うんだ。そしたらまた同じことが起きないかなって思って」
「吐かせる前に爆発してしまったからな……全力で探させる。私達だってあんな……おぞましい刑はしたくないんだ。ただ、お前はまだこちらの常識とかに捕らわれていないからなんとか見つけてくれないかと、ルーカスと話し合ってその本を見せた」
「そうなんだ。これをしても狭間の世界から誰かが干渉したらと思うと……」
「今回狭間からの出入口を一箇所にし、兵を常に置くこととする。もちろん魔法陣で結界も張るし、誰も干渉できないようにする。各界でリアムが使っていた痕跡のあるところは徹底的に洗い出す。とにかく私は二人に話してくる」
時間も相当ないのだろう。
慌てて出ていったが、ルーカスが一人残って謝ってくる。
「奏太にはきついことを言った。だが、ああでも言わないとお前必死にならないだろうと思ってな……リアムがしたことは許されない。たくさんの民を死に追いやり、お前を狙い、ニコルまで傷つけた。俺は許せん!が……心から極刑を望むのかと言われると、長年の付き合いで出来るものでもない」
「うん。俺も楽になれば1番いいのかなとも思った。無魔力の強制労働って刑務所みたいなものでしょ?プライド高いリアムさんには耐えられないと思ったんだ。それにまだリアムさんの信者がいるかもと思ったら、やっぱり狭間ででも生きてて貰いたいなって」
「時間の流れが違うのは知ってるな?」
「うん」
「出てきた時には何100年も経っていて、出た瞬間に灰になって消えていくものがほとんどだ。俺達の寿命は長い。その場面に出くわすこともあるかもしれないぞ?」
「目の前で殺されるのを見る方が嫌だよ……もしかしたらこれって1番キツイ刑なのかもとは思ったけど」
どれだけの高魔力保持者でも、各界の王及び王子、姫など五人以上いれば執り行うことが出来る。剥奪された魔力はいかなる魔法や術式を持ってしても戻ることがなく、一般の民にも劣る無魔力者となる為、魔法陣などの媒介を持ってしても発動はできない』
「これだ……」
『無魔力者__
一般的に、無魔力の者はいないが、稀に無魔力者が生まれることがある。生まれつき無魔力の者は、申請により一般の者と暮らしは同じだが、申請を出していないと無魔力者共同舎へと送られ、監視の下生活をすることとなり、また強制労働となる』
「でも、五人以上……王が3人、ルーカスさんと俺で5人。結月さんは王だから、人数は合う。これに凍結魔法をかけて狭間に送れば出ることは無いんじゃ……」
頭の中で結月とルーカスを呼び、本を見せながら思いついたことを説明する。
「こんなページあったか?」
「いや、気付かなかった……奏太、でかした!後は私達でマー坊達を説得するから、お前はとにかく飯食って来い」
「一つだけ心配なことがあるんだけど」
「なんだ?」
「今まで協力者がいたわけでしょ?その拠点となる施設みたいなのあるよね?」
「だろうがまだ見つかってない」
「そこにまだほかにも協力者がいたらクローンとか作れたりとかすると思うんだ。そしたらまた同じことが起きないかなって思って」
「吐かせる前に爆発してしまったからな……全力で探させる。私達だってあんな……おぞましい刑はしたくないんだ。ただ、お前はまだこちらの常識とかに捕らわれていないからなんとか見つけてくれないかと、ルーカスと話し合ってその本を見せた」
「そうなんだ。これをしても狭間の世界から誰かが干渉したらと思うと……」
「今回狭間からの出入口を一箇所にし、兵を常に置くこととする。もちろん魔法陣で結界も張るし、誰も干渉できないようにする。各界でリアムが使っていた痕跡のあるところは徹底的に洗い出す。とにかく私は二人に話してくる」
時間も相当ないのだろう。
慌てて出ていったが、ルーカスが一人残って謝ってくる。
「奏太にはきついことを言った。だが、ああでも言わないとお前必死にならないだろうと思ってな……リアムがしたことは許されない。たくさんの民を死に追いやり、お前を狙い、ニコルまで傷つけた。俺は許せん!が……心から極刑を望むのかと言われると、長年の付き合いで出来るものでもない」
「うん。俺も楽になれば1番いいのかなとも思った。無魔力の強制労働って刑務所みたいなものでしょ?プライド高いリアムさんには耐えられないと思ったんだ。それにまだリアムさんの信者がいるかもと思ったら、やっぱり狭間ででも生きてて貰いたいなって」
「時間の流れが違うのは知ってるな?」
「うん」
「出てきた時には何100年も経っていて、出た瞬間に灰になって消えていくものがほとんどだ。俺達の寿命は長い。その場面に出くわすこともあるかもしれないぞ?」
「目の前で殺されるのを見る方が嫌だよ……もしかしたらこれって1番キツイ刑なのかもとは思ったけど」
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