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決断
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その後読んだ記述で、ユニコーンの血は貴重なもので、数滴で怪我や病気、生きた心臓を食べると死者が蘇るとさえ書いてあり、怖くなってページを閉じる。目次に戻って主な攻撃魔法の所に中距離型と書いてあったので、そこを開くと鎌鼬に似た攻撃方法が書いてある。
にてはいるが、攻撃の仕方は自分がしていたのと全く違い、その威力も範囲も指定できると言うものだったので、頭に叩き込もうと何度も読み返す。
「実践がいるよなぁ。試したくてもだけど……」
そこからは興味のあった治癒の魔法について書かれており、盾についても書かれていた。
どのぐらい読んだのか、少し疲れて目を休める。
その後、その本に関係するものがないか本棚を調べ、何冊か出してよく似た記述を読み漁り、だいたい頭に入ったところで部屋を出る。
寝室まで行き、また明日にでも読もうと思い一眠りする。
朝、ノアに起こされるまでぐっすりと眠り、昨夜のことを謝られたが、疲れてるんだよと言って顔を洗う。
朝食を摂ってからムーを迎えに行き、愚図るムーを部屋に寝かせてからノアと本のある部屋へと行く。
「昨日教えて貰って夜中に読んだんだけどさ、これ見て」と攻撃の魔法の方を見せる。
「よく似ていますが、違うもののようですね」
「でも、これを応用すれば攻撃の幅が広がるような気がするんだけど、どう思う?」
「実践でするしかないと思います。でないと、感覚というものがありますので。考えているのと実際は違うと思うんです」
「だよね。で、次がこれなんだけど」
「治癒ですか?」
「うん、天界の血のが濃いようだから、出来るんじゃないのかなって。俺ユニコーンみたいだし、これ。変化について書いてあるんだけど、これ見て余計に思ったんだ」
「ここ、禁書ですよね?全部……」
「そう見たいだけど」
「私が入ってもいいのでしょうか?」
「今更だよ。それに、読んでてわからないところはノアに聞くしかないし。もう少し付き合ってよ」
「では。棚を見てきます」
ノアがいくつか出してくる本を、種類別に分けると大体5冊ずつ。治癒・変化・魔法についてが殆どだが、1冊だけしきたりについて書かれた本がある。
薄いのですぐに読めたが、今回の件に当てはまるものがなく、もっと酷い刑ばかりが載っていた。
「これって……」
「現王方の判断でリアムさんの狭間行きが決まったと言うことなのでしょうが、今回はこれに当てはまる可能性が非常に高いです」
中に書いてあるのは、中世のヨーロッパなどでされていた極刑に似たものが多かったが、絵がついていたので吐き気さえ覚えてしまう。
「奏太様、姫様はこれを読めと言いたかったのかも知れません。お話によると、魔王様から強くなるように言われたとか」
「なんで知ってるんだよ。言ってないのに……」
「それらしいことを魔王様が言っていたので」
にてはいるが、攻撃の仕方は自分がしていたのと全く違い、その威力も範囲も指定できると言うものだったので、頭に叩き込もうと何度も読み返す。
「実践がいるよなぁ。試したくてもだけど……」
そこからは興味のあった治癒の魔法について書かれており、盾についても書かれていた。
どのぐらい読んだのか、少し疲れて目を休める。
その後、その本に関係するものがないか本棚を調べ、何冊か出してよく似た記述を読み漁り、だいたい頭に入ったところで部屋を出る。
寝室まで行き、また明日にでも読もうと思い一眠りする。
朝、ノアに起こされるまでぐっすりと眠り、昨夜のことを謝られたが、疲れてるんだよと言って顔を洗う。
朝食を摂ってからムーを迎えに行き、愚図るムーを部屋に寝かせてからノアと本のある部屋へと行く。
「昨日教えて貰って夜中に読んだんだけどさ、これ見て」と攻撃の魔法の方を見せる。
「よく似ていますが、違うもののようですね」
「でも、これを応用すれば攻撃の幅が広がるような気がするんだけど、どう思う?」
「実践でするしかないと思います。でないと、感覚というものがありますので。考えているのと実際は違うと思うんです」
「だよね。で、次がこれなんだけど」
「治癒ですか?」
「うん、天界の血のが濃いようだから、出来るんじゃないのかなって。俺ユニコーンみたいだし、これ。変化について書いてあるんだけど、これ見て余計に思ったんだ」
「ここ、禁書ですよね?全部……」
「そう見たいだけど」
「私が入ってもいいのでしょうか?」
「今更だよ。それに、読んでてわからないところはノアに聞くしかないし。もう少し付き合ってよ」
「では。棚を見てきます」
ノアがいくつか出してくる本を、種類別に分けると大体5冊ずつ。治癒・変化・魔法についてが殆どだが、1冊だけしきたりについて書かれた本がある。
薄いのですぐに読めたが、今回の件に当てはまるものがなく、もっと酷い刑ばかりが載っていた。
「これって……」
「現王方の判断でリアムさんの狭間行きが決まったと言うことなのでしょうが、今回はこれに当てはまる可能性が非常に高いです」
中に書いてあるのは、中世のヨーロッパなどでされていた極刑に似たものが多かったが、絵がついていたので吐き気さえ覚えてしまう。
「奏太様、姫様はこれを読めと言いたかったのかも知れません。お話によると、魔王様から強くなるように言われたとか」
「なんで知ってるんだよ。言ってないのに……」
「それらしいことを魔王様が言っていたので」
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