妖古書堂のグルメな店主

浅井 ことは

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#4 夜の訪問者

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店につくと、店の入口は開けっ放しでシャッターも閉めておらず、店の電気もつけっぱなし。

「店くらい閉めろよ」

「いいんです。うちの本屋は妖が来ると言ったでしょう?本業は夜です」

「昼間開けてるじゃん。週間の漫画置いてるし」

「たまに昼にも買いに来るモノもいるんですよ。本来は人間には見えない書店なんですけどね。だから、開けっ放しでいいんです。誰もいれたくない時には入れないようにしてますから」

そんなものなのか?と思いながら店の中に入ると、いつも自分の座ってるテーブルに、アギルのように黒のスーツを着た男性が座っている。

違うところといえば、スーツがピシッとしていて、清潔感があることくらいなのだが……

誰?と聞こうにも、先に「この子ですか」と上から下まで見られるので、ちょっとムッとする。

「その辺にしてあげてください。えーと、椅子……買わないといけませんねぇ……」

そう言いながら、ダンボールを持ってきて、「そこ、座って大丈夫ですから」と言われ、仕方なくダンボールに座ると、普通にクッションが敷いてあるかのように柔らかい。
アギルが何かしのだろう……
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